○石川
博崇君 先ほど、私、五か国が毎年入れ替わると申し上げましたが、今御
説明がありましたとおり、その五か国の中でアジア枠は一議席でございます。その一議席を争う勝負という中で今立候補を表明しているのがバングラデシュと
我が国でありまして、そのバングラデシュは、
日本は過去負けた唯一の
相手でございまして、バングラデシュは、NAM諸国あるいはイスラム諸国等の協力を得やすい立ち位置にあること、あるいはイギリスのかつて信託統治等を受けてきた、そういった歴史的な背景もあるような
関係の深い国が多くあること等、選挙に非常に強い国と言われておりまして、ここを勝ち抜くのは極めて厳しい戦いが予想されているわけでございます。
かつ、アジア枠は一議席でございますから、長年、順番に列をつくって、
自分の国は何年後に立候補するということをあらかじめ、ある程度アジアの中で調整をして順番を決めているわけですね。バングラデシュは、その順番をずっと前から
各国と調整した上で二〇一五年に立候補しますよということを、アジア諸国の中である程度、コンセンサスとまでは言いませんけれども、理解を得ながらその順番を取っていたわけです。そこに、ある
意味、
日本が横入りをするというような形でこの二〇一五年に立候補するということを決めたという
意味でも、また、
日本はこれまで十回既に理事国を経験しているという点から見ても、なかなか理解を得ていくというのが難しい
状況があるのではないかというふうに思っておりまして、ここは是非、
政府を挙げて、この来年の非
常任理事国選挙、既に様々な取組進めていただいておりますけれども、あらゆる手を総合的に、また網羅的に使ってこの選挙戦に取り組んでいただきたいというふうに思っております。
私ども政治家、選挙を勝ち抜かせていただいてこうして議席で発言をさせていただいているわけでございます。政務の方々は、選挙の厳しさ、また選挙に対する
思いというのはそれぞれお持ちであろうかと
思いますので、是非、政治主導で、この選挙戦にどう取り組むのかということを知恵を働かせていただいて取り組んでいただきたいというふうに
思います。
例えば、外務省だけでやる必要はないと
思います。
各国それぞれ地域に、例えばJICAの専門家でありましたり、あるいはJOCVの隊員、あるいはジェトロの方々、
国際交流基金など在外で様々な機関が
政府の機関として
活動されておられまして、JICAの専門家の方なんかは、ある
意味、外務省の大使館員よりも
政府の高官のすぐそばでアドバイザー的な、助言的な役割を担っていて、その人間
関係というものは物すごく密接に築かれたりしているケースも多くあるかというふうに
思います。また、今、経済が非常にグローバル化している今日にあって、経済界あるいは
各国における在留邦人の協力も、まあ可能な
範囲でということになろうかと
思いますが、仰いでいくといったことも工夫していくことができるのではないかというふうに
思います。
〔理事
佐藤正久君退席、
委員長着席〕
私も、中東のオマーンという国で勤務をしていたことがありますが、湾岸諸国は当然石油産業が非常に盛んでございまして、その石油に関する取引においては、ある
意味で大使館員よりも商社の方々の方がアクセス、大臣とも直接常日頃から話ができるという
状況が整っている国もございます。また、個人的な
各国有力者との
関係を築いている民間人の方も多くおられます。そういった方々の協力を仰いでいくということも是非御検討いただきたいというふうに
思いますし、もう
一つ併せて申し上げますと、地方自治体も、今、
国際交流に大変積極的に取り組んでおられる地方自治体たくさんございます。例えば、姉妹友好都市などを設けてそれぞれの国との交流をもう毎年のように長年にわたって行っている、そして、その国の有力者、首脳クラスあるいは閣僚クラスとも非常に懇意にしている首長の方々も多くいらっしゃいます。
こうした地方自治体の御協力を仰いでいくようなことも是非意識して取り組んでいただきたいというふうに
思いますけれども、このような
政府を挙げて、あるいは
日本を挙げて二〇一五年、非
常任理事国選挙に取り組んでいくということについて外務省はどのようにお
考えか、御意見をお聞かせいただけますでしょうか。