○直嶋正行君 民主党の直嶋でございます。
今日は初めて
林大臣に
質問をさせていただきます。是非よろしくお願いいたします。
それで、今日は初めてということであればいろんな各方面にわたって
大臣の御所見をお伺いすべきだと思うんですが、今日はいかんせん時間が三十分と限られております。また、私の立場上、今日はどうしても
大臣にその御所見をお伺いしなければいけないこともございまして、恐縮なんですが、まず
最初に自動車の税金の方の話から御
質問させていただきます。
今、ちょうど来年度の税制改正に向けて我々はというよりもむしろ
政府・与党の中で
議論されているわけであります。その中で、実は今ここのところニュースをにぎわしているものの
一つに環境性能税というのがありまして、私
どもはこれについて
議論があるとしても恐らく来年だろうというふうに思っておりました。しかし、降って湧いたようにここのところ報道されておりまして、これはなかなかただならない状況かなということで今日御
質問させていただくわけであります。
まず
最初に、もう
大臣よく御承知のことなんですが、
我が国における自動車
産業ということで申し上げたいんですが、なかなか
経済が厳しい中で、私は、今自動車
産業がやはり
日本の
経済や雇用、関連
産業を含めると五百四十七万人の雇用と言われております、それをしっかり支えている
産業だというふうに思います。
また、国民生活の面から見ますと、やはり今や車は生活必需品であると。特に地方へ行けばなおさら日常生活にもう欠かせないものになっていると。私よく言うんですけど、村の
会合に出るのも車がなければ出れないし、ハローワークに職探しに行くのも車がないと行けない、これが私は実情だと思うんです。
ここのところの消費税の増税を始めとする一連の増税によって、御承知のとおり、国内マーケットがどんどん今縮小しています。例えば、トピック的に申し上げれば、軽四輪は今年から自動車税が一・五倍になりました。もうこれだけで実は十一か月連続で平均で二桁以上のダウンです。十一月はたしか前年比マイナス一八だというふうに聞いています。軽四輪以外のものも総じて、軽ほどひどくないにしても、非常に大きな十一か月連続のマイナスが続いていると、こういう
現状でございます。
私は、とてもとてもこれ増税できる状況にはないと、率直に言ってそのように思っておりまして、よくこんなときに増税を言うなと、これはもう率直な気持ちでございます。
それに関連して、税制上の経過から申し上げますと、元々、今回の消費税一〇%になれば自動車取得税を廃止するということになっているわけですが、これは、自動車取得税というのは
大臣御承知のように今課税根拠のない税金になっているわけです。道路
特定財源
制度がなくなりましたから、課税根拠がないんです。しかも、消費税と二重課税なんです。
ですから、平たく言えば、消費税が五%のときならまあ多少ユーザーも辛抱してくれたかもしれないけど、やはり八に上げ一〇にしようとするのであれば、これは根拠がない税を二重に取るというわけにはいかないので整理をしようじゃないかというのが私はそもそもの発端だと思うんです。ですから、元々何か代わりに新しい税を設けようなんという話はなかったわけです。
もうちょっと言えば、消費税が増税されますと、例えば車で見ますと、仮に八から一〇に上がると、今言われていますのは、約三千四百億円消費税は増収になると言われています。ですから、五%から一〇%になると、恐らくこれは八千数百億円の増収になると思うんです。自動車取得税は一千億です、今。大体一千億強と言われています。ですから、決して税金が減るわけじゃないんです。増えるんですね。五%上がれば七千億以上増える。しかも、その消費税はかなり、五〇%ぐらいですか、地方に回るわけです。ですから、取得税を廃止して地方の税収が減るわけではないんです。
ところが、何か
議論を聞いていますと、もう消費税の増税はおいておいて車の世界だけで、取得税がなくなって一千億税収が減る、大変だと、こういう話になっているんですよね。これはやっぱり木を見て森を見ない
議論で、こんな
議論をしているとやはり、特にさっき申し上げた
日本経済の状況や、あるいはもう生活必需品になっている国民の皆さんから見ると、これはとても納得できないんじゃないかと、私はそう思っています。
したがって、元々、自動車取得税を廃止しても、それで終わりで、私は、環境性能課税なるものは、これは自動車税の一年目だけ乗っけるわけですから、どう考えても付け替えなんですよね、やっぱり。そうじゃないとおっしゃっても、それはそうじゃないことはないんです。どうしても
説明が付かない。しかも、今聞いていると、何かコンピューターのシステムつくるのに先出しして今決めなきゃいけないんだと。冗談じゃないよと。
行政の都合でこんなことされたんじゃたまらない、正直申し上げて、もう怒り心頭であります。
多分
大臣も同じような思いをお持ちなんだろうと思っておりますが、この点について
大臣の御所見を伺えればと思います。