○広田一君 民主党・新緑風会の広田一でございます。どうかよろしく
お願いを申し上げます。
質問に入ります前に、
東日本大震災が
発生してから三年がたちました。改めまして、亡くなられた
方々に哀悼の意を表しますとともに、
被災された皆様、そしていまだに不自由な生活を強いられている皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興を祈念をいたします。
当時、私は、防衛
大臣政務官としまして、自衛隊の皆さんとこの国難に立ち向かってまいりました。自衛
隊員諸官、本当に我が身の危険を顧みず任務に精励をしてくれたこと、本当に心から誇りに思うところでございます。
その一方で、自衛隊の皆さんも
国民から支えられました。ここに一枚の手紙がございます。大川小学校、悲劇の小学校というふうに言われた学校でございますけれども、そこで生き残ったうみちゃんからの手紙であります。ここには、「日本をたすけてください。いつもおうえんしています。じえいたいさんありがとう。」という手紙がございます。
隊員はこの手紙をコピーをして胸のポケットにしまって、本当に過酷な厳しい任務に就かれておりました。
この大震災によって私たちは多くのものを失いましたけれども、一方でこのようなきずなというものがより一層強まったのではないかな、このように思うところでございます。
こういった中で、自衛隊が担う安全保障について、
我が国は今重大な局面に立とうとしております。本日は、皆様方のお許しを得まして、外交防衛
委員会にならないように、バランスを取って、今のこの安全保障問題について
太田大臣の御所見をお
伺いをしたいというふうに思っております。
まず、私の安全保障に対する基本的な考え方でございますけれども、私は、安全保障の目的は、日本の独立、
国民の皆さんの生命、
財産、そして基本的人権を守ること、これが安全保障の目的だというふうに思っております。この目的を達成するためにいわゆる集団的自衛権の行使が必要ということであれば私は行使をすべきだというふうに思いますし、その必要がなければもちろん行使をする
必要性もないわけであります。
よって、安全保障問題を考える場合は、我々は徹底した現実主義に立って物事を判断していかなければなりません。
我が国周辺を取り巻く環境、安全保障環境というものを十分に踏まえた上で、今後どういった事態が想定をされるのか、このことを十分に踏まえた上で私たちは議論を
展開をしていかなければならない、このように思うところでございます。
ただ、この集団的自衛権の行使を可能とする場合、今
政府を
中心に
検討されております、現行の憲法第九条を
中心とする憲法の解釈を変更して集団的自衛権を行使可能とするということについて私は反対であります。もし行使可能とするのならば、堂々と憲法
改正をしていく、これが私は王道だというふうに思っているところでございます。そういった考え方をお示しをさせていただいた上で、以下、
質問させていただきたいと思います。
この点につきましては、昨年の十一月五日、
太田大臣について
質問させていただきました。本当に率直な御答弁を頂戴したというふうに思っており、ほぼ私と同じような御
認識を持たれているというふうに思うところでございます。
その上で、確認の意味で何点か御
質問をしたいと思いますが、
太田大臣は、かつて、
平成十七年の二月三日の衆議院憲法
調査会において、憲法九条と日本の安全保障問題について
意見表明をされております。その中で、例えば、九条の精神は軍事力や武力の行使について極めて抑制的であると、ほぼ私と同じ考え方を示されているわけでございますが、その考えは不変なのでしょうか。