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柘植芳文君 ありがとうございました。
古屋大臣御
承知のように、私の生まれ育ったところは
山間部で
ラジオすら入らないときもある
状況下でございますので、多分、
古屋大臣はそういった
観点からすればすごく関心の深いことだと思っておりますので、こういった方が
防災担当をやってみえることは大変心強く思っておりますし、是非そういった本当の
過疎地だとかそういったところに対しても、
防災という
観点から様々な
機器が
配備され、そういった
方々が救われる道を是非模索したいと思っております。
次に、ちょっと視点を変えまして、私はずっと
災害の
発生だとか、あるいはその後の
対策だとか、様々なところを見てまいりました。また、あの
東日本大震災の
発生直後も
被災地に入りまして、様々な
郵便局長さん
たちから
状況等もお聞きしました。
そういった中で、それ以降、
災害が
発生してから何が一番大切かということをよく
いろいろ話が出るわけでございますが、今、
三陸沖の
防潮堤の問題もありまして、高い
防潮堤が必ずしも良くないというような声が
地元の
方々が言ってみえます。何が一番大事かといったら、どういう形で避難をしていくかと、
災害発生時における避難するところがしっかりできておれば多くの
方々があのときでも救われたというようなことを話を聞きます。
そういった
観点からすれば、私は、
自然災害というのは一〇〇%防ぎ切れるものじゃないと思っておりますし、今回、
群馬県の南牧村にお邪魔したときでも、あの
地形を見たときに、私
どもは、もう
全国各地でああいう
地形がたくさんあるわけでございます。一本しか
道路が通ってなくて、ここが土砂崩れで遮断したらもうすぐ
孤立化になるという
山間へき地、
過疎地はたくさんあるわけでございます。もうそういったところを全部網羅しながら
防災対策をやるということは極めて困難であると思っております。
起きたときにどう生き延びながらやっていくかということが極めて大事なことだと思っておりますが、そういう
観点からしますと、私は、
地域の中で、いわゆる
地域コミュニティーがどういう形で
防災に対して効力を発揮するかということをもう少し真剣に考えながら議論することが極めて大事だと思っております。
過日、
山梨県へ行ったときも、そのときの
郵便局長さん
たちが話をしてみえました。
地域のコミュニティーがあるから
災害があって
孤立化しても寂しくないと、お互いに近所同士の方が助け合ってやっていただいたと。その
局長さん方も、こっちのうちへ来てお風呂に入ってほしい、こっちへ来て夜御飯食べてほしい、こういった形で本当に親切にしていただいたと、この
方々の心の温かさとぬくもりが、自分
たちが大変苦しい思いをしてそこで頑張って、孤独でその局に寝泊まりしてやっておったことも忘れてしまったということを言っておりましたが、メンタル面においてもすごく大きな効果があったと言っておりました。
それを私が育った今現在おる名
古屋市で、今日、薬師寺
先生お見えになりますけれ
ども、
地域の中で、名
古屋市というところで見てみますと、三十年前と比べると大きく
地域が様変わりをしております。私はいつも様々なところでそういう話をしますけれ
ども、本当に
地域のコミュニティーが壊れておるわけであります。こういうときにもし
災害が起きたときに、じゃ隣の人に対して誰が助けてくれるだろうかと、隣にはどういう方が住んでみえるかということをほとんど知らない
状況が今
都市部には現実にあるわけでございます。
過疎地の方について、例えば離島については先ほど申しましたようにまだまだ
地域のコミュニティーが十分息をしておりますので、十分
対応できると思っております。
そういうことを考え合わせますと、昔、私
どもが若い頃、向こう三軒両隣といって近所同士が助け合ってやってきたという
経緯がございます。私はこのことは、ちょっと
防災と
関係ないんですけれ
ども、実は福祉政策においても非常に大きな貢献をなすだろうと。医療費が上がった、介護が上がった、こういうときでも、こういったことがしっかり構築できておれば無駄な金を使わなくたって近所同士で助け合ってやっていける、こういう
地域社会が何とかできないだろうかということをいつも思っておるんですけれ
ども、これも
災害というものに照らし合わせると極めて大きいと思っております。
地域のそういったコミュニティーが壊れた要因はたくさんあると思っております。これは後からまた御
質問させていただきたいと思いますけれ
ども、その中にあって、今、先ほ
ども話がありました
非常通信協議会という協議会の中に実は
郵便局も入っておるわけでございます。
郵便局も入って、その中で様々な
連携を保ってやっておりますし、現実に
郵便局でも、
地方公共団体と
災害支援協力に関する覚書というのを締結をしながら、事
一つ災害が起きたときに、
郵便局としてその
地域にどういうことができるかということを様々な角度で実は
検討しておるわけでございます。
そういった
関係から、もう一つは、
郵便局長さん
たちは、約六千人か七千人ですけれ
ども、
消防団員としてこれは
地域で活躍しておるわけでございます。これは西村
先生のところの
大臣の管轄かも分からないですけれ
ども、これは
総務省の管轄だと思うんですけれ
ども、そういった形で、
消防団の
活動だとか、もう一つは、
防災士という資格を実は取っておるわけでございます。私も、
防災士の資格を始めたときに、早々に
防災士の試験を受けて合格させていただきましたが、そういった資格もたくさん持っておる方が
全国各地におるわけでございます。
いろいろ考えていきますと、なぜ
地域防災という国が一番今大事にしなきゃならぬというところに
郵便局というのがコミットしていけないのかということをいつも考えるわけでございます。だから、先ほど申しましたように、
日本郵政グループというところが
地域でそういった協定も結んでおりますし、こういったことについて一番
郵便局に造詣の深い
古屋防災担当大臣に一言所見をお伺いしたいと思っております。