○直嶋正行君 どうもおはようございます。民主党の直嶋でございます。
今日から電事法を始めとする
改正案の審議ということでありますが、
前回、
エネルギー基本計画に関わりまして
放射性廃棄物の問題等
質問させていただきました。若干その部分を残しておりまして、今日は冒頭、まずその廃棄物の方から
質問させていただきたいと思います。
若干、五月二十八日でしたが、そのときの議論を振り返って申し上げますと、
エネルギー基本計画には、
安全性を
前提にして、いわゆる3Eを重視するということでうたわれているわけであります。
一つは、その
安全性というのをどう捉えるかということを
大臣や規制
委員長とやり取りをさせていただきました。結論的に申し上げますと、
原子力における
安全性ということでいいますと、いわゆる原子炉を始めとする
発電設備の
安全性はもちろんでありますが、それだけではなくて、非常時の避難計画がきちっとできて運用されること、それから三点目として、
放射性廃棄物の処分が適正に行われること、これら含めて
安全性ということを答弁をいただきまして、これは確認をさせていただいたというふうに思っております。
ここから先が今日の議論なんですが、先般、今年の三月に、ちょっとお手元に資料を配らせていただきましたので見ていただきたいと思いますが、三月に五つの
原子力発電所の廃炉が決定をされました。(1)に記載のとおりであります。そして、そういう
状況を考えますと、私は、これから高経年化炉がたくさんあるということも含めて考えますと、もう廃炉が普通の時代になったと、人によっては廃炉時代と、こういうふうにおっしゃる方もいますが、そういう時代になってきたと、
原子力を取り巻く
状況も変わってきたというふうに思っております。
そして、下の(2)に、じゃ、これまで廃炉にされた
発電所の、いわゆる
放射性廃棄物やそうでないものも含めてどのように処分がされているかというのがその下の表でございます。やはりこの
状況をきちっと踏まえた上で、この廃炉が普通の時代になった時代における
原子力を仮に利用していくとした場合に、じゃ、どういうようにこれから廃棄物を
処理することを考えなきゃいけないのかということになってくるのではないかと思います。
若干
説明しますと、左の縦軸の方に低レベル
放射性廃棄物と書いています。これ、L1からL2、L3と、上の方が放射能が高いということであります。現在、L1、放射能レベルが比較的高いものについては、いわゆる
処理基準がまだできておりません。聞くところによると、今年度中に規制
委員会で作ると、こういうことになっていると思います。2と3はもう既に
処理基準ができてございます。
それから、
放射性廃棄物として扱われないものが、実はこれが廃炉に伴うごみの九七、八%と言われていますが、この以下のものであります。いわゆるクリアランス
制度対象のもの、それからその他のものということになります。
東海
発電所というのは、実は停止したのが一九九八年です。十七年前に停止したんですが、基準のありなしということを別にして、例えば再利用可能な、あるいは
放射性廃棄物でないものの処分を見ても、例えばクリアランスレベルの処分量というのは、トータル四万一千百トンある中で僅か百七十一トンしか今
処理されていません。それから、その下のいわゆるがらくた類というんですか、コンクリート等ですが、これも十二万八千七百トンあるんですが、四百五十五トンしか処分されていない。これが実態でありまして、あと、詳細なことは分かりませんが、私がいろいろ調べた範囲では、浜岡一号、二号、それから「ふげん」の方も、ほとんどいわゆるがらくた類の
産業廃棄物の処分も進んでいないというのが実態なんですね。
果たしてこの状態で、これからの廃炉が普通になった時代に
原子力を使っていくことができるんだろうかと、むしろ
原子力というのは、これから廃棄物によって制約される時代に入りつつあるんじゃないかと、このように私は受け止めております。
エネ庁の資料を拝見しますと、百万キロワットクラスの
モデルプラントで計算すると、ごみの総量は五十三、四万トン出てくると、こういうふうに計算されています。そうしますと、まさに膨大な量だということを申し上げられると思うんです。
そういう
意味で、まずこの
現状について、全く進んでいないと言ってもいい
状況なんですが、これについて
大臣はどう見ておられて、今後どうしようとされているのか、お伺いをしたいと思います。