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2014-03-11 第186回国会 参議院 外交防衛委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二十六年三月十一日(火曜日) 正午開会 ─────────────
委員
の
異動
二月七日
辞任
補欠選任
馬場
成志君
牧野たか
お君
牧山ひろえ
君 藤末
健三
君
水野
賢一
君
中西
健治
君 二月十日
辞任
補欠選任
藤末
健三
君
牧山ひろえ
君 二月十八日
辞任
補欠選任
柴田
巧君
小野
次郎
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
末松
信介
君 理 事 佐藤 正久君 松山 政司君 三木 亨君 福山 哲郎君 石川
博崇
君 委 員 宇都 隆史君 岡田 直樹君 小坂 憲次君
島尻安伊子
君
牧野たか
お君 脇 雅史君 北澤 俊美君 白
眞勲
君 藤田 幸久君
牧山ひろえ
君
山口那津男
君
中西
健治
君 井上 哲士君
アントニオ猪木
君
小野
次郎
君
国務大臣
外務大臣
岸田
文雄
君
防衛大臣
小野寺
五典君 副
大臣
防衛
副
大臣
武田 良太君
大臣政務官
防衛大臣政務官
木原 稔君
防衛大臣政務官
若宮 健嗣君
事務局側
常任委員会専門
員
宇佐美正行
君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
外交
、
防衛等
に関する
調査
(
外交
の
基本方針
に関する件) (国の
防衛
の
基本方針
に関する件) ─────────────
末松信介
1
○
委員長
(
末松信介
君) ただいまから
外交防衛委員会
を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。
東日本大震災
の
発災
から本日で三年が経過いたしました。 ここに、改めて、今なお苦難のさなかにある
被災者
の
皆様
の安寧と
被災地
の力強い
復興
を祈念するとともに、犠牲となられた
方々
の御
冥福
をお祈りし、
黙祷
をささげたいと存じます。 どうぞ御
起立
を願います。
黙祷
。 〔
総員起立
、
黙祷
〕
末松信介
2
○
委員長
(
末松信介
君)
黙祷
を終わります。御着席願います。 ─────────────
末松信介
3
○
委員長
(
末松信介
君)
委員
の
異動
について御報告いたします。 昨日までに、
水野賢一
君、
馬場成志君
及び
柴田巧
君が
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
中西健治
君、
牧野たか
お君及び
小野次郎
君が選任されました。 ─────────────
末松信介
4
○
委員長
(
末松信介
君)
外交
、
防衛等
に関する
調査
を議題といたします。 まず、
外務大臣
から
外交
の
基本方針
について
所信
を聴取いたします。
岸田外務大臣
。
岸田文雄
5
○
国務大臣
(
岸田文雄
君)
外交防衛委員会
の開催に当たり、
外交政策
について
所信
を申し述べます。 まず、本日、
東日本大震災
から三度目の三月十一日を迎えるに当たり、改めて、同
震災
により亡くなられた
方々
の御
冥福
をお祈り申し上げますとともに、被災された
皆様
に心よりお
見舞い
を申し上げます。 さて、この一年間で、
世界
全体の平和と
繁栄
の
実現
のためひたむきに努力するという
我が国
の姿勢に対して、
国際社会
の支持は着実に広がっています。一方、
我が国
を取り巻く
安全保障環境
は一層厳しさを増しています。今後も、
国際協調主義
に基づく
積極的平和主義
の立場から、三本柱を軸とした
外交
を推進するとともに、グローバルな
課題
への貢献にも一層積極的に取り組みます。 第一の柱は、
日米同盟
の
強化
です。 先般の訪米で、
米側関係閣僚
との間で、
日米防衛協力
のための
指針
の見直しを始めとする幅広い
分野
で安保・
防衛協力
を推進することを確認するなど、強固な
日米同盟
を
内外
に示すことができました。
普天間飛行場
の移設を含む
在日米軍再編
については、現行の
日米合意
に従って進め、
沖縄
の
負担軽減
のため、できることは全て行うとの
方針
で
全力
で取り組みます。また、四月の
オバマ大統領
の訪日を念頭に、あらゆる
分野
で
協力
を
強化
していきます。 第二の柱は、
近隣諸国
との
協力関係
の重視です。
日中関係
は、最も重要な二
国間関係
の一つです。
戦略的互恵関係
の原点に立ち戻り、
関係改善
を図ります。一方、力を背景とした一方的な
現状変更
の試みについては、
領土
、
領海
、領空は断固として守り抜くとの決意の下、毅然かつ冷静に取り組みます。 最も重要な隣国である
韓国
とは、様々な
レベル
で積極的に
意思疎通
を積み重ね、
大局的観点
から、
未来志向
で重層的な
協力関係
を構築します。
我が国固有
の
領土
である竹島については、
我が国
の
主張
をしっかりと伝え、粘り強く
対応
します。 また、
ASEAN諸国
、インド及びオーストラリアなどの国々とも
協力
を推進します。
日ロ関係
については、今後とも、
政治対話
を重ねつつ、
我が国
の
国益
に資するよう進めていきます。その中で、北方四島の帰属の問題を
解決
して
平和条約
を締結すべく、腰を据えて
交渉
に取り組んでまいります。
ウクライナ情勢
については、深刻な懸念と憂慮をもって注視しています。
我が国
は、
情勢
が
平和的手段
によって
解決
されることを強く期待しており、全ての当事者が
自制
と責任をもって慎重に行動し、
国際法
の完全な遵守及び
ウクライナ
の主権と
領土
の
一体性
を尊重することを強く求めます。 最近の
ミサイル
の
発射
にも見られるように、
北朝鮮
による核・
ミサイル開発
の継続は重大な脅威であり、
北朝鮮
に対し、
挑発行為
の
自制
及び
非核化等
に向けた
具体的行動
を引き続き強く求めます。先般、
赤十字会談
の機会に
日朝政府
間で非公式な
意見交換
が行われたところですが、引き続き、
対話
と圧力の
方針
の下、
日朝平壌宣言
に基づき、拉致、核、
ミサイル
といった諸懸案の包括的な
解決
に向けて取り組みます。拉致問題の
解決
なくして
国交正常化
はあり得ないとの
方針
の下、現
政権下
での
完全解決
に
全力
を尽くします。 第三の柱は、
日本経済
の再生に資する
経済外交
の
強化
です。
トップセールス
を含め、
日本企業
の
海外展開支援
を一層強力に進めます。また、
国益
にかなった高い
レベル
の
経済連携
を推進し、
TPP交渉
の
早期妥結
に向けて引き続き取り組みます。
海外
における日本人や
日本企業
の
安全対策
の
強化
にも引き続き取り組みます。 グローバルな
課題
にも一層積極的に貢献します。 唯一の
戦争被爆国
として、国際的な核軍縮・不
拡散体制
の
維持強化
に貢献していきます。四月の
NPDI広島外相会合
では、
NPT運用検討会議
に向けて有益な提案を行っていきます。 また、女性が輝く
社会
の
実現
、人間の
安全保障
の理念に基づくODAの
戦略的活用
、
国際開発課題
、
気候変動問題等
に積極的に取り組むとともに、
シリア情勢
の
改善
や
中東和平
の
実現
、イラン核問題の
解決
にも貢献します。 さらに、来年の
安保理
非
常任理事国選挙
に万全を期すとともに、
我が国
の
常任理事国入り
を含む
安保理改革
の
早期実現
を目指します。 また、戦略的な
対外発信
に努めるとともに、
外交実施体制
を含む総合的な
外交力
を引き続き
強化
していきます。
末松委員長
を始め
委員
、
理事各位
の御
指導
と御
鞭撻
を心からお願い申し上げます。
末松信介
6
○
委員長
(
末松信介
君)
外務大臣
、ありがとうございました。 次に、
防衛大臣
から国の
防衛
の
基本方針
について
所信
を聴取いたします。
小野寺防衛大臣
。
小野寺五典
7
○
国務大臣
(
小野寺
五典君)
防衛大臣
でございます。 本日は、
末松委員長
を始め
理事
及び
委員
の
皆様
に
防衛大臣
としての
所信
を申し上げます。 まず、
東日本大震災
から三度目の三月十一日を迎えるに当たり、改めて、同
震災
により亡くなられた
方々
の御
冥福
をお祈り申し上げますとともに、被災された
皆様
に心からお
見舞い
を申し上げます。
政府
として、
復興
の
加速化
に取り組むとともに、
防衛省
・
自衛隊
としても、
災害対応
にしっかりと取り組んでまいります。 次に、一月十五日、
輸送艦
「おおすみ」と
小型船
との
衝突事故
により亡くなられたお二方の御
冥福
を心よりお祈りいたします。
防衛省
・
自衛隊
としては、海上保安庁の
捜査等
に引き続き全面的に
協力
するとともに、
事故
の
原因究明
と
再発防止
の徹底に
全力
を挙げてまいります。 現在、
我が国
を取り巻く
安全保障環境
は一層厳しさを増しています。 特に、中国は、
我が国周辺海空域
において
活動
を拡大、活発化させており、
公船
による度重なる
領海侵入
、
海軍艦艇
による
火器管制レーダー
の照射や、独自の
主張
に基づく
東シナ海防空識別
区の設定といった
公海上空
の飛行の自由を妨げるような動きを含む、不測の事態を招きかねない危険な
行為
に及んでいます。 また、
北朝鮮
は、
ミサイル発射
や
核実験実施
を始めとする
軍事的挑発
を繰り返し、三月三日には
朝鮮半島東岸
の
元山付近
から、
弾道ミサイル
を二発、東北東に
発射
したものと考えられます。こうした状況も踏まえ、
我が国
としては、
北朝鮮
の
軍事動向
に関する
情報収集
、
警戒監視
に万全を期しているところです。 こうした現下の厳しい
安全保障環境
に
対応
すべく、昨年末、
国家安全保障会議
及び閣議において、
外交
・
安全保障政策等
の
基本指針
となる
国家安全保障戦略
を
我が国
として初めて策定するとともに、この
指針
を踏まえた
防衛計画
の大綱及び
中期防衛力整備計画
を決定しました。
防衛省
・
自衛隊
としては、これらの
方針
に基づき、求められる
役割
に十分
対応
できるよう、
防衛力
の質と量を必要かつ十分に
確保
し、
抑止力
と
対処力
を高めてまいります。このため、幅広い
後方支援基盤
の確立に配意しつつ、高度な
技術力
と
情報
・
指揮通信能力
に支えられ、ハード、ソフトの両面で、
即応性
、
持続性
、
強靱性
、
連接性
を重視した
統合機動防衛力
を構築してまいります。 具体的には、
統合機能
の更なる充実に留意しつつ、特に、
警戒監視能力
、
情報機能
、
輸送能力
、
指揮統制
・
情報通信能力
のほか、
島嶼部
に対する
攻撃
への
対応
、
弾道ミサイル攻撃
への
対応
、
宇宙空間
及び
サイバー空間
における
対応
、大
規模災害等
への
対応
並びに
国際平和協力活動等
への
対応
のための
機能
、
能力
を重視して、
防衛力整備
を進めてまいります。 新
中期防
の初年度である
平成
二十六年度の
予算案
については、かかる
観点
から、二十五年度
予算
に引き続き必要な経費を計上したところです。 また、文官と
自衛官
の
一体感
の醸成、
防衛力整備
の全体
最適化
、
統合運用機能
の
強化
、
政策立案
・
情報発信機能
の
強化等
を
実現
するため、
防衛省改革
を推進してまいります。
日米同盟
は、
我が国
の安全のみならず、
アジア太平洋地域
の平和と安定のために引き続き重要です。 昨年十月の
日米
2
プラス
2において打ち出した
方向性
を踏まえ、
日米防衛協力
のための
指針
を本年末までに見直すとともに、
共同訓練
、
弾道ミサイル防衛
、
宇宙
、
サイバー
などの
分野
での
防衛協力
も
強化
し、今後とも
同盟関係
をより強固にしてまいります。 同時に、
米軍
の
抑止力
を維持しつつ、
沖縄
を始めとする地元の
負担軽減
を図るため、
嘉手納以南
の土地の返還や在
沖海兵隊
の
グアム移転等
の
在日米軍再編計画
を着実に進める必要があります。昨年末、総理と
沖縄県知事
との
会談
を経て、
普天間飛行場代替施設建設事業
に係る
公有水面
の埋立てが
沖縄県知事
から承認されました。
政府
としては、
沖縄県知事
からの御要望をしっかりと受け止めるべく、先般、
普天間飛行場負担軽減推進会議
を設置しましたが、
防衛省
としても、本年一月に
沖縄基地負担軽減推進委員会
を設置し、
全力
で
各種施策
に取り組んでいるところであります。 昨年十一月、初の日ロ2
プラス
2を行い、また、本年一月、
日印防衛相会談
や初の
日仏外務
・
防衛大臣会合
を行いました。
防衛省
としては、
日米同盟
の
強化
に加え、
我が国
を取り巻く
安全保障環境
の
改善
に重要な
役割
を果たす
アジア太平洋地域内外
のパートナーとの
防衛協力
、交流を引き続き進めてまいります。
海外
における
自衛隊
の
活動
のうち、
ソマリア沖
・
アデン湾
における
海賊対処行動
については、本年一月、
水上部隊
と
航空隊
が
CTF
151等と連携して
海賊船舶
に
対応
し、
仏軍
による
海賊
の拘束に貢献いたしました。現在、
水上部隊
に加え
航空部隊
も
CTF
151に参加しており、引き続き、
国際社会
と
協力
して海洋の
安全確保
に貢献してまいります。
南スーダンPKO
については、昨年十二月中旬の
情勢悪化
以降、
首都ジュバ
の
国連施設
内で避難している
現地住民
のため、
避難民キャンプ
の造成や医療、給水といった
施設活動等
を実施しています。また、昨年十二月、
韓国隊
の隊員及び
避難民等
の生命、身体の保護に早急に必要とされる
弾薬
の
譲渡要請
を受け、
小銃用弾薬
一万発をUNMISSに提供し、本年一月に返還されました。
防衛省
・
自衛隊
としては、
現地情勢
を注視しつつ、引き続き
活動
してまいります。 また、昨年十一月から一か月以上の間、
台風被害
を受けたフィリピンの
救援
のため、
自衛隊
の
国際緊急援助隊
としては過去最大の一千名以上の
体制
で
救援
に当たりました。
防衛省
・
自衛隊
としては、今後とも、
国際協調主義
に基づく
積極的平和主義
の
観点
から、
世界
の平和と安定及び
繁栄
の
確保
に貢献してまいります。
国会提出法案
について申し上げます。
自衛隊
の任務の円滑な遂行を図るため、
内部部局
における
自衛官ポスト
の
定員化
、
防衛審議官
の新設、
航空自衛隊
の
航空
総隊の改編などの
施策
を盛り込んだ
防衛省設置法等
の一部を改正する
法律案
を今
国会
に提出しております。
委員各位
におかれましては、御
審議
のほど、よろしくお願いいたします。 最後になりますが、
末松委員長
を始め
理事
及び
委員
の
皆様
の一層の御
指導
、御
鞭撻
を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
末松信介
8
○
委員長
(
末松信介
君)
小野寺防衛大臣
、ありがとうございました。 以上で
所信
の聴取は終了いたしました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十四分散会