○荒井広幸君 では、
皆様にお配りしたAという図を見ていただきたいんですね。
大臣、このAですね。私も、循環型
経済と同じように、何遍も使い回しして済みませんが、こちら、パネルも用意しました。(資料提示)
御覧いただきますと、どういうことを考えているかというと、プロシューマという概念を恐らく初めて申し上げます。これはこの間、フランスのビュール、いわゆる高濃度の放射線の地下貯蔵基地の実験場、研究施設、四百メーター下がって見てまいりましたが、欧米で今広まりつつある概念です。
プロシューマというのは、プロダクト、作る、コンシューマ、使う、一人の
人間が使ったり作ったりする、同じ表裏一体という概念ですね。これは分散型というものをはるかに包括している持続可能社会のいわゆる主体という位置付けだろうと私は考えているんです。
これ、どういうことを言うか。今まで私たちは都市ガスで、ガスでいわゆるお風呂をやったり鍋を温めたりしましたね。ところが、今はガスでエネファームというものに例えば置き換えますと、まず水素に分解しますので電力が起きるという、新しい
エネルギーをつくることになります。コジェネレーションです。そして温水を提供するんです。これによりまして、先ほど言いましたように節約、節電プラス創エネというのがお風呂を使う家庭においてもできますから、こういう
エネルギーを、化石燃料ではありますが、ガスを使わない手はないんですよ。
じゃ、どういう計算式になるかというと、ざくっと申し上げますね。
一次
エネルギーの利用効率は、今までの電気を家庭で使ったり、それからお風呂を沸かしたりということでいうと三七%なんです。ところが、六三%はこれは逆に言えば排熱、送電ロスが生じていると、こういうことですね。しかし、これをエネファームに置き換えますと、八五・八%の一次
エネルギー効率になるわけです。結果、どういうことになるかというと、光熱費の削減量は平均世帯で五、六万円削減されるんです。月五千円が削減されるんですよ。ということは、エネファームに置き換えをすることを工夫して手伝いをすれば、五、六万円の、先ほど来から言っているこの奥さんは、消費税と光熱費でアップアップして上がっていくわけですよ、アップアップですよ、上がっていくから。ところが、こういう家庭への投資という着目を変えていただくことによって、ダウンしてくるわけです。しかも、それはまさにプロシューマ的概念でございまして、
地域の
エネルギーを自分の家庭を中心に大規模な提供者から受けなくて自己完結できるという新しい
地域コミュニティーができるわけです。こういうところに進んでいけば、時間的経緯はもっと短くて原発ゼロができるというのが私の考えなんです。これは支持される方も大変多いです。
例えばどういうことでしょうか。排出量が原発だと少なくなるとおっしゃる方が非常にいますが、このエネファームの場合は、何と従来のやり方に比べまして五〇%排出量を下げています。化石
エネルギーですから、これをFITで売電するなんていうようなことをやる必要もありません。これは、FITは先ほども言ったようにもうそろそろ限界ですよね。そういうことを考えていけば、第二次で行われる小売売電で家庭が売れるようになりますから、スマートメーターを入れて売り買い調整していくし、ピーク時を読んでいく、そういうことが今度新しい
ビジネスで生まれます。
簡単に申します。エネファームを、電気発電量は平均的に四人
家族の場合、〇・七五キロワットですから、百三十三万世帯にこれを普及させれば、百万キロワットで大体原発の、まあ古い型の小さいもの一基なんです。極端に言います。東京一千万戸、これに約二百五、六十万戸エネファームを付け替え
支援をして付け替えが可能であれば、柏崎刈羽から送る必要はありません。では、そういう考えを
茂木大臣は十分理解していただいて、
補正予算では二百億円という破格な計上をしていただきました。これは感謝をするとともに、まさに喜びに堪えないわけですね。
しかし、異次元といいながら私はこれは今までにはやったことないことでありますけれども、何といったらいいんでしょうか、小さな異次元ですよ、本格異次元に展開してもらいたい。新しい
予算を拝見しましたから
質問しようと思いましたけれども、いろいろと付けていただいております。そういうことにしても力が弱い。日本中五千万戸です。入っていない家もありますので、四千八百万戸と言われているわけですが、そういうところに、過渡的ではありますが、化石燃料の天然ガスなどを使ってこうした置き換え、家庭ではもう光熱費が大変な負担なんですから、これを置き換え、こういったところの仕組みを考えていくというのが私は非常に必要なことだろうというふうに考えているわけなんです。
そこで、
大臣、私が申し上げたいのは、ガスコンバインドサイクルもその
地域の
一つのベースロードにしていくわけですが、こういうような
観点を本気でやるというならば、脱原発だ、あるいは原発依存を小さくしていくということを信用できるんですが、こういうことを小さな異次元だけ続けていったんでは、わざわざ、再稼働させましょう、新増設させましょうという理屈をつくっているように私は思っているんです。
ですから、
大臣に確認をいたしますけれども、こういうようなものをみんなで節約も含めて、力を合わせて、そして置き換えなども含めてやっていくことで、早く原発というものの、
皆さんの意見でいえば依存を少なくすると、その決意には変わりないし、そういう工夫のためには必要な投資はやっていくと、こういう理解でよろしいんですね。