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篠原委員 篠原でございます。
午前中に引き続き、
質問させていただきます。
ちょっと私の方からも、フェアな
議論をするために、おわびをしておきます。
私、午後、ちゃんとするというのは、冒頭申し上げましたように、四日ほどシドニーに行っていまして、
質問の
通告というか、できなかったもので、
連合審査の方だけでやる予定で、当初、先週、
質問通告しておりますので、ちょっと
質問通告にない
質問もあるかと思いますけれども、その点は答えられない、そういうふうにお答えいただいて結構でございます。なるべくちゃんと答えていただきたいんですけれども、よろしくお願いします。
資料の二ページ、三ページをちょっと見ていただきたいんです。
これはまだ、
質問というよりも、私の
意見を聞いていただきたいということなんです、この
EPAに関係してですけれども。実は、これは
オーストラリアに行くときにも持っていったものでして、だから
英語で書いてあるんです。よく見ていただきたいと思います。
地産地消という
言葉は、
皆さんもう
御存じだろうと思います。
エネルギーの
地産地消ということで、
エネルギーにも使われるようになりました。実は、よく申し上げているんですが、この
言葉と下の旬産旬消というのは、私がつくった
言葉であります。
相当定着しておりまして、
外国でもよく使われているんです。プロデュースローカリー・コンシュームローカリーというのが
地産地消です。旬産旬消は、プロデュースシーズナリー・コンシュームシーズナリー。
英語がよくわからなかったときは、プロデュースゼア・コンシュームゼアとか言っていたんですが、格調高くするとこうなるんだそうです。プロデュースゼンとかコンシュームゼンというふうに、それをローカルとシーズナルにやってあります。
これは、上のもので見ると、
スローフード、イタリアの
スローフード、ファストフードに対して
スローフードというので、もう使われています。これはどういう
考え方かというと、済みません、
英語で恐縮ですけれども、農場とテーブルの
距離を縮めるということです。それから、
生産と
消費の間の時間を縮める。これが食生活の大原則だと。
皆さん、地のもの、旬のものを食べるんだというのは、おじいちゃんやおばあさんから聞いて育てられたと思います。それをちょっと四字熟語にしただけなんです。この延長線上で考えていただきたいんです。
「
地産地消」のところですね。私がつくった
言葉なんですが、
フードマイレージ、これももう
農業白書や
環境白書に使われています。
ウッドマイレージ、おわかりになりますよね、木。木こそ重い。こんなものを遠くから遠くへ運ぶと、CO2を物すごく出すわけです。だから、なるべく
移動は少ない方がいいんですね。
同じ家を建てるにしたって、僕はよく例に出すんですけれども、
小宮山さん、おられますね、
小宮山さんのところの川越市で、家をつくるのに
カナダ材でつくったら、
カナダのバンクーバー港まで三千キロから四千キロ、トラックか列車で材木を運ぶ、そこから
横浜港に来て、
横浜港からまた車で運ばれるわけです。それを
秩父材でつくったら、本当に
環境負荷が少ないわけです。外部不
経済がないわけです。
こういうことを我々は考えていかなくちゃいけないんじゃないかと思います。何でもかんでも、あっちが安くつくれるから全部
輸入するとかいうのは、絶対考えなくちゃいけない。この
ウッドマイレージも、もう
環境白書、
林業白書に使われています。
次が、全く使われていないんですよね、意図的に使わない
人たちがいるんです、グッズマイレージです。韻も踏んでいるんです。
外国人の方はみんな完璧に理解できます、
理屈で考えますから。物の
移動はなるべく少なくした方が
環境に優しい
生き方ができるんだということ、これは
皆さんおわかりいただけるんじゃないかと思います。
ただ、これは何で使われないかというと、ここまでいくと、今取り組んでいる
自由貿易、これに大きく反するんです、
フリートレードとそれから
インターナショナルディビジョンに。しかし、どこに線を引くかというのをよく考えていただきたいんです。
ここまでは
英語にしていかなかったんです、その次のページを見ていただきたいんですが、
地産地消と
自由貿易がいかに対立するかというんですね。
エネルギーの
地産地消で、
皆さん、今
エネルギー問題を非常に考えておられるので、おわかりいただけると思います。例えば
送電ロスを少なくするんだったら、
広瀬隆さんという反
原発をずっとやってきている人が、新宿副都心に
原発をつくれと言っていました。今、
ドイツでは、もう
風力発電、
北ドイツではすごいです。しかし、
工業地帯は南にある。
送電線をどうやって引くかという大問題になっているわけです。景観を壊すし、鉄はいっぱい使うし。
日本で何をすべきかといったら、風の強いところ、弱いところがある。私のところで恐縮ですけれども、
長野県なんというのは、小
水力発電、雨がいっぱい降って急傾斜がありますから、これで
長野県が、こんなのは
計算の仕方はいろいろあるんですけれどもね、さっきの
EPAの逆効果というか影響もそうですけれども、
計算の仕方によるんですけれども、簡単に、
長野県民が使う電力を全部
小水力で発電できるんです。
エネルギーも
地産地消でなければいけないんです。
我が
長野県は、
重化学工業なんかあるはずがないんです。軽薄短小じゃないと絶対ペイしないんです。もう
地産地消というか、
輸送コストというのは考えないとだめです。
その次に、
オーストラリア。考えていただくとわかるんですが、
オーストラリアの、
皆さん御存じだと思います、
日本は約五兆円
輸入しています。後ろの表を見ていただくとわかりますし、さんざんごらんになったと思います。
日本が最大の
貿易赤字を抱えている国です。
鉄鉱石、
石炭、
天然ガスや石油の類いです。
その下の(2)のところで見ていただきたいんですが、マクレーンという非常によくしゃべる元
大使がおられたと思うんです。七年前、
大使でした。私のところに来ました、私がネクストキャビネットの
農林水産大臣をやっていたので、そして決議をしたので。そして、理解してほしいと来て、一時間半ぐらい
議論しました。
僕は、こう言ってやったんです。もし
環境に優しい
生き方というか効率を考えたら、何で
オーストラリアは、
金額なんかちょっとだけの
農産物をこれだけ
輸出して
日本を苦しめるんだ、
石炭も
鉄鉱石もあるじゃないか、少なくとも、鉄鋼は
オーストラリアでつくってそれを
日本に
輸出したらどうだ、
石炭も
鉄鉱石もみんな来るから、その
かすが
日本じゅうにたまって
日本の
環境が劣化する、
オーストラリアで始末をつけてほしいと。
皆さんはどれだけ素直にお聞きになるかどうかわかりませんけれども、
欧米人というのは、
理屈は
理屈で考えられるんですね。ですから、論理的にはおまえの言うとおりだと言って
議論が始まりました。しかし、結論はやはり、もっと
牛肉を買えと言っているふうになるんですけれどもね。
これをよく考えていただきたいんです。だけれども、
皆さんの頭の中は、何でもそうやって
輸入してつくって、こっちがちょっと安くつくれるからというので、
インターナショナルディビジョンでということでやっておられるんじゃないかと思います。
私は、これはそろそろ考え直してもいいんじゃないかと思っているんです。だから、その権化である、
農産物をみんな含めて関税ゼロにするなどという
TPPには反対して、
ネクタイなんかしたくないのに
ネクタイをして、
余り似合わないと思うんですけれども、このバッジを派手派手しくやっているんです。
皆さん、それだけ真剣に考えていただいているかどうかということです。
だから、その国の国民に必要なものは、なるべくその
最終消費地の近くでつくるのが合理的なんです。だから海外立地しているんですね、
輸送コストを考えたら。
それで、何で
我が国で
牛肉を、
オーストラリアから全部買わないでつくっているかというと、
最終消費地は
日本なんだから、えさのトウモロコシだとかグレーンソルガムが
日本にはないけれども、それでも
輸入して、そしてつくって、なるべく新鮮な肉を
消費者に届けようということです。許されるんです、これは。こっちの方がいいんです。だから、こういうことをよく考えていただきたいんです。だから、食べ物は特に必要なんですね、
フードマイレージを少なくするのは。
フードマイルというのは、ティム・ラングというイギリスのラルフ・ネーダーみたいな人が使い出したんです、
フードマイルズだったんです。私はトン掛ける
輸送距離で、積分してやると、
日本は当然、一番高くなるんです。
皆さんおわかりだと思いますけれども、
日本は
金額でいえば
貿易黒字国でしたけれどもね。
金額ではため込んでいます。もっとため込んでいるのは、物の
輸出と
輸入だったら、原料は山ほど、七億トンぐらい
輸入しているんです、これはちょっと古い数字ですけれども。七千万トンしか
輸出していないから、六億トンが
日本の大気や土地に
かすとして残るんです。これをずっと続けていったら、やはり
バランスを崩していくんじゃないかと私は思うんです。
だから、
余り自由貿易、
自由貿易というのをやっていただきたくないと思うんですけれども、こういう考え、虚心坦懐、原点に戻って考えていただきたいと思うんです。
外務大臣、この
考え方、いかがでしょうか。
TPPにもぜひ反映していただきたいと思っています。