○近藤(洋)
委員 民主党の近藤
洋介であります。
本日は、
電気事業法及び
エネルギーの抜本
改革に係る法案の
質疑であります。機会をいただきまして、
委員長、
理事の皆様に感謝を申し上げます。
午前中の
質疑でも同僚の議員が大変大事な点を幾つか
指摘しておりますが、私も若干重なる点があろうかと思いますけれ
ども、大事な点でございますので、お許しをいただき、
大臣また事務方にも御答弁いただければ、こう思います。
まず最初に、せんだって
経済産業省の総合
エネルギー調査会の小
委員会で示された長期
エネルギー需給見通しについてお
伺いをしたいと思います。いわゆるベストミックスであります。
この議論でありますけれ
ども、きょうの新聞によりますと、昨日、自民党の調査会でも議論がされていろいろな議論があった、自民党の中でもさまざまな意見が出てまだ成案には至っていない、こういう報道でありますが、いずれにしましても
政府の
方針が示された。
このベストミックス、二〇三〇年にどのような電源構成になるのかといったことは、
エネルギーの
基本方針でありますし、今般の
電気事業法、
ガス事業法の改正を議論するに当たっては議論の土台になるべきものである、したがって、法案の
質疑に際してはぜひ早急に示してもらいたいということを、重ねて私も、また同僚議員も言ってまいりました。ようやくその形がかいま見えたということでございます。ぎりぎり間に合ったな、こういうことでありますので、早速議論させてもらいたい、こう思います。
また、我々民主党も、昨日のネクストキャビネットで二〇三〇年のベストミックス案を提示したところでございます。したがいまして、
政府案そして民主党案、それぞれ比較をしながら
質問をしてまいりたい、こう思います。
委員長のお許しを得て資料配付をさせていただいております。
こちらの配付資料の一枚目が、総合
エネ調の小
委員会において示した素案であります。
エネルギー需要、二〇一三年度から二〇三〇年度に向けて最終
エネルギー消費をこのようにする、経済成長は一・七%を前提に一次
エネルギー
供給はこうするということが示されております。
そして、二枚目は、その際の電源構成が示されておるわけであります。
三ページ目が、我々民主党の昨日示した
考え方の骨格であります。
時間の関係もあるので事細かに説明をいたしませんが、
政府案と我々民主党案の大きな違いは、幾つかあるんですけれ
ども、まず前提となる
エネルギー需要に大きな違いがございます。
といいますのも、この一ページ目の
エネルギー需要で、
政府案では、徹底した
省エネ五千三十万キロリットル程度、これは原油換算の
省エネルギーを示しておるわけでありますが、徹底した
省エネということで五千万キロリットルを
実現するということをうたっておりますが、我々民主党案では一億キロの
省エネを
実現する、こういうことをうたっておるわけであります。この
省エネに関するベースが大きく異なるということであります。
ちなみに、当時の民主党政権で閣議決定した戦略では七千万キロリットルの
省エネを
実現するということでありましたが、その後、我々さらに精査をして、一億キロということを今般民主党案として示しました。翻って、
政府においては、民主党政権時の七千万キロリットルを残念ながら後退する形で五千万キロリットル、こうなっているわけであります。
省エネルギーの国家をつくるということは、資源のない我が国にとってみますと極めて重要なことであって、
世界最先端の
省エネルギー社会を築くということは、これ自体がイノベーション、技術革新を起こすことでありますし、企業サイドから見れば当然、原材料が安くなるということでありますから、
競争力の強化にもつながる。
さらに言えば、そのこと自体が大きな
技術開発であり、
日本の産業
競争力の強化に資する大変重要なことであろうかと思うわけでありまして、このことは非常に大事だと私
ども思っているわけでありますが、安倍政権ではこの点においていま
一つ、紙には徹底した
省エネ五千万キロと書いておりますけれ
ども、少なくとも、意欲が前の政権と比べると、我々の時代と比べると後退しているのではないか、こう思うわけですが、いかがでしょうか。