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福山哲郎君 感想というよりかは、本当に御報告を丁寧にいただいてありがとうございます。
私も多少
外交をやらせていただいて、やっぱり
日本のプレゼンスがそれぞれの場所で出てくるのは悪いことではないと思いますので、本当に御苦労さまでございました。NPTは十年ぶり外相の国連での演説だったと承りますが、実は五年前は私が行きまして私がやらせていただきましたので、広島県選出の
外務大臣がNPTで演説をされるというのはやっぱりそれなりに
意味があることだというふうに思っておりますので、
外務大臣がNPTへ行っていただいたことに対しても私自身は良かったと思っております。
先ほど申し上げましたが、ワシントンはもう安倍訪米一色でございました。全体として評価は高かったと思います。それも僕はあえて否定はしません。しかし、
先ほど上下院の演説のお話を
外務大臣は触れられましたが、若干気になったこともありましたので、幾つか
指摘をしていきたいと思います。
私もCSISやブルッキングス研究所等で若干セミナー等も
出席をしてまいりました。そこで私が申し上げたのは、安全保障法制については、
一つは、国会の審議をまだしているわけではない、法律もまだ提出をされているわけではないと。国民の
理解はまだ進んでいません、世論調査も含めて。このことはアメリカでも
是非知っていただきたいということを私はこれは野党の立場として申し上げてきました。
私はあの訪米自身を批判をしたりしていることはアメリカでも一切申し上げなかったんですが、事実
関係として、安全保障法制はまだ国会にも提出されていないし、国会の審議も経ていない、国民の
理解が得られているわけではないということは知っておいてほしいということを
指摘をさせていただいてきました。それから、限定的な集団的自衛権の行使について国民の
理解や、法律がまだ通っていないことはもちろんですが、アメリカ社会の中でいう安全保障上の集団的自衛権の行使ということのイメージと
日本が今議論しようとしていることというのは、ひょっとしたらそこにそごもあるのではないかということについても
指摘をさせていただきました。
そして、一番の問題だったと私が思うのは、
安倍総理の演説も、細かいことは申し上げませんが、唯一、対立法府との
関係で申し上げれば、これら実績を基に、
日本は
世界の平和と安定のためこれまで以上に
責任を果たしていく、そう決意しています、そのために必要な法案の成立をこの夏までに必ず実現しますとおっしゃいました。意気軒高で、アメリカの議会で池田勇人総理以来の演説ですから、
安倍総理が高揚感いっぱいに演説されたことも私は否定はしません。それは
日本の総理として名誉なことだと思います。しかし、法律は立法府の問題です。行
政府の長として内閣総理
大臣がこの夏までに必ず法案の成立を実現しますと明言されることは、さすがにいかがなものかなと。
私は、そこはやっぱり議会に対する配慮も必要なのではないかというふうに思います。普通ならこういう場合、目指しますとか、努力をしますとか、与野党に呼びかけますとか、そういう話だと思いますけど、必ず実現しますと言われちゃいますと、おいおい、国会の審議はどうなっているんだと、これは野党の立場としては言わざるを得ない。もっと言えば、我々が
政府・与党のときの野党の自民党は一体どれだけこの言葉に引っかかっていたかと
考えると、多分、佐藤先生なんかは一番うるさく言われたと思います。
今日、この
委員会を普通に動かしていること自身が、大野先生も含めて、私は非常に紳士的な態度だというふうに思っておりますし、まさか連休のさなかにこうやって出てきていただいている
皆さんに、そのことで止めるわけにはいかないという大野先生の温かい御配慮だと思いますが、しかし、このことは私は非常に総理の
発言としては問題だったというふうに思いますが、
外務大臣はどのようにお
考えでしょうか。