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藤田幸久君 要は、もし仮に仮定ということであるならば、そもそもその機雷敷設という立法事実、つまり蓋然性というものがないということが逆に言えるわけですから、そのことをまず確認をさせていただきたいと思います。
その上で、時間がなくなってきたので、戦後七十年談話についてお話をしたいと思います。
資料の四ページですけれども、これ、この前もちょっと別の
委員会でやったんですが、まず、
安倍総理の談話を見ておりますと、まず
日本語の方では主語はありません。私がという主語が一度もございません。英語の方だと主語がアイとなる箇所が二か所ありますけれども、資料の四ページですけれども、要は、「すべての人々の命の前に、深く頭を垂れ、」「哀悼の誠を捧げます。」というのが一か所と、それから二か所目が、②ですけれども、最後の方ですけれども、「今なお、言葉を失い、ただただ、断腸の念を禁じ得ません。」。つまり、英語の方でアイを補ってもこの二か所しかないということでございます。したがいまして、いわゆる総理の思いというものが本当に御自身の言葉でないんだなということをまず
指摘しておきたいと思います。
それから、資料の五でございます、五ページ御覧いただきたいと思いますけれども、いわゆる四つのキーワードというのがございます。侵略と植民地支配、それからおわびと反省ということがございますけれども、まず侵略に関しては、「事変、侵略、戦争。」とありますけれども、
日本の行為か否かの特定が避けられています。それから、責任の所在も曖昧であります。それから、多大な損害と苦痛を与えたという対象も不明確であります。それから、心からのおわびというのがありますけれども、これも主語がないので、例えば村山談話と比較すると非常に明らかな違いがあるということを
指摘しておきたいと思います。
ところで、別の
委員会でも申し上げたんですが、この四つのキーワードに関わる
外務省のホームページの歴史問題QアンドAというもの、次の六ページと七ページ御覧いただきたいと思いますけれども、これが、その総理談話が発せられた八月の十四日前後に削除されています。私がこれ、十九日にこの点を
指摘しましたら、
外務大臣に、翌二十日に、ホームページには歴史問題QアンドA、改訂中というふうになりまして、今朝の、昼前の段階ではまだ改訂中になっております。
この六ページと七ページの
外務省のホームページ、消されたところを見ておりますと、まさにこの歴代内閣の立場を引き継ぐという方針を否定するのではないかと。一番重要な
部分、これホームページですね、この六ページと七ページ、問い一、問い二、この
部分が削除されちゃったんですね。八月十四日からもう二週間ぐらいたちますけれども、削除されたまま改訂されていないということは、歴代内閣の立場を引き継ぐということを、方針をこれ否定するんじゃないかと、だからこのホームページが削除されているんじゃないかと思わざるを得ないという点を
指摘しておきたいと思っております。
それから、参考までに、資料の八と九ですけれども、これは宮内庁の資料でございます。これは、八月十五日に天皇陛下がされたお言葉でございます。これ、宮内庁の資料でございます。これ、たまたま英語の方を見てみますと、全部これアイという主語になっています。
つまり、陛下のお言葉は、御自身のお言葉として全部主語が入っている。
安倍総理の方は、
日本語だと私という言葉が一言も入っていなくて、英語だと二か所しかないと。やっぱりこの差が大きいということと、それから、歴代内閣のキーワードについて引き継ぐと言われている
部分が
外務省のホームページから削除されていること自体が、やっぱり今までの政府の考え方を相当変えてしまっているんだなということをまず
指摘しておきたいと思います。
時間がないので、一問だけ
質問しますが、
岸田外務大臣、これホームページ、これだけ削除してまだ改訂されないということは、やっぱり根本的なことを変えなきゃいけないというふうに官邸の指示が出てきて、今
やり取りをしているんで、いまだに二週間たっても改訂が終わっていないということでしょうかというのが一点と、この六ページ、七ページに私が引用しておりますこのページですね、この
部分はこれ残すんでしょうか、かなり変えるんでしょうか、その点だけお答えください。