○中野
委員 公明党の中野
洋昌でございます。
この五月から新しく
厚生労働委員会に所属をすることになりまして、今回、この
委員会では初めての
質問ということでございます。
厚生労働委員会は、本当に、私
どもの
生活に非常に密着をする大変大事な
法案を数多く抱えた
委員会でございますので、しっかりと
質問をしてまいりたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
本
法案につきましては、参考人質疑も行われました。非常に活発な
議論が続いております。大変に
議論もいろいろな論点で深まってきたんじゃないか、このように私はこの
審議を通じて感じております。
私、
派遣法の
質問をするのは実は今回が初めてというわけではございませんでして、さきの臨時
国会で本
会議でも
質問をさせていただきました。そのときにも改めて感じましたのは、やはり
派遣法の
制度自体は大変複雑なものがございまして、どうしても一般の方にはわかりにくい、なじみにくい、そういう部分もございます。改正の
趣旨というものが必ずしも正確には伝わっていない、そういう側面もあるというふうにも感じております。
今までの
議論と一部重複する部分もあろうかとは思いますけれ
ども、本
会議で私がさせていただいた
質問をさらに掘り下げていくような、また、改めて改正のポイントがよくわかるような
質問をぜひさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず一点目に、
派遣労働者のキャリアアップについて御
質問をさせていただきます。
今、ちょうどほかの
委員会で
議論になっておりますのが、十八歳選挙権の
法案というものがまさに
議論になっておりまして、若い
方々の意見、こういったものをもっと政治に反映させていかないといけない、こう感じておるところでございますけれ
ども、公明党には青年
委員会という
委員会がございまして、全国各地で若い方の市民相談というか、いろいろな御意見を、生の声を聞いていこう、こういうことで私も活動をしてまいりました。
非常に痛感をいたしますのが、失われた二十年、長引くデフレ不況という話、先ほど
中川先生の
お話でもございましたけれ
ども、こういう中で、
賃金が全然上がっていかない、こういうお声を上げられる方というのは非常に多いな、こう痛感をいたします。
賃金が上がっていかないということは、すなわち、自分の将来の展望がなかなか描けない。例えば、結婚はしたいんだけれ
ども、
賃金が安いままでは結婚をして家庭を持つというのは大変難しい、こういう悲観的に思われる方もいらっしゃいます。
私、非常に大事だなと思いますのが、昔は、とにかく若いうちは頑張ろう、頑張っていけばその努力が報われるんだ、こういう
お話がよくあったかと思うんですけれ
ども、では、今の、
賃金が全然上がっていかない、こういう状況がある中で、果たして、頑張ったら報われるんだということで本当に若い人たちが意欲を持ってやっていけるのか、こういう素朴ないろいろなお声を伺うときに、こういうことを感じたこともございました。最近の若い人はなかなかこらえ性がなくて、こういうことをおっしゃる方もいらっしゃいますけれ
ども、高度経済成長のときと違って、努力をしていけば自分がキャリアアップをしていって、それが確かに
賃金やいろいろな形で成果が得られる、こういう先が見えない中で、では頑張れるのか。私は、それはなかなか頑張れないんじゃないか、こういうことをやはり思うわけでございます。
こうした
派遣労働者の方あるいは非
正規雇用の方、いろいろな
現状の中で悩んでいる方のお声は伺ったことがございますけれ
ども、やはり、将来のキャリアパスというものがしっかり描けるようにしないといけないんじゃないか。例えば
派遣労働者の方や非
正規雇用の方でいえば、本当は
正社員になりたいのに、こういう不本意
派遣あるいは不本意非正規の方、こういう方がどんどんキャリアアップをしていく、こういう方を減らしていく、こういう取り組みをもっともっと力を入れていかないといけないな、このように痛感をしておる次第でございます。
もう少し具体的に申し上げますと、では
派遣労働者の方の
賃金というものを見てまいりますと、
賃金カーブ、これを見ますと、非常に横ばいだなというふうに感じるんですね。
経験年齢が上がっていっても
賃金が上がっていかない、こういう上昇しない傾向にある。今、データを見ますと、
派遣社員として引き続き働きたいという方も四割近くいらっしゃるというデータもございます。他方で、やはり四割近い方は
正社員になりたい。
派遣として働きたい方もいる、キャリアアップをしたい方もいる、こういう中で、
派遣労働者の
賃金カーブがこのように上がっていかない、こういう形であれば、なかなか皆様が希望を持てない、こういう
現状も私は非常に理解をするものでございます。
まず
冒頭、
大臣に、基本的な御認識の部分というか、
派遣労働者の
賃金カーブというのがなかなか上昇していかないのはなぜなのか、そして、これをもっと上昇させていくような取り組みにはどういうことをしていけばいいのか、大変基本的な部分ではございますけれ
ども、改めて
大臣の御認識を
伺いたいというふうに思います。