○平野達男君 一つの、この問題の切り口としていろんな問題があると思いますけど、やっぱり税金、
財政金融委員会ですから、税、課税ということをちょっと取り上げてみたいと思うんですけれ
ども。
お手元に表がありますけれ
ども、これはアフリカにおける全体の
国家収入と言っていいと思うんですけれ
ども、いわゆる石油収入と税の
割合ということの比率ですね。ここにありますのはナイジェリアとか、あるいは多いところでは赤道ギニアもそうなんですけれ
ども、圧倒的に石油の歳入が多くて税金を課さない、課せないんだろうと思います。
あと、ここにもう一つあるのは、今度は
世銀とか何か
外国の融資とか援助が入ってきます。そうすると、何が起こってくるかというと、為政者というのは、税金も取っていないし、税金を取らない以上、余り
国民、臣民というか、何というんですか、面倒を見なくてもいいやみたいな、そういうその上側と
国民との要するに
意識のギャップが非常に出てくるというのも、これも
指摘されているところですね。
だから、やっぱりこういう中で援助の在り方といったときに、援助に依存をするという結果的に
国家をつくってしまっているという面は、これは昔からODA
関係の中でいろいろあるんですが、特に
国家の歳入のときに税金を取るという仕組みをやっぱり地道ながらでもつくっていくというのが基本なのかなというような
感じがします。
これは、実はアフリカだけじゃなくて、アフガニスタンでも同じことが言われていますね。アフガニスタンのあのカルザイ政権の収入の九〇%は
外国からで、ほとんど
アメリカだって言っているわけです。一〇%は要するに、アフガニスタンというのは中でどうやっているか分かりませんけれ
ども、いずれ、そこで収入をやっているから、大体もうアフガニスタンの
国民と
政府の中で大きな
意識の差が出ているんじゃないかということですね。
ベトナムでも実は
アメリカは同じことをやったわけです。これはもうベトナムで、ゴ・ジン・ジエム政権のときには結構もう資金をどんどんどんどんやっちゃって、それでベトナム
戦争が大体、当時のベトナム
戦争、南ベトナムになりますけれ
ども、やれるようにしちゃった。その中で国全体がばらけてきたというようなことは反省の中でも言われていますね。それが今
アメリカの
世銀、ベトナム
戦争とアフガンと、今度
世銀も今
アメリカ主導の機関なんですけれ
どもね。そういったところはやっぱりしっかり言っていかなくちゃならないのではないかなというふうに思います。
私、
世銀というと、今日新幹線の話がありますけれ
ども、私のかつての仕事の
関係からいくと、どうしても
愛知用水の話がちょっと出てくるんですが、そういった
意味で
世銀には随分世話になっているんだなと。
日本の農業生産基盤というか復興のときの非常に大きな礎になりましたから、基礎になりましたので、私のイメージの中では
世銀は本当に有り難いなという
感じはあるんですけれ
ども。どうも最近ではアフリカでは
世銀よりも中国の方がよっぽどいいと。余計なことを言わなくてどんどん投資していってくれるし、それからどんどんどんどん奥深いところにも入ってきて、そんな立派な道路じゃないけれ
ども道路を造ってくれるし、井戸も掘ってくれるしというような評価もあったりして、
世銀全体の、何というんですか、在り方みたいなものもやっぱり問われているのかなという
感じがしまして、ちょっと今日は税金ということだったんですが、
麻生大臣、何かコメントがあれば最後お聞きして終わりたいと思います。コメントをいただいて終わりにいたします。