○藤野
委員 ありがとうございます。そのとおりだというふうに思うんですね。
概要でいいますと、その三つおっしゃったうちの二つ目を強調されていまして、冠婚葬祭等とおっしゃいましたが、要するに本部から派遣する。これは業務代行
制度ということで、この
報告書にも書かれておりまして、それを一層積極的に行うことが望ましいと提言しております。
この研究会には、実は、コンビニ大手五社、当時ですけれ
ども、五社の代表取締役社長全員、五人が参加されているわけで、ある
意味、大手のトップ五人全員が入っているところで、本部から代行の
制度を一層積極的にという提言をされたというのは、私はこれは大事なことだと思いますので、
大臣にも、そういう
意味では、もうトップみずからがそう言っているわけですから、ぜひこれを大いに活用して、加盟店の人手不足を本部一体となってやる。この
報告書が強調していますのは、ウイン・ウインの関係とか共存共栄という
言葉なんですけれ
ども、そのためにもこの
制度の活用は大いにやってい
ただきたいというふうに思っております。
そこで、ちょっと時間の関係で、こちらで話させてい
ただきますけれ
ども、協会の提言の第二は、新規出店、要するに拡大戦略なんですね。大手というのは、拡大して、拡大してという。このやり方が、顧客の奪い合いだけでなく従業員の奪い合いを生んでいると言いましたけれ
ども、これはやはりもう放置してはならない
状況なのじゃないかなというふうに思うんですね。
かつては、たばこや酒類販売、タクシーなどについて、
規制を緩和して、また
規制を強化するという動きもありました。自民党の中でも、四月の総務会で、こうしたたばこ、酒類販売、タクシーで
規制強化の動きもあるというふうに伺っております。
ですから、コンビニについても、本当に五十メーター置きにコンビニがあるというような
状況、これを放置していたらどんどん悪循環になっていくというふうに思います。コンビニに求められる役割も掘り崩されていくというふうに思いますので、この点についても御
検討い
ただきたいと思います。
そして、二十四時間営業の見直し、これが三つ目なんですけれ
ども、これもやはり加盟店とオーナーの合意がないもとで二十四時間営業が押しつけられているということもありますので、ここもしっかり見直してい
ただきたい。
以上が協会の緊急提言と言われる部分なんですが、私がきょうお聞きしたいのは、これはこれで急いでやるべきなんですけれ
ども、より抜本的な、より構造的な問題について幾つかお聞きしたいと思うんです。
一つは、本部の徴収するロイヤリティーの問題です。
資料をお配りさせてい
ただいておるんですけれ
ども、これはやはりちょっと高過ぎるんじゃないか。それで、高過ぎるだけじゃなくて、おかしいんじゃないかというふうに思ったのでちょっと御紹介しているんです。
コンビニ市場というのはどんどん伸びているわけで、二〇一〇年には市場全体でいえば売上高七・六兆だったものが、二〇一三年には九・四兆に伸びております。例えば、セブンイレブン・ジャパンというのは、二〇一一年度は売上高三兆二千八百五億円が、翌年度は三兆五千八十四億円、二〇一三年度は三兆七千八百十二億円と順調に伸びているわけです。
しかし、加盟店や個々の労働者というのは大変悲惨な実態で、コンビニ労働者の賃金というのは最低賃金に張りついている。リクルートが出しています毎月のアルバイト・パート平均時給
調査によりますと、コンビニというのは本当に、三大都市圏でも最低か二番目ぐらいというのを行き来している
状況であります。
一方で、本部へのロイヤリティーというのはどうなっているかということなんですけれ
ども、ちょっと配付
資料を見てい
ただければと思うんですが、例えばセブンイレブンで、物件の所有者がオーナーか本部かによって違うんですけれ
ども、物件所有者が本部の場合のところの欄を見てい
ただくと、大変恐縮なんですが。粗利益が二百五十万円以下の場合はロイヤリティーが五六%なんですが、二百五十から四百万円だと六六%、四百万円から五百五十万円だと七一%で、どんどん上がっていくんですね。売り上げが、粗利が上がれば上がるほど本部に納めなきゃいけないロイヤリティーの
割合が上がっていく。
ちょっと
大臣にお聞きしたいんですけれ
ども、よく、頑張った人が報われる社会というお話があるわけですけれ
ども、オーナーが一生懸命工夫して頑張って自分の店を魅力的にして、もうけをふやせば、そのもうけを上げたオーナーの取り分がふえるというのが通常だというふうに思うんですね。頑張った人が報われる社会というわけですから。
ところが、コンビニの場合は、売り上げが上がれば上がるほど、本部に納めるロイヤリティーの
割合が上がってしまう。私はこれは逆じゃないかと思うんですけれ
ども、
大臣、これはどのように思われますか。
大臣にちょっとお聞きしたい。