○浜田
和幸君 新党
改革・無所属の会の浜田
和幸です。
国と
地方との
関係を考えたときに、今も
議論がありましたけれども、国は国ができることだけに
集中すべき、例えば外交ですとか防衛ですとかとは言うんですが、実際、私、例えば鳥取県の
状況を御紹介しますと、環
日本海
経済圏構想という中で、ロシア、韓国、そして鳥取県の境港を結ぶ外国船、クルーズDBSを運航しておりまして、
地方が果たすべき外交ですとか貿易ですとか、そういう面での魅力あるいは
可能性というものはもっともっと研究される、そしてまた国もそれを応援する、そういう余地があると思います。
例えば、ウラジオストクには我々鳥取県は
活動拠点を設けておりますけれども、ロシア極東方面においては
東京と同じぐらいに鳥取の
存在感が大きく言ってみれば浸透をしている。梨にしてもスイカにしても、あるいは鳥取から持っていく様々な、中古車販売ですとか、そういう面で、いろんな文化
活動を含めて
地方が果たすべき、国がやっている外交や貿易を補完する
機能というものは大きいものがあると思うんですね。ですから、そういうことも含めた、国と
地方がどう協力していくのか、その
在り方というものもやはり今後はしっかりと検討をする必要があると思います。
今、安倍
政権が今年末を目途に、国と
地方の
在り方ということを考える
地方自治体からのヒアリングをしていますよね。現在、百二十六の
自治体から一千を超える要望書が出てきております。しかし、こういった
地方からの要望について
中央官庁は、ほぼ八割はそんなことは受け入れられないと言ってかたくなに拒否をしているんですね。その辺りも、やっぱり
地方の実態をしっかり受け止めて、どう協力して言ってみれば
役割分担を果たしていくのか、そういうことを
一つ一つ地方の要望に対して関心を持って受け止めていく。
特に
地方からの要望が多いのは、やっぱり農地に関するものですよね。
権限移譲に関して、やっぱり耕作放棄地等をもっともっと有効に活用するには、やっぱり
中央が持っている
権限というものを
地方に移譲をしていく、分権と自立がきちんと両立できるような、そういう
在り方を
議論していく必要があると思います。また、そういった意味で、
地方にも自立するための
責任を持った、そういう対応を求めるということも重要になってくると思うんですね。
現在、私ども鳥取県では
住民投票法
制度を実施しております。有権者三分の一の署名があれば、知事や県
議会が反対しても、
地方にとって大事なことについては
住民投票で決定していくんだと。そういうこともこれからの自治の
在り方としては考えていく必要があると思います。
ただ、それを
地方で実現するためには、受け手となる
地方にベースを置いた民主的なボランティア団体ですとか
地方自治団体といったものの
役割がとても大きくなると思いますので、やっぱり、スーパーボランティア組織、
制度を今鳥取県では
推進していますけれども、河川ですとかあるいは道路ですとか公園ですとか、そういうところの維持管理あるいは整備、運営について、
地方のボランティア団体が
責任を持って実行をする。必要な管理費ですとか整備費は県の方が負担をしていく。
住民のイニシアチブに基づいて県が応援して、一緒になって
地方の
経済の活性化に取り組む。
そういうプロセスの中においては、今、
日本の国際化がどんどん進んでいますから、私ども鳥取県にも
海外から移住してきている人がたくさんいます。あるいは、短期間ですけれども技能実習生のような人もたくさんいます。そういった人たちの
意見も吸い上げて、開かれた
日本、開かれた
地域ということも考えていく必要があるのではないかと思います。
そういうもろもろの
地方が
主体的に取り組むべき
課題を実行するためにも、やっぱり
中央からの財源に依存しているだけでは限界がありますから、やはり
地方環境税ですとか
地方独特の税制といったこともこれからは検討していくべきではないかと思います。
また、
日本海にはメタンハイドレートを含めてまだ未開発の天然資源がたくさん眠っています。そういったものに対して、逆に
中央政府ではなくて、中国ですとか韓国ですとかロシアですとか、そういった
海外との共同の資源の開発、そういったことで
地方から新しいエネルギーといったものを生み出していく。そういう
可能性もあるわけですから、外交やエネルギー
政策ひっくるめて、やっぱり
地方の独特の資源、これを有効活用するためのそういった
可能性、これを是非こういった場でも
議論し、それが世界に、また
日本の
存在、
地方自治の
在り方を新しい
観点で捉えるという意味で
日本の魅力を増すということにつながると思いますので、是非そういう
観点からの
議論もこの
調査会で進めていければと思います。
以上です。