○江崎孝君 民主党・新緑風会の江崎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
先ほど中原
委員の方から、パイロット、航空の
部分の事故、そしてパイロットの不足の
指摘がありましたけれども、同じような
状況が実は陸路でも起きていると。その物流という側面からの質問をさせていただいて、是非、今起こっている課題について、
大臣、力強い政策を推進をしていただきたい、そんな思いで質問させていただきます。
夜中、深夜に高速道路を運転する機会は余りありませんので、そういう専門的なドライバーの皆さんたちから話を聞くという機会から実はこの問題、少し調べてみたんですけれども、DVDを見させていただきまして、三大都市圏、名古屋、大阪、東京、特に東京ですけれども、夜中というか深夜を中心としてトラックの物流の問題点、特に夜の七時ぐらいでしょうか、それぐらいから東京に向かっていくサービスエリア、パーキングエリアについて、なかなか車、トラックの駐車スペースがない、どんどん埋まっていくわけですね。結果的に駐車スペースがないところはそのまま通行して運転してしまわなきゃならないという、こういう問題が今大変大きな問題として起きています。これは決して古くからあった、もちろんいろいろありましたけれども、特に大きな問題として惹起したのが最近なんですね。
我々というのは、いろんな政策をいい方向でやろうとすると、その政策が
原因として別なところに大きな課題が起きてくるという、こういうものを往々にして見るわけですけれども、今回もそうなんですね。例えばトラックの駐車スペース、特にその問題というのは、いろんな問題が起きたと思います、バスの事故ですとかトラックの事故ですとか、過剰運転というか長時間運転をされて事故を起こす、あるいは資格がないような
経営をやっているとか、様々な物流、人を運ぶ、物を運ぶという陸路の問題でいろいろ問題が起きました。そこで、厚生労働省は、連続運転時間が四時間に達するまでに三十分間以上の休憩を取るようにという改善基準を出したわけですね。それを受けながら
国交省としてもいろんな監査方針を出しました。
これは決して悪いことではありません。事故をなくしていく、あるいは運転をされているトラックの運転手の、ドライバーの人たちの労働
環境を守っていく、そして事故をなくしていく、悲惨な事故をなくしていくという、そういう前向きなところからこういう規制が掛かっていく、これは正直言って事故が起きてから後追い的にはなったわけですけれども、その結果、結果というか、
国交省は
平成二十五年の十月一日に、悪質な
事業者に対する集中的な監査実施等々をやっていくわけですね。そして、行政処分として
平成二十五年の十一月一日に、悪質、重大な法令違反の処分を厳格化をします。中に、乗務時間の基準に著しく違反ということをやっていただいたわけですね。これは、先ほど言った厚生労働省の基準にきちっと合致しなさいよと、こういうことをやらないと
事業停止しますよという非常に厳しい
対応を取っていただいたことによって、トラック、運輸業者の皆さんたちの業者がやはりこれは守らなきゃいけないということで、やっぱりきっちり休ませようじゃないか、こういう動きに誘導していったことはこれは成功だったというふうに思うんですね。
ところが、その結果何が起きているかというと、先ほど言った駐車スペースの問題が起きてきている。今、資料で一枚だけ、東京新聞の「夜の高速道SA あふれるトラック」という一枚の新聞のコピーを持ってきました。
委員の皆さん、御存じだったでしょうか。つまり、今の夜の高速道路というのはトラックであふれていると、先ほどちょっと申し上げました、そのとおりなんですね。それで、結果的に、休憩も取れずに、止めるところがないものですから、最後の目的地まで行っちゃうと。休まなきゃいけないということを分かっていながら休めないという
状況が起きてきている。
これは正直申し上げまして、今の、統計を取っていらっしゃると思うんですけれども、
警察庁は、本当にトラックの関連した事故が、どれだけ
状況が起きているのかということなんですね。私が見たDVDは、駐車スペースはもういっぱいで、ぱんぱんで止められないので、誘導路と出ていく道路に、側道にトラックをずっと止めているという
状況があります。これはほとんどのパーキングエリアでそういう
状況が毎日起きています。
現状でこういう
状況ですから、二〇二〇年の東京オリンピックということになると、今でも物流は、新聞のこのコピーの中にあるとおり、すさまじい勢いで物流動いているんですね。二〇二〇年に向かって東京を中心とした物流は更に伸びることは、これは今の経済成長路線を取っていく中でもうはっきりしているわけです。日本の物流の九割がトラックでと言われていますから、更に悪化をします。そうすると、今以上に
一般の乗用車あるいはバス等々を巻き込んだ事故がどこでどう増えていくかというのも非常に危惧するところなんですね。
ですから、先ほど申し上げたとおり、働く人たち、トラックの運転手の皆さんの労働基準をきちっと守らせて、なるべく休憩を取らせようじゃないか、基準どおりというふうにして誘導していった一つの政策が、実はここで今一つのまた別な問題として惹起してきていると。これを我々はきちっと捉えていかないと、恐らくこれから先、悲惨な事故が増えていくというのは火を見るより明らかだというふうに思うんですね。
このことを
指摘をさせていただいて、質問なんですけれども、せんだって、三月の二十六日なんですが、参議院の国土交通
委員会で私どもの金子
委員が、SA、PAの整備
状況について質問をさせていただきました。これ、
大臣ももちろんそうでしょうし、
国交省の皆さんも、何とかSA、PAの駐車スペースを
確保しなきゃいけないということはもう常に思っていただいていると思うんですけれども、そのとき、この五年間で休憩施設十四か所、大型車駐車場約一千二百台分増設をしたというふうに答えていただいているんですが、恐らくこの五年間というのは新東名が開通しているんですね。ですから、この十四か所の増設、そして一千二百台分の増設と答弁されたんですけれども、このうちに新東名高速の分が含まれているというふうに私は推察をするんですけれども、それを除いた分として、既存の施設における純粋な駐車スペースの増設というのはどれほどになっているのか、これをまずお聞きします。