○平木大作君 公明党の平木大作でございます。
本日は、
議論させていただきます
特定農林水産物等の
名称の
保護に関する
法律案、この攻めの
農林水産業を掲げまして日本の
農林水産物の高付加
価値化に取り組む上で、地理的
名称を
知的財産としてしっかり
登録し、また国が
保護していくと、大変重要な
制度であるというふうに思っております。私、今日はこの
議論を開始するに当たりまして、この
地理的表示、日本の
地理的表示というのは、実は我々が思っている以上に大きなポテンシャルがあるんじゃないか、このことをまず
一つ指摘をさせていただきたいというふうに思っております。
卑近な例になってしまうんですが、三年前、二〇一一年、私は
仕事の
関係でインドネシアのジャカルタに三か月間暮らしていました。インドネシアという国は大変親日的な国でありまして、好きな外国をアンケート調査すると日本が一番最初に出てくる、日本製品の市場シェアも自動車ですとか家電ですとか様々なものが上位に並ぶ国であります。
この大変親日的な国で私が三か月暮らしまして、でも一番驚きましたのは、実は、ショッピングモールにあります食料品売場に行ったときに、総菜パン、調理パンの売場がありまして、チョコレートパンですとかあんパンみたいなものですとかいろいろ並んでいるんですけれども、そのパンの名前が、あんパンの下にハラジュクと書いてあり、チョコレートパンの下にシンジュクと書いてありという形で、実はいろんな日本の、山手線のどうも駅名から取ったんじゃないかと思うんですけれども、地名が書いてあるんですね。それは別に一か所ではなくて、実はいろんなところのショッピングモールへ行っても同じようなことが起こっておりまして、特に隣に
説明が付いているわけでもありません。ただ、そのくらいに、神戸ビーフのように、いわゆる地名と
地理的表示とその
食品がしっかり結び付いて知れていると。これはもう当然のことなんですけれども、実は日本のその他の地名ですとか
地理的表示に関しても、
食品とまだ結び付く前の段階から、例えばアニメですとかテレビドラマですとかファッションですとか、様々なものと一緒にもう既に流布をしているということがございます。
ですから、日本の大変
品質の高い
農林水産物と、もう既にある程度の
ブランドイメージですとか、こういう非常に好印象を確立している
地理的表示といったものを組み合わせていくことによって更に力強い
推進力になっていくんじゃないかな、このように思っております。ですから、この
制度をどんどんどんどんこれから拡充をさせて、
是非、まだスタートの段階ではありますけれども、にらんで取り組んでいただきたいというふうに思うわけでありますけれども。
同時に、この
法案について、私が初めて御
説明をお伺いしたときにまず最初に感じた印象というのは、大変分かりにくいなということを正直に思ってしまいました。これは再三、今日の
議論の中でも御
指摘ありますけれども、やはり
商標権との
関係で、どっちがどっちなんだと、二つ、何かダブルスタンダードになってしまうんじゃないかというような懸念があるのかなというふうに思っております。やはり
制度は使われてこその
制度であるというふうに思っておりまして、その中でも、いわゆる
制度としての分かりやすさ、利用のしやすさというのは大変重要な要素だなというふうに思っております。
そこで、まず最初の
質問に移らせていただきます。ちょっと通告の一問目を飛ばしまして二問目からお伺いしようと思っております。
制度の立て付けでありますけれども、
商標権の下で、
地域団体商標制度、もう既にあるわけでありまして、
一つの
考え方として、この既にある
制度を
発展させる形でそもそも一本化できなかったのか、こういった
議論って
農水省の中でもなかったのかどうか。
あわせまして、やはり使われてこそということでありますので、結局今回は二つの
制度が同時に走るということになるわけでありますけれども、もう既にこの
商標法の下で
ブランドを確立している農
産品、たくさんあるわけですけれども、この
生産者から、この
制度もしっかり使っていきたいんだと、このような声というのは
農水省に届いているのかどうか、この二点について御確認をさせてください。
〔
委員長退席、理事
山田俊男君着席〕