○阿部
委員 私は、丁寧に詰めてからこの
法案は出されるべきだと思います。非常に粗削りで、補償がないんですね。
今
大臣のおっしゃったことはとても大事です。治験の場合に患者さんと製薬会社で取り交わされるいろいろな取り決め、先進
医療でもそうでしょう。そういうものが全く見えないで、白紙委任してくださいと言われても、患者さんがもしかして待ち望むものはあるかもしれない。だけれ
ども、それはかえって患者さんのためにならないんじゃないかと私
たちは強く懸念します。
せめて、行政のあり方として、今おっしゃった患者保護、患者救済、必ずついて回りますから、それについてはあらあらこういう考えなんだということを出してからこういう
法案は出すべきです。私は、それが物の手順だし、それくらいこれは、逆にこれまでの本流をたがえるかもしれないものだからです。
大臣は今、誠心誠意答えられました。だったら、それを書いて、説明にも持ってきて、そうしてくださいなと思いますね。
大臣、うなずかれたので自覚はしておられると思いますし、
法案も今取り下げていただきたいですけれ
ども。そのくらいの思いです。お伝えをしておきます。
私がここまで強く申しますのは、カルテ管理の問題あるいは利益相反の問題、いろいろ問題がある中で、具体的に、既に治験の中で行われ、それも承認まで済んだ子宮頸がんワクチンにおける利益相反問題であります。
最近、インターネットで、HPVJAPANといって、これは誰が仕掛けた仕掛けなのかわかりませんが、ネットでお医者さん
たちの署名が出回っております。HPVJAPANという団体が呼びかけて、結構たくさんのお医者さんが署名しておられて、要旨は、子宮頸がんワクチンの再開を早くしてください、患者さんの救済のためにというようなものであるとは思いますが、私が今申し上げた、誰が仕掛けたかわからないというところが問題です。
実は、このHPVJAPANの連絡先は、かつて、子宮頸がん征圧をめざす専門家
会議という、これは子宮頸がんワクチンが承認される前に活動していた任意の専門家
会議で、子宮頸がんワクチンを承認してくれしてくれとやっていらした団体です。そこには、グラクソ・スミスクラインとかメルク社から年間三千万近い寄附が送られていた団体であります。これだけの寄附の額が二〇一二年、一三年とあったということは、最近の、薬剤会社がオープンにした、自分
たちがどこに何を寄附しましたかということの中で明らかになりました。
すなわち、任意の団体でやっていた子宮頸がん征圧をめざす専門家
会議、ここに寄附が流れていて、一生懸命その先生
たちは知ってか知らずか活動されて、子宮頸がんワクチンは承認をされて、打たれて、今、副反応問題で、問題が惹起しております。
こうした、同じ団体が、薬剤会社からお金をもらった団体が、今度は再開を一生懸命ネットで集めて、ネットだから
関係ないよというふうには言うことができなくて、実は、ここに署名したお医者さんの中に、私の資料の四枚目ですけれ
ども、
厚生労働省が、子宮頸がんワクチンの副反応の相談のためにというので、協力
医療機関を各都道府県で一つ以上指定してくださいまして、これは田村
大臣のときにやっていただいた。いいと思うんですけれ
ども、この協力機関に所属するお医者さんが六十九人おられるんですね。お名前は個人になりますので出しませんけれ
ども。
すなわち、患者さん
たちにしてみれば、今副反応に苦しむ人にしてみれば、専門家
会議、お金をもらっていた、その人
たちが、名前だけ変えて署名をネットで集めた、そのお医者さん
たちが、ああ、協力病院に行ってもいるわとなったのでは、とても副反応の相談にも行けません。
大臣、次のページの「HPVワクチン接種にかかる診療・相談体制」で、真ん中ほどにある協力
医療機関です。ここのお医者さんが六十九人署名をしておられます。調べればもっとあるかもしれません。
私がこれで申し上げたいのは、そのアンダーグラウンドにお金が流れて、それを署名した先生
たちは知らないかもしれません、だけれ
ども、やはり患者さんサイドとして見れば、一体これは何なんだ、自分
たちを救うものは何もないじゃないかと思われて当然なんだと思います。
これは患者さん
たちからいただいた情報です。あの専門家
会議と同じところが署名をしていて、それがうちの行った病院の先の先生なんです、協力機関といったってとても行けたものじゃありませんと。
子宮頸がんワクチンだけが例外なんじゃなくて、寄附の実態というのは本当に見えないんですね。ですから、私が冒頭申しました、利益相反を云々して、もうないようにしますと言っても、本当に根が深いんです。
製薬会社が自分
たちの応援団の医者
たちをつくって、そこに旅費から何から含めて応援をする、しかしそのことは表面には出ない。最近です、やっと出てきたのは。それで、名前を変えて違うところでまた署名を集めたり。そう言うと、
大臣はまた医者の倫理でしょうと言うかもしれませんが、私には、これは見える化されていないところの問題なんだと思います。
大臣に、
最後にお示しした資料ですけれ
ども、これは、今の、子宮頸がんワクチンのさまざまな副反応と、安全対策調査会、そして副反応合同部会
委員の利益相反の実態でございます。
座長の桃井さんと五十嵐さん、おのおのお金を受け取っておられますが、桃井さんなどは、医師会の
講演と思って行ったら、そこの資金を出していたのは製薬会社だった、本当に、それを今まで私
たち、なかったから気がつきませんでした、医師会の
講演だと思って行った、裏から、薬屋さんから金が出ていたと。
五十嵐さんは、東大の教授でいらしたり、成育
医療センターの
理事長でありますから、両方からお金をもらっておられます。これも教室の費用とかにされたのかもしれません。
私は、こういうことも含めて、明確にいただいた金額を、私
たちも一円からの領収書ですから、医師は義務としてこれを申請する、公表する、そういう法制化を考えるべきです。ファジーに五十万から百万とかしていないで、見える化、そして義務化することを
大臣にぜひ
検討していただきたい。
子宮頸がんワクチン問題もディオバン問題も、そこから物が
改善しないのであれば不幸な結果だけが拡大していきます。間違ったことが起きた場合、少しでもいい方向に変えていく、それが政治の意思であります。
明確に金額をきちんと申請することを義務化していただきたい。いかがですか。