○秋野
公造君 ありがとうございます。
今、
佐藤副
大臣から御
答弁いただきましたように、症状がある方が進んで医療機関を受診して、どうか胃がんを予防してほしいと
思いますが、問題は症状がない方であります。
そういった意味では、どうこの薬事承認と保険適用の事実を
国民に普及啓発をするかということと、あるいは市町村のがん検診、特定健診などでしっかりピロリ菌の感染の有無とかいったことを調べていくことが私は必要ではないかと思っています。
ピロリ菌の研究の第一人者であります北海道大学の浅香教授と一緒に、「胃がんは「ピロリ菌除菌」でなくせる」という本を出版をさせていただきました。この中で浅香教授が提案していらっしゃるのは、この除菌の効果をしっかり進めていくことができるならば三千億円の経済効果があるということであります。
お金のことばっかり言ってもとても嫌らしいんでありますが、三千億円の抑制ができるだけでなく、手術が手遅れになる人よりは手術できた方がいい、開腹よりは内視鏡で治療できた方がその人たちの生活も担保できる、内視鏡治療よりも予防した方がもっといいということで、こういった取組はしっかり進めてほしいと
思いますが、先ほど申し上げた内視鏡治療につきまして質問をしたいと
思います。
新藤
大臣に
伺いたいと
思いますが、私は
自民党と公明党のワクチン議連の事務
局長を務めさせていただいておりまして、古屋
衆議院議員、ワクチン議連の幹事長でありますけど、一緒に今回の成人用高齢者肺炎球菌ワクチンとそれから水痘ワクチンの定期接種化について、
総務大臣であります新藤
大臣のところにお願いに行かせていただきました。あのとき
大臣は
知恵を出し合いましょうといって、非常に厳しい
状況の中で御決断をいただいたということをここでお礼を申し上げたいと
思いますが、成人用肺炎球菌ワクチンの効果は五千百二十億円もの経済効果があるということ、それから水痘ワクチンは二百九十億円の経済効果があるというだけでなく、それぞれの患者さんにとっては日常の生活をそのまま送ることができるという健康に関わるものでもあります。
そして、この
日本の内視鏡医療というもの、パネルに示させていただいていますのは、胃がんあるいは大腸がん、様々ながんを内視鏡で切り取る、上に書いてあるのがEMRといって内視鏡的粘膜切除術、がんを膨らませ表に出して、スネアという金属のもので縛って焼き切る手法。下のESD、内視鏡的粘膜下層剥離術というのは、内視鏡の先からメスを出して、そのメスを使ってそのがんを剥ぎ取る、そういう手法でありまして、こういった医療が全国どこでも均等に受けることができるのは
日本だけであります。ほかの国でも
一つや二つの病院、代表的な病院では行われているのかもしれませんが、
我が国においては、保険適用というルールの下に、どこでも同じように医療を提供することができるというのはこの
我が国の優れた医療制度、そして優れた医療従事者の存在があればということでありますが、こういったことこそが
国家戦略と位置付けて、更に力を入れていくべき
内容ではないでしょうか。
資料の裏のページを見ていただきますと、国立がんセンターの内視鏡治療室の斎藤先生のところの教室の絵が出ております。たくさんの外国人が研修に来てこういった手技を覚えて帰っていただくわけでありますが、残念ながら、母国に帰りますと、例えば機械のメンテナンスができていなかったり、あるいはそういう人の手当てができていなかったりして、なかなか進んでいないというのが現状であります。
もちろん、
世界の最先端の医療を入れていくことも大事でありますが、この内視鏡医療というのは
日本だけしかできません。
日本が最先端の医療を持っているものでありまして、早期治療を受けたい外国の方にもこういったことをどんどん展開をしていくということ、必ずしもお帰りにならないで、修練制度を利用しながら、外国人のお医者さんが外国人に対してこういう
日本にしかできない最先端の医療というものを提供していくということは国益にもかなうことだと
思います。
そして、こういった治療は、先進医療を通じて保険適用になった背景から、五センチより大きいがんを切り取ることは、今後、それを認めるスキームはありません。しかしながら、実態としては六センチでも八センチでも十センチでもできるお医者さんはたくさんいるわけでありますから、こういうことを特区で認めていくと、それは
国民に対してもメリットがあるということであります。
規制緩和によって
国民の健康を守り、そして海外展開を行い、経済効果もあるこういう内視鏡医療を
国家戦略にしっかり位置付けて展開していくべきではないかと
思いますが、新藤
大臣の見解を
伺いたいと
思います。