○畑野
委員 しかし、その速度も大変速いということも言われているわけですね。ですから、大丈夫だ、大丈夫だ、大丈夫だとお答えになって、本当に大丈夫かなと逆に思うわけなんです。ですから、
東京電力福島第一原発事故を受けて、これは本当に抜本的に見直す、本当に甘い考えはもう許されないということは明らかだと思います。
ですから、この「
もんじゅ」、今までいろいろな
研究者が、
技術者が頑張ってきたでしょう、国の政策だということでやってきたでしょう。ですけれども、ここで本当にもう一回立ちどまって、危険でもある、そして運転再開の
見通しもなかなかつかない、こういう計画は、私はもうやめるべきだというふうに思うんです。
それで、ここはこれまでの原発事故と違うのは、プルトニウム循環方式、
核燃料サイクルなんですよ。プルトニウムを使うということですよ。増殖するということですよ。ですから、こういうやり方も撤退をすべきだ。外国の例も言われているけれども、高速増殖炉ということでこんなにやっているのは、これは
日本だけじゃないでしょうか。
それで、私は
研究者、
技術者の方にもお会いしましたけれども、優秀な方たちだと思います。こういう方たちが、あの
福島の事故を経て、もっと国民のために頑張りたい、これが本当にやる気になると思うんですね。
ですから、
下村大臣もおっしゃった、これからの
日本全国の原発をどうするか、廃炉の問題もやっていかなくちゃいけない、こういう
研究などで大いに頑張っていただく、そういうことも、ぜひ政府として、
文部科学省としても考えていただきたいというふうに思います。
最初に学術
会議のことを私お聞きしましたのは、第五期
科学技術基本計画のあり方に関する提言というのをことし二月二十七日に出されまして、こういう
指摘をしているんです。
「極端な
重点化が逆に総合的な
研究力を削ぎかねない懸念もある。政府は、第四期
科学技術基本計画によって「競争的資金の一層の充実」を図ってきた。しかし、
運営費交付金や科研費を削り、
基礎研究が担保されない状態で大型プロジェクトの競争的資金を偏重するのは、成功する見込みのある
研究に
研究者が拘泥し、萌芽的
研究の芽を摘むことにつながる危険がある。」というふうに言われているわけです。
私もそうだと思うんですね。
運営費交付金など
基盤的経費の拡充をしていくということを含めて、こういう学術界の
皆さんの意見にしっかり応えていくことが
科学技術の
発展のためにも大きく求められているということを私は申し上げて、この
法案についての質問とさせていただきたいと思うんです。
最後に伺いたいのは、義務教育予算についてでございます。
この間、この
委員会でも、
皆さんの、各
委員の議論がございました。財務省が五月十一日に財政制度等
審議会財政制度分科会で示した試算、二〇二四年度までに約四万二千人の教職員の
合理化が可能であるという機械的な試算を行ったことについて、与野党を問わず、これでいいのか、
文部科学省、頑張ってほしい、
一緒に頑張ろう、こういう討論が続いてきたわけです。
下村大臣も、何度も答弁されているように、今、教育現場は非常に複雑困難だ、世界で一番
日本の教職員は多忙化だ、こういう実態を述べられて、安易な教職員の定数
削減にならないような、現場に
対応した教職員定数になるように
対応していきたいとお答えになってこられたわけですね。
そこで、
下村文部科学大臣に二つ伺いたいんです。
まず、財政制度等
審議会が六月一日に、教職員定数に関して、少人数指導などの加配定数を、標準学級当たりの加配定数なるものを持ち出して、二〇二四年度までに基礎定数の自然減三万七千七百人に加えて加配定数についても四千二百十四人が
合理化可能だ、こういうとんでもない試算を示したんですね。
改めて伺いますが、加配定数というのは、子供の数の減少と合わせてそんなふうに減少させていいものなんでしょうか。
大臣、いかがでしょうか。