○井出
委員 また
質問の機会もありますし、私は東大の野球部の出身でして、九十四連敗しても一勝をつかみに行く、そういう精神を持っておりますので、大変申しわけありませんが、引き続きおつき合いをいただきたいと思います。きょうは、
三浦さん、ありがとうございました。
そうしましたら、
矯正医官の方の
質問をしていきたいと思います。
まず、
矯正医官の件で具体的な要望をいただいておりまして、これをまず
大臣初め
法務省の方にお願いしたいんです。
日本
医師会が医学生向けに発行しているフリーペーパーで「ドクタラーゼ」というのがありまして、そこの担当の方が、この
法案が通過したら医学生向けに募集に資するような記事を書きたい、取材したいという話がありまして、
大臣、局長、また一線で活躍されている
矯正医官の方なんかにぜひその取材に
協力をしていただきたいと思います。つなぎ役は私がやりますので、私が取材を受けるよりよっぽどいいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
もう一点は、私も刑訴法をずっとやっていたせいか、
矯正医官をやると言ったら、ある拘置所にいた方から、口内炎の薬を頼んだんだけれどもしもやけクリームしかもらえなかった、そういったお話をいただきまして、何か私も刑事司法の通報窓口みたいになってきたなという思いもあるんですが。
矯正医官の
待遇を
改善していこう、少しでも数をふやしていこうということについては、私も大変結構だと思います。ただ、今
現状で
矯正施設での
医師不足がいろいろなところにどれだけ影響を及ぼしているのか、そういうところをきょうは具体的に伺っていきたいと思うのです。
矯正施設の目的というものは、裁判、刑の執行を受ける者を収容し、その人権を尊重しつつ適切な処遇を行うことが目的である。また、被
収容者の
改善更生等円滑な社会復帰を図って、再犯、再非行を防止することが
一つ大きな使命だと思うんです。
先ほどの鈴木
委員の話にもあったんですが、やはりどうしても、税金を使って犯罪者の面倒を見るのか、何か入る前より健康になって出てきたとか冗談じゃない、そういう声が、確かに実際、残念ながらあると思います。私も聞いたことがありますし、それだけ実生活で苦労されている方が多いからだと思うんですけれども、実際に、この
法案作成の前に、
矯正医療の在り方に関する有識者検討会が
平成二十六年一月に
報告書を出しているんですが、その十七ページを見ても、「被
収容者の健康の保持は国の責務ではあるが、犯罪者等に対する
医療のために多額の税金を投入する必要はないという意見が存在することも否定できず、
矯正医療は、国民からなかなか理解と賛同を得にくい領域であると思われる。」といったような記述もあります。
矯正施設の
医療体制、
医療環境を考えるときにどうしても向き合わなければいけないのは、この刑事収容
施設及び被
収容者等の処遇に関する
法律なんですが、例えばその百三条を見ますと、ここは、各種指導、被
収容者に対する指導の
部分なんですけれども、「刑事
施設の長は、
受刑者に対し、犯罪の責任を自覚させ、健康な心身を培わせ、並びに社会生活に適応するのに必要な知識及び生活態度を習得させるため必要な指導を行うものとする。」
ですから、犯罪者を
刑務所に収容するときに税金をそんなに使う必要はない、何でそんな健康管理をするんだ、そういう声を、まずはっきりときょうこの場で打ち消していただきたい、そのように思うのですが、
大臣、いかがでしょうか。