○後藤(祐)
委員 民主党の後藤祐一でございます。
まず冒頭、昨日、五月二十八日の当特別
委員会におきまして、
辻元委員の
質問時間に安倍総理が自席において「早く
質問しろよ」と不規則発言したことについて述べたいと思います。
安倍総理は、その後確かに「しかし、言葉が少し強かったとすれば、それはおわび申し上げたいと思います。」と述べておられることは
理解しておりますが、それでも反省が足りないと思います。
国会における
質疑のあり方をやや誤解されているのではないかと思いますので、以下、三点申し上げたいと思います。
まず、安倍総理は「指名権については
委員長が持っているということは申し上げておきたい、」というふうにお述べになられましたけれども、安倍総理は、
委員長の指名前に立ち上がって、まだ
委員長が指名していないのに
答弁席に向かっていくということが散見されます。指名権が
委員長にある以上、指名されるまで総理は立ち上がるべきでないというふうに思いますし、
委員長には、このことをできれば御徹底いただければというふうに思います。
二つ目に、
辻元議員が時間が来たのに延々と自説を述べてと安倍総理はおっしゃいました。あのときは、その後、
緒方林太郎議員の
質問でございました。つまり、
辻元議員の
質問時間が過ぎても引き続き民主党の持ち時間の範囲内でありまして、この範囲内で我が党がどういう時間配分をするかは我が党が
判断することができるはずであります。つまり、総理はこれに対して意見をする立場にないはずでございます。
むしろ、一昨日、延々と
答弁することで批判されたのは安倍総理の方であって、昨日の
委員会の冒頭、
浜田委員長より「総理を初め、各
大臣におかれましても、
国民にわかりやすい簡潔な
答弁をされるようお願いを申し上げます。」という御指摘を受けているところだったと
理解しております。
三つ目に、安倍総理は「いわば私に
質問をしないというのは
答弁をする機会を与えないということでありますから、」というふうにお述べになられております。しかし、
質問時間のうち全く
質問をしないというのは確かにどうかと思われますけれども、どの程度を自説を述べる時間に充てて、どの程度を
質問の時間に充てるかは、それは
質問者の任意であります。「
質問をしないというのは
答弁をする機会を与えないということでありますから、」ということをおっしゃる資格は総理にはないというふうに
考えます。
このように、総理は「言葉が少し強かったとすれば、それはおわび申し上げたいと思います。」とはおっしゃっておられますが、議会における
審議の仕方のルールをどうもわきまえておられない部分がございます。この「早く
質問しろよ」という発言は、特に立法府に対する冒涜であります。まともな
審議には応じられない状態に既に至っている、このようになっているということを警告しておきたいと思います。
それでは、次に行きたいと思います。
まず、
政府見解。私も一つ、きのう求めさせていただきました。残念ながら、きょうの
理事会でもまだ
政府から提出をいただいておりません。
また、我が党の岡田代表からも
政府見解の要求が二つありました。さらにもう二つほど
政府見解の要求をしているところでございますが、
理事会でここが明確でないという御指摘もありましたので、改めて、二つ
政府見解の要求をしたいと思います。
岡田
委員のおとといの
議論のときに、
個別的自衛権における必要最小限度と
集団的自衛権における必要最小限度の相違点、新三要件に該当する場合の
外国領域における
武力行使の可否についての
政府見解、これについて
政府から提出いただけるよう、
委員長に御配慮いただきたいと思います。