○平野達男君 今まで麦の飼料用としての横流しみたいなことはなかったと思いますけれ
ども、これから検査等々については農水省から
財務省の方に移るということでありますが、
税関の方はしっかりやっていただくと思いますけれ
ども、穀物の中で粒として食べられるのは米だけなんですね。麦もトウモロコシも大体粉にして食べなくちゃならないということでありまして、主食用の麦についてはマークアップ取って、それでかなり高い価格で市場に出すということでありますから。一方で、麦については、多分等級は少し落ちているとは聞きましたけれ
ども、粉にしてしまいますとなかなかその判別が難しいんじゃないかなというふうに想像してしまいます。様々なことで今まで横流しの防止やってきましたから、それが生きると思いますけれ
ども。
かつて、米については汚染米の、余り今ここでぶり返したくないですけれ
ども、汚染米の事件の問題もありまして、その後、米のトレーサビリティー法なんか作ったりして、そういう全体の流通についてはきっちりフォローするという
体制をつくりましたけれ
ども、
是非とも、そういう麦についても、
税関の
皆さんは大変だと思いますが、農水省から人を出すのかなと思ったら出さないんだそうですね。これ、今まで農水省がやっていたやつを全部
税関がそれで引き受けますから、ただでさえ
税関が大変なのに、その横流しの防止の
部分までちょっと引き受けなくちゃならないというのは大変だと思いますけれ
ども、しっかりやっていただきたいというふうに思います。
そして、残りの時間、米のことについて、今日は、済みません、
麻生大臣にも副
大臣にも御
質問ちょっと用意していませんので御容赦願いたいと思いますが、米について若干の
質問をさせていただきたいと思います。
今、
皆さんも地元に帰られて、米の価格について様々な心配な意見が寄せられているというふうに思います。御案内のとおり、概算払というのが
経済連若しくは全農から支払われるんですが、岩手県の場合は八千四百円ということで、例年のベースに比べると二千円ぐらい低かったということであります。
そして、これ、概算払はあくまでも前払金でありますから、最終的には相対
取引の価格で決まった価格と、そこからあと全農さんが経費取って残った
部分をお支払いするということになりますが、マンスリーレポートの米のレポート見ますと、この相対価格も、九月段階で新米で、例えば岩手県のひとめぼれについては一万二千二百七十一円ということで、かつてない低さですね。本来ならば、九月は新米が出るときですから一万五千とか一万四千円とかそれぐらいの価格が出るんですけれ
ども、これぐらいの価格になっちゃっている。
その背景にあるのは、様々なことを言われていますけれ
ども、一つは、今年は作況指数がかなり高いということで、東北、北海道がかなり作況指数が高いということがあります。それから、あとは、やっぱり私は、過剰米が、二百万トンぐらい抱えていて、二年連続で二百万トン以上抱えるという
状況ですね。今年、米穀機構が三十万トン過剰米を買い取って餌に回すということでやって、少し効果があるかなと思ったんですけれ
ども、余り効果も出てこないのかなということです。
お手元の
資料に、二枚紙用意しまして、近年における相対
取引価格の月別全銘柄平均価格の
推移ということで図表を用意させていただきましたけれ
ども、
平成二十二年は、これも過剰米を非常に抱えているということで、これ震災の年だったんですけれ
ども、相対
取引価格は非常に低位で
推移しました。今の、今年の相対価格の
取引はこれよりも低いですね。これで、これからナラシとかなんとかで
対策をつくるだろうということだと思いますけれ
ども、全体的な過剰米というものをきちっとした
対策しないと、市場の中には需給
状況が非常に緩むという見通しがやっぱり行き渡っているんじゃないかというふうに思います。
それから、もう一つは、この過剰米を抱えている中で、生産調整の廃止というのを言ってしまいましたから、これでこれからの需給調整がどうなるかという見通しについても不安も出てきている。それから、あと人口減少社会というのが、これはいいことだと思いますけれ
ども、人口減少社会ということがある程度広まってきて、需要も落ちるねということも農家の
人たちというか市場も見ているという中で、何ができるかというとなかなかこれ限られていると思いますが、この過剰米の
対策をどうするかということについて、今
政府の方でどのように考えておられるか。