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福島委員 民主党の
福島伸享でございます。
まず冒頭、毎日お疲れさまでございますが、西村副
大臣にこれまでの経緯について
質問させていただきたいと思っております。
西村さんは私の先輩でありまして、私が入省したとき、たしかサービス
産業課の総括班長をされていたと思うんですけれども、格好よくて、もてもての憧れな先輩でありました。政治家になられてからも、若くして自民党総裁選に挑戦されて、恐らく天下国家をこれから背負っていくんだという意思で政治活動をされている、本当に尊敬する先輩であります。
きのうのあの謝る姿を見て、あたかも浮気が奥さんにばれちゃった旦那さんみたいな謝る姿は、正直言って、私は見たくないですし、きょうは、謝罪は結構でございますので、ぜひ思ったことを正直に御答弁いただければというふうに
思います。
きょう、ニュースがやってまいりまして、上院の与野党が
TPA法案で十四日に
審議入りを合意ということで、
TPA法案だけじゃなくて、
労働者支援プログラムという、いわゆる貿易
支援法とあわせたパッケージで審議をするということが出てまいりましたが、その前の五月十二日、米国の上院で、
TPA法案のクローチャーというんですか、討議を終了して採決に向けた議論だけが許されるという、審議が開始されるという動議が否決されたというふうに言われております。
もともと
アメリカの議会は、上院は成立する見込みがある、下院はもっと厳しいと言われておりまして、上院でまず可決をして、勢いをつけて下院で審議をしようというもくろみであったわけでありますが、採決に至る議論に入ることすらできなくて、この貿易による影響のための
労働者の
支援とかというのは、民主党の賛成を得る可能性があるから今回抱き合わせをするんでしょうが、これを抱き合わせをすると、今度は共和党にこれに反対する人もいますから、これに新たに賛成する人もいる分、新たに反対する人もいる可能性もあるわけでありまして、いずれにしても、非常に厳しいスケジュールなのだと思っております。
資料の一、一枚目をごらんになっていただきたいんですけれども、五月十五日から二十五日に首席交渉官会合がグアムで予定されて、その後にでも閣僚会合を開いて大筋合意ということだったんでしょうが、恐らく、
アメリカの議会は五月の後半はメモリアルデーで休みということですから、
TPA法案が五月中に、もし十四日に通ったとしても、上院、下院も含めて通る可能性というのは私はほとんどないと思うんですね。
その
TPA法案自体に書かれていることを見ますと、そもそも
TPA法案は、これは玉木
委員が何度も
指摘していることでございますけれども、従来は、トレード・プロモーション・アクト、大統領に交渉の全権を委任する
法案であったんですけれども、今の
TPA法案というのは、名前が、略称するとTPAですけれども、トレード・プライオリティーズ・アンド・アカウンタビリティー・アクト、つまり、貿易の優先事項と
議員に対する
情報公開を定めた
法案、TPAでアルファベットは同じなんですけれども、実は全然違う
法案であります。
ここに掲げてあるのは、例えば、協定締結の六カ月前に自由貿易、
TPPに対する影響に対して講ずべき措置について報告しなさいとか、九十日前に協定締結の意向を通知しなさい、六十日前に協定条文をウエブサイトに公開しなさい、三十日前にどうたらと決まっているんです。
六カ月前にもう決めなきゃならないんです。年内妥結だとするならば、六月の末に決めないと、この
TPA法案に書いてある義務をオバマ大統領は履行することができないわけでありまして、私は、これはもう年内妥結は無理なんじゃないかと思うんですけれども、それを見越した
対応をすべきではないか。
TPA法案は、
TPP交渉年内妥結に向けてやるためには、議会を通過する可能性がない。それを見越した交渉を
アメリカとの関係でも行うべきではないかと思うんですけれども、西村副
大臣の認識はいかがでしょうか。