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大門実紀史君 いや、そんなことない。全然スムーズで有利であります。
大阪の組合の話に戻りますけれど、こういう東洋紡、ユニチカといった一部上場の
企業は、大阪府が
指摘するように、適正な手続なしに加入したと。これが問題で
指摘されているわけですけれども、その加入の目的がこの危機対応業務融資をスムーズに簡単に借り入れることだったのは
関係者からも間違いないわけであります。
こういうことで
中小企業融資枠を使おうという大
企業そのものの、何といいますか、コンプライアンスといいますか、道義的なものを感じますけれども、やはりこういう仕組みを許してきた、私は、
中小企業庁は何も知らなかったわけじゃないと思うんですけれども、経産省も問題ではないかというふうに思います。
もう
一つは、なぜこの大阪
中小企業振興協同組合、恐らく私はこれ大阪だけじゃなくてほかにもあると、そうでないとこれだけ伸びない、大
企業融資がですね、という前提でお話をしているわけですけれども、この組合だけを何かやり玉に上げようというつもりはないんですけれども、なぜこの大阪の組合にたくさんの大
企業が入れたのかですけれども、これは商工中金自身が意図的にこの問題に関与してきたのではないかという疑惑がありますし、
関係者の証言があります。
一つは、この大阪の
中小企業振興協同組合の事務所は、何と、大阪の中央区に商工中金が入っている船場ビルというのがあります、私も行ったことありますけれども、その船場ビルの中にこの組合の事務所もあるわけですね。もう
一つは、この組合の事務を取り仕切っている専務というのは商工中金のOBであります。前任者も商工中金のOBであります。ただ、商工中金のOBが各組合に天下るというのはよくやられることでありますが、ここも例外ではありません。つまり、地理的にも人的にもまさに商工中金のお膝元でこんなことが起きたということなんですね。大阪府が
指摘しているように、組合の民主的な運営が麻痺しているんだと。麻痺しているということを大阪府は
指摘しているわけですね。
具体的に言いますと、理事クラスの人間も名前を貸しているだけで
会議などにも全く出席していなかった、商工中金が全て取り仕切っていたと。融資のやり方もおかしいんですよね。まず、普通の
中小企業が商工中金に融資の相談に来ると、その後、組合員でないと貸せないということになるわけですが、どこか加入できる組合がないか探すわけですね。なかったら、この組合に受皿として紹介していたということなんですね。
そういう中で、さっき言った、ちゃんとした総会の手続とかいろんなことを経ないで、組合としての民主的な手続を経ないで大
企業をどんどん入れたりしていたということが起きているわけであります。したがって、まさに
中小企業庁の直接監督下にある商工中金が、この
中小企業協同組合という
制度を利用して大
企業融資を増やしてきたと。
これは意図はちょっと分かりませんけれども、恐らく想像できるのは、民営化のスピード、民営化とこうやられて、そのスピードを落とすために商工中金としての融資残高を増やしておきたいと。ちょっと民営化に抵抗しておきたいというような流れがあったのかも分かりませんが、その辺は私の推測ではありますけれども、とにかく商工中金自身が大
企業融資を進めたというのはこの組合の例で明らかになっている点であります。
〔
委員長退席、理事赤石清美君着席〕
本来、
中小企業融資、支援の役割なんですけれども、それを損なって商工中金がやっていたとしたら、これは大変な問題であります。この点はやっぱり、さっきみたいにちょっと人ごとにしないで、直接商工中金の監督責任があるわけですから、きちっと
中小企業庁として調べなければならない点ではないかと思うんですね、商工中金の関与について。これはいかがですか。