○濱村
委員 公明党の濱村進でございます。
まず、この
内閣委員会で、年金の
情報が漏えいしている件について質問をさせていただくわけでございますが、最初に申し上げたいことがございます。
まず、一般的に、セキュリティーインシデントを一〇〇%防ぐということは不可能であるという前提に立つ、
事故は起きるものだということを前提にしっかり
対策をしていくということが大事であろうということを思います。その上で、また、事実に基づいてしっかりと話をしていくということが大事であろうというふうに思います。
どういうことかというと、昨日も参議院で
理事長が
お答えになられて、インターネットは遮断しているけれどもメールはやりとりをしていたということがわかりましたけれども、このこと自体、では、なぜそれができるのか。インターネットのサーバーとメールサーバー、接続先が違えばこういうことは当然やれるわけでございますし、一般的にも、こうしたマルウエア、ウイルスとかバックドアとかいろいろありますけれども、そういうものについて、遮断はしつつもメールはしっかりとやりとりを行うということは可能なわけでございますので、そうしたところをしっかりと冷静に判断していかなければならないんじゃないか、このように思うところでございます。
そしてまた、今回、年金機構そして厚労省、非常に批判されることばかりではあるんですけれども、今回の
事案で、私、いいところを三つほど挙げたいなというふうに思っております。
まず一つには、NISCのGSOCによる検知でございます。これは本当にすばらしいことでございまして、五月八日にしっかりと検知をして初動を行ったということは大変
評価できることであるというふうに思います。
そして、その上で、年金機構も、非常に改善するべきところは多々あるということは思うんですが、
警察にしっかりと、警視庁に届け出をして相談をしたこと、これは実は大変大きなことです。一般企業であったりとかいろいろな機関が、
情報が漏えいされた、そのときに、なかなか
警察に相談できない、我が社の恥だのようなことを思ってしまう、これが今までの考え方でございましたけれども、いち早く相談すること自体が非常に大事であるということで、今回それを年金機構、遅いじゃないかというような御批判もありますけれども、ちゃんと相談をしたということは非常によかったのではないかというふうに思うわけでございます。
そして、三つ目には、警視庁の
取り組みでございます。警視庁は、連絡を受けて、
被害状況がどんなものか速やかに調査をして、百二十五万件、今判明している時点ではという条件つきではございますけれども、よくスピード感を持ってここまで調べ上げられたなというふうに思います。これからふえるであろうこうしたサイバー攻撃に対処するためには、
警察においても、サイバー攻撃の分析官をふやしていくとか、こういった
取り組みが必要なのではないかというふうに思うわけでございます。
そしてまた、まだまだ判然としない部分がございます、この事件。あるセキュリティー会社によれば、国内三百カ所であるとか、これはAPT攻撃であって日本に集中している攻撃だとか、そういったさまざまな
情報があるわけでございますが、そもそも、これからしっかりまだ調査しなければいけない。そしてまた、きょう午前中には、
東京商工
会議所が一・二万件流出しているということで、これは
情報も多いです。氏名、住所、電話番号、メールアドレス、会社名、こういったものまで漏えいしているということで、ひょっとしたらまだまだ
被害は大きくなるんじゃないんですかというところがあります。こうした事態に対して、正しく怖がらなければいけない、私はこのように思います。
この正しく怖がるという中で非常に大事なのが、マイナンバーについての影響であるというふうに思うわけでございます。
まず、マイナンバー、この番号が漏れること自体に対して非常に何か大きく危機感を持たれているというような話がございますけれども、そもそも、番号そのものが漏れることと、氏名、住所、生年月日が漏れること、どちらが本来大騒ぎするべきことなのだろうかということなのでございます。当然、漏えいしたときに、番号そのものが漏れた場合と、氏名、住所、生年月日が漏れた場合、そしてさらには、その個人についての付随する
情報が漏れた場合、それぞれインパクトは違うと思うんです。番号だけが漏れたときの方がまだましなんじゃないかというふうに私は思うわけでございます。
アメリカではSSNがあって、これを使って本人確認をしてしまった、こういう悪い運用をしてしまったことで、非常に成り済ましとかが起きました。この成り済まし、本来あってはいけなかったわけでございますけれども、今現在、日本で、どうやって本人確認をしているのか。氏名、住所、生年月日をおっしゃってくださいというようなことが言われるわけでございます。こうしたことからいうと、氏名、住所、生年月日の方がいかに本人確認において大事か、番号だけでは本人確認できませんよということなんです。
ちょっと前置きが長かったですが、ここで質問です。
マイナンバーのみで本人確認はできますでしょうか。
お答えください。