○国務
大臣(
太田昭宏君) 私はかねてから、
道路というのは、大
都市周辺の経済を牽引していくために必要な経済戦略
道路というべきものと、そして地方の生活ということを中心にした生活インフラ
道路という、日本には二つの性格を持つ
道路がある、これをもっと鮮明にしていかなくてはいけないというふうに考えておりました。そういう
意味では、この
高速道路は、
都市においては経済戦略
道路であるということになりますが、地方の
道路は生活インフラだけではなくて、この
高速道路はまさに動脈としての経済戦略的なということを含めた
道路であって、人間の血液でいえば動脈に等しいものであるというふうに思います。
そういう点では、この国会でも港湾を始めとして論議をしていただいていたわけでありますが、港湾も空港も、そして
道路、中でも
高速道路というものがだんだんだんだん、上海や、あるいは釜山や、あるいはシンガポールや香港、そしてあらゆる諸国に対して劣化してきているということを私は反転攻勢を掛けなくてはいけないというふうに思っています。
選択と集中、この
道路は一体何のための
道路なのか、この港湾は一体どういう任務を担った港湾なのかということを、それぞれ空港も含めて、それぞれの
地域が、同じような性格というよりも、その
地域のために、また日本国のためにそうしたインフラが選択と集中の中で選ばれていくということが大事だというふうに思っています。
そういう
意味では、
高速道路ができますと、この間も日沿道、一番遅れている
道路でありましたが、これを何とかずっとつなげようと思いまして、大館の方に、大館—小坂間のところにも
開通で行かせていただきました。
既にそこで非常に多くの
工場が立地をしている、
道路が造られた後ではなくて前にそれが立地をしているということが明らかになりまして、そしてなぜここにそうした
道路が立地されるのか。そうすると、小坂銅山と言われて非常に隆盛を極めた
時代と全く違うところに今いるわけですが、実は
道路が通じることによって、小坂と青森、小坂と盛岡、小坂と秋田というのが全く同じ距離ぐらいで真ん中に位置している。その日沿道が通ったときには、間違いなくここは、非常に手先が器用で賢くて真面目な秋田の県民のそうしたことをつくっていくと、大事だという、この雇用創出、そして近代
産業の立地ということが行われているということ、秋田だけでなく圏央道もそうでありますけれ
ども、様々拝見しているところでございます。
常に、田舎と言っては失礼ですが、中
山間地でだんだん人がいなくなって、コンパクトシティー・プラス・
ネットワーク、小さな拠点をという、だんだん町をできるだけコンパクトに集約し、そして
道路を有効に使うということを考えておりますが、ここは、立派な
道路というよりも、本当に大変なときにも走れるという規模、それぞれのところに合った
道路というものが大事だし、
都市部の
道路においても、何も全部二車線から三車線、四車線ということを今
渋滞だからといって目指すのではなくて、ICTの発達によって賢く使うことができると。リダンダンシーでいろんなルートがあれば、車に乗った人が選べるというような中で
渋滞も解消できるというように、様々工夫をしていかなくてはいけないというふうに思っているところでございます。
国土のこれからのグランドデザインの中で、
我が国の
国土がどうなるかということを考えた上で、
高速道路は特に経済戦略的な動脈的な
道路であるという位置付けを明確にしながら、私はここをしっかり造るべきものは造っていくということに、まあ
財政の制約は当然あるわけでありますけれ
ども、進んでいくということが大事だろうというふうに考えているところでございます。