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井原巧君 ありがとうございました。
なぜこの質問をしたかというと、もちろんアベノミクス、しっかり数値が出てきているということは
国民の皆さん方にも是非知っていただきたいなと私も思いましたし、もう一つは、
総理御自身が多分なかなか自分ではおっしゃれないだろうけれども、私が感じている魅力ということを少しお話しさせていただいたらと思います。
私は、市長時代に、自分で一番大切にしていた理念というのが、市政ですね、市政は家庭、市民は家族というふうなことをよく言っていました。それはなぜかというと、市長もそうだし、市の
職員も議員さんも、自分の家族のことは誰でも一生懸命やるように、そういう思いがあったら必ず市民は付いてきてくれるから、苦しいことでも立ち向かおうと、こういうような思いでその理念を皆さんにお話ししていたわけですけれども、考えてみたら、国家という言葉がありますけど、これは国は家と、こう書くわけですね。
国民はまさにこれは私は家族だと思って、
総理はその
国民から見ればお父さん役なんだろうと思うんです。
そのお父さん役は、やはり家族というのは、家族の窮状というのは実はよく知っているんですね。今、日本はどんな大きな問題にぶち当たっているか。
経済が厳しい、あるいは地方の疲弊がある、あるいは国際的にも新興国の台頭があって
経済も厳しくなった、
社会保障も苦しいじゃないか、人口減少もあるじゃないか。だけど、この問題、お父さん何とかしてよと本当は思っているんですよ、本当は思っているんです。だけども、家によっては、そのお父さん、気付いていてもなかなか大きな壁だから恐ろしくて右往左往しているとか、動かないとか。そうなると、家族から信を失います。
家族というのは、本当は大きな壁にお父さんが挑んでもらう、その姿勢を実は家族というのは待っているというふうに思っておりまして、決められない政治は信を失うという言葉がありましたけれども、今、
安倍政権の一番私は魅力というのは、今
国民が思っている一番大きな課題ですね、そのことにやっぱり逃げずにぶれずにチャレンジしているその姿勢が私はすごく高い評価になっているというふうに思っておりますから、是非、
総理は、まあ体力的にはきついかも分かりませんけれども、その信念は是非このまま続けていただいて、我々も一生懸命応援していきたいと、こういう思いで質問をさせていただいた次第でございます。
それでは、政策について入っていきたいと思いますが、まず地方創生についてお伺いしたいと思います。
総理は年頭の記者会見で、今年のえとのひつじの漢字は、木に枝葉が茂り、実に味が付いてきたという
意味があると、全国津々浦々、多くの皆さんにアベノミクスの果実を味わっていただきたいと述べられまして、地方創生への意気込みを語られたわけであります。
総理の考え方とか政策を見ていると、私は実は一貫した哲学を感じている一人でありまして、例えば
経済再生もできる限り中小とかあるいは小規模
事業者が輝けるように何とか工夫を凝らしたいと、こうおっしゃっています。
今争点に上がっておりますけれども、農業の改革においても、現場の農家の皆さん方とかあるいは農協の皆さん方が伸び伸び輝いて、やはり農業というのは力が持てるんだ。これは、スポーツでいうラグビーみたいなものなんだと思うんですね。一人が幾ら頑張って輝いても、あるいは三角形の頂点が一生懸命頑張っても、総合力ではなかなか力にならずに、大きな壁というのは乗り越えられないと思うんです。それぞれの現場現場が役割を
認識して
目標を一にして頑張れる
体制を取れば、それぞれの分野でこの大きな壁は乗り越えられると、こういうふうに
総理の方で現場力を引き出そうという意を用いていることに私はすごく哲学を感じております。
そういう
意味でいうと、この地方創生の成功というのは、何といっても現場がいかに地方創生の意図を理解して取り組んでくれるかということに私は懸かっていると思うんですけれども、実は少し自分も現場の首長をしていまして心配するところもあります。それは、やっぱり現場の中心となる首長さんや議員さん、役場
職員との意識の格差について少し心配をいたしております。
長らく国と地方の関係というのは、主従関係とか親子関係とか、そんなふうに言われていた時代がありました。そして、地方分権論議が出てきて、今では国と地方の協議の場ができるとか、対等、パートナーと、こういうふうに位置付けされてきたわけでありますけれども、実はその対等、パートナーになると、今まで以上に地方自治体は本当は、自覚を持ってその大きな責任を負うという、そういう気持ちが更に上がっていなければなりません。それを前提として今回の地方創生という政策は組み立てられておりますから、地方の現場がいかに自主的に取り組むかということに全てが私は懸かっているというふうに思うわけです。
ただ、いろんな地方に参りますと、すごく熱心な首長さんもいらっしゃいます。しかし、例えば先般補正で組んだ交付金ですね、ああいう交付金が出たときに、よし、これを生かして頑張るぞという自治体もあれば、ラッキー、一息つけるぞという自治体もあることはもう間違いないんです。でも、それではやはりなかなか成を得ることはできません。
安倍総理や石破
大臣のような熱さと地方が同じ熱さにならないとこの地方創生は成功しないというふうに考えておりまして、
総理に是非お伺いというかメッセージを出していただきたいなと思うのは、地方創生を進めるに当たりまして、その中心を担うのは地方自治体であると思いますが、首長や議員、そして
職員に是非期待したいこと、考えてほしいことがあれば、
総理の方から一言お願いしたいと思います。