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高井委員 維新の党の
高井崇志でございます。
きょうは、
質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
きょうは、動物愛護について三十分間御
質問をさせていただきたいと思います。
犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟というのがあります。超党派で、自民党の尾辻先生が会長を務めておられ、我が党の松野代表が会長代行を務めておりますが、先般、八月二十七日に、望月
環境大臣のところに、私を含めて十名の国
会議員が要請書を持っていかせていただきました。きょうは、この要請書に基づいた
質問をさせていただきたいと思っております。
動物愛護というと、動物より人の方が大事じゃないかとかそういうことを言う方がいらっしゃるんですけれ
ども、インドのマハトマ・ガンジーの言葉に有名な言葉があります。国の偉大さと道徳的発展は、その国における動物の扱い方でわかると。全く私も同感でございまして、やはり、その小さな命を守れないのに人の命を守ることはできない、そういう思いでこの問題にも取り組んでいます。
質問に入る前に、なぜこの動物愛護議員連盟は殺処分ゼロを目指しているのかということについて少しお話ししたいと思います。
かつて、動物は、人に危害を与えるものということで、生活衛生上の観点からも捕獲や処分の対象でありました。しかし、時代が変わってまいりまして、犬や猫というのは、ペットととして家族の一員となって、愛護の対象となりました。
昭和四十八年に制定された動物保護と管理法、今までは動物管理法と言っていたものも、次第に動物愛護法という通称に変わったのもその一例だと思っています。命を大切にする心を育む、このことが動物愛護法の大きな
目的の
一つであります。
そういった中で、近年大きな注目を浴びているのが動物の殺処分でございます。
昭和四十九年度には百二十二万頭の殺処分が行われていたんですけれ
ども、それ以降、
関係者の努力によって随分減ってまいりまして、
平成二十五年度では十三万頭と随分減りました。しかし、まだまだ殺処分をゼロにするという目標に向けて取り組む必要があると思っております。
この分野、私も実は地元が岡山なんですけれ
ども、岡山の動物愛護センターに見学に行ってまいりました。そのときに殺処分の、殺処分というのは
皆さんどうやって行われるか知っていますかね。犬、猫がおりに入れられていて、それを、犬、猫が自動的にベルトコンベヤーに乗せられて、そしてベルトコンベヤーから運ばれて、殺処分機という、大きな器に入れられて、そして炭酸ガスを注入して窒息死させるんですけれ
ども、実は、炭酸ガスで死に切れない犬、猫というのがいて、その生きたままの犬、猫も含めてその後火葬する、火で火葬してしまう、そういう
やり方であります。
この話を私はいろいろなところでしていると、岡山の動物愛護センターから、最近は一匹一匹生存を確認してから火葬していますというふうに言われましたが、しかし、昔はそうやってきた。今もそういう
都道府県もあると思います。
こういった話を私はフェイスブックに上げたんですね。そうしたら、フェイスブックをやっている方はびっくりされると思いますが、何とこの話に九百のシェアがされた。いいねじゃないですよ、シェアです、シェアで九百。私、フェイスブックの友達は三千五百人で、いいねというのはせいぜい二百、多くても三百なんですけれ
ども、何とこの問題だけでシェアが九百もあったということで、私は、非常にやはり国民的な関心の高い問題であるということも改めて再認識いたしました。
そういった中で、まず、この殺処分を減らしていく、ゼロに向けていくために非常に重要な活動として地域猫活動というのがありますので、このことから
質問したいと思います。
今、殺処分は年間十三万頭と申し上げましたが、そのうち九万頭は猫です。大部分が子猫であります。
猫というのは一度に五から七頭の子供を産み、一年間に三回出産することができる。そうすると、大体、一頭の雌猫が産む子猫の数というのは百頭以上になります。そうしますと、こういった野良猫を漫然と放置していくと、かわいそうな命をふやすということになります。
こういったことを何とかしようということで、全国でNPOとか個人が、野良猫を保護して、そして不妊、去勢の手術を行って、そして地域に返すという地域猫活動というのをやっています。TNRと言ったりします。トラップ・ニューター・リターン。トラップ、捕まえて、ニューター、不妊、去勢をして、戻す、リターン、こういった活動をやっております。
先日も、私は岡山でこのTNR活動を見に行ってまいりました。NPO法人の犬猫みなしご救援隊という、これは広島に本拠があるんですけれ
ども、全国を飛び回って、獣医師さん二名、岡山には二名来られていましたけれ
ども、バスに乗って全国を飛び回って不妊去勢手術を行う。そうすると、地元の岡山のにゃんともライフというNPOが、夜中に、徹夜で、猫というのは夜、明け方捕獲できるので、夜を徹して猫を捕獲してきて、そしてある
場所に連れていって、そこで不妊、去勢の手術を行うということをして、その日は五十匹以上の猫の不妊去勢手術をやっていました。しかし、当然、これにかかる手術代、費用というのはかかるわけで、こういったものを募金とか集めてやっているんですけれ
ども、その費用は大変足りなくなっています。
この地域猫活動というのは、殺処分ゼロに貢献するだけじゃなくて、地域住民が管理をしていくということによって地域の生活衛生の悪化も防げる、あるいは、動物を飼えない子供たちに動物に触れ合ってもらえる、そういう機会にもなります。
私の地元の岡山に笠岡市というところがあって、そこに真鍋島という島があります。人口三百人の島なんですが、別名猫の島と呼ばれているぐらい猫がすごくたくさんいて、猫が好きな観光客が真鍋島に行ったりします。しかし、この野良猫を放置しておくと、なかなか、住民とのいさかいが起こったりするので、地域猫活動、TNR活動をボランティアの方が島に行ってやったりしていますけれ
ども、なかなか島の方との折り合いがうまくいかなくて、結局、手術をしてまた猫を返しに行くんですけれ
ども、そうすると、いや、もう返してくれなくていいのにと言われたりする。
つまり、この活動は非常に地域住民の理解が必要だ。私は笠岡市長に電話でお話をしたり、あるいはうちの秘書が笠岡市役所まで行ってこの活動を、住民への周知とか合意形成をやってもらえませんかということを働きかけていますが、こういった自治体が乗り出していかないとなかなか地域住民の方だけで自発的にそういったことを理解してくれよと言っても難しいので、やはり地方自治体や地域住民との、あるいはそういったNPOとの
連携が必要だと思いますし、また、先ほどの手術にかかる、費用というのがかかりますから、こういった補助な
ども必要だと考えますが、
大臣、最初に、地域猫活動についてこういったことが必要だと考えますけれ
ども、いかがでしょうか。