○羽生田俊君 自由
民主党の羽生田でございます。
本日、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。私が質問の間に
大臣が帰ってくるといいなというふうに思っているところでございますけれ
ども。
今、来年の一〇%に消費税を上げるか上げないかというような
議論もされているようでございますけれ
ども、元々今年の四月、八%になったわけで、そのアップについても
国民全体の合意までには至らなかったにしろ、やっぱり
社会保障に全てを使うということで、
国民のほとんどの方が、まあ
社会保障に使うのであればということで合意をされたというふうに思っているわけでございますし、また、もし来年一〇%ということになれば、それも全て
社会保障に使うということで、これは三党合意からの合意
事項でありますので、
国民との約束ということでその辺はしっかりとお守りをいただきたい。消費税自体、上げること自体にはいろいろ賛否がありますけれ
ども、
社会保障にとってはやはり安定的な財源というものが必要ですので、その点は十分にお考えをいただきたいというふうに思うところであります。
今、医療機関については、この消費税について控除対象外消費税というもので、実際には消費税は最終消費者が納入するということが本来の
法律でありますけれ
ども、医療機関の場合には、最終消費者と考えたときに、消費者ではないにしろ、患者さんが最終消費者の
立場ということになるわけですけれ
ども、やはり患者さんから消費税を取ることに対してのいろんな賛否もありますし、私個人としては余り患者さんから取るべきではないというふうにも思っているところもありますけれ
ども、これについても、しっかりとこれについての抜本的な
解決を是非望むところであります。医療機関にとっては非常に大きな負担であるということも十分承知をしておいていただきたいというふうに思います。
まず、今回の地域包括ケアというものがスタートをしたわけで、それについてのいろいろなものが動き出したわけでございますけれ
ども、一つ私は非常に大切に思っているのは、有床診療所というものがこの地域包括ケアの中で非常に大きな役割を果たすべき医療機関というふうに考えているわけでございます。非常に住民にとって身近なところで、ある意味、救急も診れるし、必要があれば入院もできるということで、これ日本独特の制度でございますけれ
ども、これがあったからこそ、今の日本の長寿社会ができてきたのではないかというふうにも考えているところでございますけれ
ども、この有床診療所というものを地域包括ケアの中でどのように生かしていくかということが非常に大きな問題であるというふうに思います。
有床診療所というもの自体、どれだけ
理解がされているかということもありますけれ
ども、今回の医療法の
改正の中で、医療法三十条の七へ有床診療所の機能というものがしっかりと書き込まれて、有床診療所の
理解あるいは重要性というものの認識が進んできているというふうに思っているところであります。
今回の地域包括ケアの中で、この有床診療所というものをいかに強化充実、活用するかということが非常に重要であるというふうに思っているところでございますけれ
ども、現状は、毎年五百か六百の有床診療所が無床化、あるいは診療所を廃院するということで、まだまだ減っている最中でございます。今年の診療報酬改定で、入院基本料は、診療報酬全体とするとマイナス一・二六%であったものが、この有床診療所の入院基本料については約〇・八%アップされたわけでございますけれ
ども、この〇・八%のアップではまだまだ有床診療所の運営が持続していけるだけの措置にはなっていないということでございますし、四月に上がったにもかかわらず、四月から八月の五か月間に二百三十四軒の有床診療所が無床化している、あるいは閉院をしているというのも事実でございます。
そういったことで、非常に、有床診療所を運営されている方は年配の
先生が多いということもありますし、診療所自体も非常に老朽化したり、いろいろあるというところで、従業員の確保、特に看護師の確保ということは非常に難しいというようなことも追い打ちになっているというふうに思っています。
昨年にスプリンクラーの問題が起きましたけれ
ども、福岡で大変不幸な有床診療所の事故があり、十人の方が亡くなられたということがありまして、やはり有床診療所にも人の命を預かるからにはスプリンクラーを付けるべきだということが話が進みまして、そういうことが進んだわけでございますけれ
ども、これに対しての補助というものが決まったわけでございますが、その決まってから後に、やはり東北の震災の復興、それに増して東京オリンピックへのいろいろな工事
関係のものが高騰ということが起きましたものですから、従来考えていたスプリンクラーにしても大変高価なものになってきて、補助金だけでは十分足りないということで、一応申込みをして補助が出ますよというところまで行ったにもかかわらず辞退をするというような診療所も出ているということでございまして、この辺を何とか考えていただかなければならないということになるわけでございます。
そういったことが人の命を守るということでございますので、何とか全ての有床診療所にスプリンクラーが付くということは理想的な話でございますので、そういったものに向かって、是非
政府としてもお考えをいただき、補助制度の充実というものを考えていただきたいというふうに思っているところでございますけれ
ども、そういったことがいろいろと起きているということでございます。
このスプリンクラーについて、今申し上げましたように、決まったときの補助金額では既に工事費の高騰などによりまして全く足りないというような
状況がありますけれ
ども、その辺について、この有床診療所の重要性ということを鑑みた上でこのスプリンクラーの補助について御意見をお聞かせいただければというふうに思いますので、永岡副
大臣、もしお答えいただければと思います。