○下地
委員 この移設協議会をつくったときは、普通ならば、移設を受ける方にだけSACOのお金が行っていたんですけれ
ども、初めてなんですよね、基地を出す方にお金を出す協議会をつくってやったというのは初めて。その当時の那覇市長だった今の翁長県知事は、それで、今のセルラードームと言われる野球場をもう九〇%以上
防衛省の予算でつくって、八条ですか、あれでつくられて、今、あのセルラードームがあるからジャイアンツが沖縄に来て、そして、沖縄のいろいろなコンサートがあのセルラードームで行われるというような、沖縄の観光の骨格になっているんです。あれは物すごい
役割を担っているんです、セルラードーム。
そのときの翁長さんもそうですし、儀間さんも私たちも、当時の
政治をやっている者も、とにかく段階的にいこうね、移設をしながら段階的に、急に県外といって、国外といってもそう簡単にいかないから、人口の多いところから少ないところに移したりしながら、小さくしながら、軍民共用に変えながら、そういうのをやりながら、この
時代は僕らは怒られるかもしれないけれ
ども、気がついて、二十年、三十年したら、私たちが決断した現実的な基地問題の
対応が評価されるということを信じて、あのときスタートしたんですよね。
だから、私は、そういう
意味では、今回の浦添市長の、彼は、公約で反対しましたけれ
ども、これを
認めたということで、改めて現実的な基地問題の
対応というのがクローズアップされてくるのかなというふうに思っておりますから、そういう論議を、これから現実的な基地問題の論議を私たちはしっかりと、沖縄側もやっていかなければいけないというふうに思っています。
こうやってドームをつくったり、浦添市は市民会館を六十億でつくりましたよ、今の市民会館は、あれは
防衛省の予算で初めてつくった。浦添市からの条件でしたから、あのときの、SACOのときの条件でしたから。あれも今、浦添市のために効果を出しているわけですから。
沖縄はお金はもらった、だけれ
ども進んでいないというようなことが、もう自分で合意したんだから、沖縄の人が合意したんだから、それでやって、それで進んでいないということは、私は、逆に見ると、おかしいと思われる
方々もいることは間違いないので、決めたこと、しかも、沖縄側が自分たちで判断したことについてはしっかりとやっていかなければいけないというふうに思っておりますから、そんなこともしっかり進めていきたいというふうに思います。
最後になりますけれ
ども、今度の
設置法でF15が那覇空港に来るんですよね。今度来ることになりましたけれ
ども、この前ちょっと質問させていただきましたけれ
ども、那覇空港が物すごく今騒音問題が激しい
状況なんです。しかし、あの空港は国の二種空港でありますけれ
ども、この前私が局長に質問をしたときに、二〇%近くは
防衛省の
自衛隊機が、F15が飛んでいる、今度またこれに伴ってF15が配備されるわけですから相当に負担が大きくなりますね、一般的な
飛行機は大体七十デシベルぐらい、はかり方が一緒の場合ですよ、戦闘機になると百二十三ぐらいありますから、これは物すごく大きい
状況になってきますねと。
しかし、
防衛省の対策事業というか、防音対策事業というかさまざまな事業が、これがもう、正直言って手薄で、ないに等しいんですよね、ないに等しい。
国土交通省のメニューは何があるかといったら、またこれが、公共用
飛行場
周辺における
航空機騒音による障害の防止等に関する法律、
昭和四十二年の法律でつくられていて、しかも、一種、二種、三種とあるんですけれ
ども、一番低いレベルの一種が那覇空港に選択されているんですよね。
今、F15、嘉手納基地が五十機です。那覇空港、今二十四機あるでしょう、今度、二十四機に十二機配備されますから三十六機、そういうふうな
状況になってくるけれ
ども、同じF15でも、嘉手納基地の
周辺、嘉手納町や北谷町や沖縄市への対策事業、米軍基地があるからというだけの対策事業と、同じF15があっての那覇空港の対策事業とは、もう本当に雲泥の差がある。やはりこれは不満が出ますよ。これは基地問題に対する不満にも僕はなってくると思うんですね。
理由は何ですかといったら、あの空港は二種空港で
国土交通省の管理している空港だから、
防衛省から手出しはできません、これだけなんですよね。これでいいんでしょうかね。
この前も見ましたら、国境におけるスクランブルの回数も、那覇空港の回数が四百六十何回かで、もう二番目になりましたね。今それぐらいの
状況の中でやっていますけれ
ども、今この
制度があってこの
制度がありますというだけで終わるんじゃなくて、ちょっと
大臣、これは知恵を絞ってこれからどういうふうにしていくのかということを考えていく時期が来ているんじゃないかなというふうに私は思っておりますけれ
ども、
大臣のお考えはどうですか。