○岡本(三)
委員 ありがとうございます。
もちろんそれは国
会議員、
政府の仕事ですから、ぜひこれからしっかりと働いてまいりたいと思いますが、要は、いろいろな成長戦略等のメニューが、普通に働いている方から見たら、それが
実現したとして私の生活はどうなるんだというリンケージが見えないことだと思うんですね。したがいまして、一つ一つのメニューは、先ほど申し上げたように、その個々人の国民の方の生活
水準の向上に直結するための手段なんだということを明確に申し上げることによって、さらなる労働意欲であったり、労働参加であったり、生産性の向上みたいなことを目指すような
政策をぜひ
政府に訴えていきたいと思います。
最後に一つ、全く違う観点から
質問させてください。
それは、
総裁の最も大きな時間は、多分、
金融政策というよりは組織のマネジメントに割いていらっしゃるんじゃないかなというふうに思うんですね。
黒田総裁のもと掲げられました中期経営計画、読ませていただきました。さまざまな
目標を立てられてすばらしいと思うんですけれども、その中に人材育成についてすばらしい
目標を掲げていらっしゃいまして、「内外の人的ネットワークを構築し、新たな課題に積極的に挑戦する人材および国際的に活躍できる人材の育成に注力する。こうした観点から、
海外も含め、外部との人材交流などにも引き続き積極的に取り組んでいく。」というふうに記されています。大切だと思います。
私は、その上で、どういう日銀を、
総裁が退任される
時点で
市場にどういうふうに評価される日銀をつくりたいかということをお伺いしたいと思っているんです。
ちなみに、私は一国民として、世界じゅうの
中央銀行の中で最もインターナショナルなセントラルバンカーの集団だと世界じゅうの
市場から評価されるような日銀になってもらいたいというふうに国民として
期待しているんですね。そうすることによって、
市場からの信頼性、クレディビリティーが上がって、日銀
総裁のコメントについても
市場の受けとめ方が全く変わってくるからです。
その意味で、提案したいことが二つあるんです。
一つは、今、世界に派遣していらっしゃる方の多くは、日銀の
海外の支店、または国連機関、例えば世界銀行、IMF等々、あと留学ですけれども、世界じゅうの
中央銀行に、
FRBも
ECBもバンク・オブ・イングランドも、これからイスラム圏も重要ですからマレーシアも、スイスも、世界じゅうの主要な
中央銀行に日銀マンを送り出して個人的な人的ネットワークをつくって、将来いろいろなコミュニケーションフローを円滑にするようなことをぜひつくっていただきたいというのが一つ目のお願いです。今もやっていらっしゃるのはわかりますけれども、他国の
中央銀行がやっているレベルに比べますと、非常に実数として少な過ぎるというふうに思います。
二つ目が、
日本で働く日銀マン、これは国籍のハードルはないんですけれども、実際にさまざまな
政策をつくったり、または諸外国の
状況を分析したりしているのはほとんど全員
日本人です。
アメリカの
FRBの
日本の分析をしているエコノミスト、私が議員になる前の三年前までは少なくとも
日本人がやっていました。それは、マクロデータ、数字を見ただけではわからない、そこの国で生まれ育ったからこそ、その数字が持っている意味合いがわかるからなんですね。
総裁が今後
政策を決めていく上で世界じゅうの情報を分析する中で、
日本に世界の知性を集めて日銀の中で分析することをファクト
ベースに組み入れていただければなというふうに思っています。
その上で、これは日銀が独自で決めることではないですけれども、私は最終的には、日銀
総裁はこのように出てきていただかなければいけないので、私たちが英語ができないということを前提にすると
日本人じゃなきゃいけないんですが、副
総裁のうちの一人は外国人にしてほしいと思っています。
実際に、バンク・オブ・イングランド、イギリスの
中央銀行の
総裁のカーニーはカナダ人です。私は前職で同期でした、一緒に働いていました。世界じゅうは、何人がやるかなんて関係ないんですね。一番適切な人がやる。
であれば、
黒田総裁を支える副
総裁が例えば
アメリカ人、たくさんの世界じゅうからのエコノミストを抱えている、それでつくった
政策をマーケットに打ち出すような日銀にぜひなっていただきたいと思うんですけれども、一言御所見をいただければと思います。