○井出
委員 警察はかつて、パソコンも、人数が多くて公に支給されない、そこからウィニーといったようなソフトで重要な情報が流出するということで、予算を少しずつそろえてパソコンを配備した経過もあるんです。携帯電話も同じだったと思います。最初は幹部にしか公用の携帯電話が与えられない、それをだんだん公用の携帯電話を支給してきたと思います。
私は、この
録音、
録画に関して言えば、もうICレコーダーしかない、これだったら三年先と言わず来年からでも
実施できる、
試行でもいいからやっていただきたい、そういうことをお願いしておきたいと思います。
次に、
取り調べの中身の話です。
山谷
大臣に、本
会議とこの場所で、二度、いろいろと研究、研修を行っているという答弁をいただきました。私も少し
調べて、いろいろ資料を当たってみたんですが、そのとき、平成二十四年の十二月に
警察庁刑事局刑事企画課がつくっている「
取調べ(基礎編)」、こういうものがありまして、その冒頭を読み上げますと、
「
捜査手法、
取調べの高度化プログラム」(平成二十四年三月)を踏まえ、
取調べにおいて真実の
供述を得るための効果的な
質問や説得の
方法、虚偽
供述が生まれるメカニズムとこれを防止するための方策等を始めとする心理学的な手法等を取り入れて
取調べ技術の体系化を図り、これに基づいた研修・訓練を
実施していくことにより、
取調べに従事する全ての
警察官が、人間の心理の理解に基づいた一定レベル以上の
取調べ技術を習得していくことを目指している。
本書は、科学
警察研究所
犯罪行動科学部
捜査支援研究室の全面的な協力の下、北海道大学大学院仲真紀子教授(心理学)の助言を受け、
取調べと関連する心理学の知見を取りまとめたものである。
大変中身の濃いものが書いてあるんですが、冒頭に出てくる北海道大学大学院の仲真紀子さんは、「
取調べ(基礎編)」について絶賛をされているんですね。それはどういうところかといいますと、仲さんは、実は日本学術
会議心理学・教育学
委員会法と心理学分科会で、これをつくっていただくに当たって提言をしている、それを速やかに
警察庁の方が取り入れてくれてこういう「(基礎編)」というものをつくってくれた、そういうことで大変絶賛をしておると。
仲さんが特に褒めていらっしゃるのは、この「(基礎編)」の中で推奨されている
取り調べは、自由報告、
自分の言葉で話をしてもらうこと、特定の仮説を確認することに固執することなく一定の手続の中でオープンな
質問をすること。この特定の仮説を確認するというのは、恐らく、
警察や
検察の見立てとか、そういったあらかじめ想定される
調書に認めていっていただく、うなずいていっていただくということだと思うんですよ。「
取調べ(基礎編)」というものは、提言をした心理学者からも大変高い評価を得たと。
まず局長に
伺いたいのですが、現在の
調べは適正に、「(基礎編)」にのっとって進化を続けている、そういう理解でよろしいかどうか、
伺いたいと思います。