○真山
勇一君 維新の党の真山
勇一です。
昨今、私
たちの周りでは大きな問題になっているのが消費税、この消費税を来年の十月から予定どおり上げるのかどうかということでいろいろ言われてきておりまして、そこにここへ来て突然政局も絡んで、大きな問題になってきているように思えているんですけれ
ども。
ただ、実はその陰に隠れて大変重要な問題といいますか、注目されていた
法律、これがもう一か月後にいよいよ施行されるということになります。
特定秘密保護法、これが十二月の十日から実際に運用が開始されるということなんですね。
上川大臣はこの
特定秘密保護法の所管ということなので、今日はこの話をお伺いしたいというふうに思っています。
この
法律は、去年の暮れに、大変な大騒ぎの中で大急ぎで何か成立をしてしまったという法案なんですけれ
ども、それは中身にいろいろな問題点を抱えていて、そうしたものが残ったまま成立してしまい、そしてその後、そうした実際の問題については運用を決めた時点で少しずつ是正をしていくんだというようなことも政府の側から説明もあったわけですけれ
ども、実際に、先月の十四日に運用基準というのが発表されました。
それを見てみますと、やはり本当に私
たちが懸念していた、不安に思っているような、例えば秘密の範囲がどういうふうに決められるのかとか、監視機関が本当に客観的な
立場になっているのかとか、それから、私は
メディア出身ですけれ
ども、国民の知る
権利というものはどこまできちっと保障されているのかなという問題については一切、まだなかなかこれは
改善、是正されたというふうには私は思っていないんですね。
そういうことからちょっとお伺いしたいんですけれ
ども、お配りしている
資料を御覧ください。ちゃんとした翻訳が出ていないので、大変恐縮ですが、英文だけでお配りをさせていただいております。これ、
国連が出しておりますプレスリリースなんですね。私、ニューヨークに駐在していたときに
国連を担当していましたので、このプレスリリースというのを、もう毎日毎日これもらうために
国連へ行っていたんですが、いろいろな世界のこうした動きを世界のマスコミに向けて発信している、その文書が
国連のプレスリリースなんですね。
この中で、これは今年の八月の二十日に出された文書です。この内容は、
国連の人権
委員会、これは自由権規約
委員会というふうにも訳されるそうですけれ
ども、ヒューマン・ライツ・コミッティー、人権
委員会が出しているペーパー、
日本についての問題について検討して、そして、七月に検討しているんですが、その検討した報告書を勧告という形で八月に出したものなんです。
これ全九ページなんですけれ
ども、取りあえず表紙の一枚と、それから、一枚おめくりいただくと八ページというふうに書いてありますが、全体で九ページなんですが、そのうちの
特定秘密保護法について書かれたところだけをちょっと今日は紹介させていただきたいというふうに思うんですね。
この
国連の人権
委員会の勧告の中には、先ほ
ども有田委員の方から提起があった
ヘイトスピーチと
人種差別という問題についても、このプレスリリースの中でも、やはり
憎悪と
差別をあおるようなそうした行為に対しては断固たる措置をとるべきであるという内容の勧告が出されているんですが、そのくだりの中ほどを見ていただきたいと
思います。二十三、アクト・オン・ザ・プロテクション・オブ・スペシャリー・デジグネイティド・シークレッツ、
特定秘密保護法という項目が二十三番にあります。
この中で、いわゆる
日本からの報告を受けて
特定秘密保護法の問題点というのを
指摘して、それに対する
改善措置をとるべきだという勧告がなされているんですね。この中でも、やはり言われているような懸念が表明されています。
余り長くない文章なのでその主な要約をしますと、
特定秘密の定義が広くて曖昧である、そして二点目に、指定の基準もまた曖昧になっている、そして三点目として、ジャーナリストや人権
活動に萎縮を及ぼすような重い刑罰を科しているという三つのことを挙げまして、この三つの懸念に対し
改善のための必要な措置をとるべきであるという勧告が出されている。
こういう勧告がこの夏に出されている。運用基準を見ても、なかなかその点
改善されたのかどうかということの疑問が残るんですけれ
ども、こうした、
国連人権
委員会から勧告を出されている、このことについて
大臣はどういうふうに考えていらっしゃるのか、見解を伺いたいと
思います。