○伊東(信)
委員 維新の党の伊東信久でございます。
金融商品取引法というのは毎年のように
改正されておりますけれ
ども、本
改正案は、いわゆる
プロ向けファンドの
制度に対してより厳しい
規制を設けるということだと理解しております。
私自身もこの
プロ向けファンドに関してはちょっと苦々しく思っているところがございまして、というのは、私の経営している医療法人にも営業の電話が実際何度かかかってきます。受付の子が、つながなくてもいいんですけれ
ども、
プロ向けファンド、それは伊東先生喜ぶわということでつないでしまって、営業電話に
対応したことが何回かありました。本当に今はむちゃくちゃでございまして、お医者さんだけに特別に御案内しますとか、絶対出てくるのが、ここだけの話という言葉なんですね。絶対にもうかりますまで言います。最後には、僕の言うことを信じてくださいと。選挙かと思うんですけれ
どもね。
今にして思えば、
金融商品取引法や
金融商品販売法で禁じられている
勧誘をしておりました。もちろん、今はそういう
対応はしませんけれ
ども。ただ、
勧誘の電話というのは非常に上手でして、うちの医療法人に欲しいくらいの営業マンだと思います。
かなり粘りますね。
〔
委員長退席、御法川
委員長代理着席〕
麻生大臣とは、たしかこの財務金融
委員会で前に、ジュニアNISAに関連して、コミックの「インベスターZ」という話、高校生が学校を挙げて
投資をするコミックについてお話もさせていただいたことがあったんですけれ
ども、
プロ向けファンドのコミックはないかと
調べたら、あったんですね。「クロサギ」という漫画で、厳密には「新クロサギ」という漫画、コミックで
プロ向けファンドについて描かれておりました。その回は、御興味のある方は五巻から六巻を読んでいただいたらいいんですけれ
ども、環境
ファンドに関してなんですね。
読んだ当時というのは、まだ私は先ほどの医療法人の
理事をやっていて、政治の世界に入る前でしたので、こんな詐欺もあるんだなと思っていたんですけれ
ども、現実の世界においてもこのようなだましや詐欺が横行していることに驚きを覚えました。前述の営業マンのような電話営業に
高齢者が
対応すると、だまされて購入するのも確かにうなずけます。そういった観点から考えると、やはりちょっと本
改正案の
規制強化は甘いように感じます。
一方で、経営者の立場からしますと、
ベンチャー企業がいかに資金集めに苦労しているかというのも十分理解しております。また、うちの医療法人への電話なんですけれ
ども、事業意欲のある若者が、伊東先生、僕の事業に
出資してくださいというお願いもやはり来ます。彼らの苦労を目の当たりにしているので、
ベンチャー企業、特に二十代後半から三十代にかけての若者の
ベンチャー企業の貴重な資金集めの方法に歯どめをかけてしまうような
規制というのは、ベンチャー育成の観点からすると反対です。
ただ、今回の
改正案では引き続き届出制を採用し、
業者を事前に審査する登録制に変更しないと理解しております。確かに、登録制にすると
ファンド運営
業者の訴える新規参入のハードルが高くなるということは理解していますし、
ベンチャー企業育成の足かせになってもいけません。
通常、
業者が
ファンドの
持ち分を取り扱う場合、第二種
金融商品取引業としての登録が必要となりますけれ
ども、
プロ向けファンドは
プロ向けであることから届け出でよいと、
販売、
勧誘規制が大幅に緩和されるのが現状であります。現実に、詐欺にだまされた
高齢者の方から、お国のお墨つき、このお墨つきという言葉にやはり弱いようで、これを得ているので信用してという声が多々ありまして、また、
勧誘の電話で
金融庁に届け出をしていると、この届け出をしているという言葉も、
金融庁公認の事業であるかのように
説明し、相手を信用させているようだとも聞いています。
財金調査室が用意してくれた本
改正案の
資料をよくよく読んで、非常にシンプルですけれ
ども、
投資家保護の観点とベンチャー育成という観点の二つの観点からバランスよく考えなければならないので、財務省及び
麻生大臣の御苦労というのはよく理解しているんです。
五分たったのでここらで
質問させていただくんですけれ
ども、本
改正案において登録ではなく届け出を継続した
趣旨について、いま一度、
大臣に御
説明いただきたいんです。
〔御法川
委員長代理退席、
委員長着席〕