○齋藤(健)
委員 自由民主党の齋藤健でございます。
きょうは、花卉産業の
振興、花卉文化の
振興及び
養豚農業の
振興について、お
伺いをいたしたいと思っております。
まず、花卉でございますが、冠婚葬祭から贈答用、あるいは装飾、さまざまな使われ方をしており、その用途や場面によって、種類、品種、色、細かく異なっておりまして、極めて嗜好性の高い
品目であると私は思っております。
私が一番危機感を感じておりますのは、その
日本の花卉産業が縮小に次ぐ縮小を続けているということでございます。御案内のように、花卉産業は、国内の産出額は、
平成七年には六千二百億円に達していたわけでありますが、その後どんどんと下がってまいりまして、今では三千七百億円
規模ということであります。これは、やはり集中して政策を講じて、巻き返して、さらには逆転して、成長していくという路線にぜひとも乗っけていかなくてはいけないのではないかと私は考えております。
しかも、花卉は、
農業生産の中でも特殊なものでございまして、民間や個人育種家が多いという特徴もございます。それから、花卉
生産者は、四十五歳未満の方が約二割を占めるということでありまして、若い世代の発想が
経営に生かされる、そういう側面を持っている分野でもあります。もっと言えば、育種や栽培の
技術は
日本は世界トップレベルにあるわけでありますが、後退を続けているということは、非常に残念に思うわけであります。国際園芸博覧会でも最高得点をとったりするのが
日本の育種、栽培
技術なわけでありますので、何とかこれをビジネスに結びつけていくような方策をこれから総合的に講じていかなければ、もったいないと思います。
一方、残念ながら
輸入品も多く入ってきております。
輸入品の多くは切り花の類いでございます。母の日に皆さんがプレゼントされるカーネーションも、十年前の
平成十四年には
輸入はわずか二割ぐらいだったものが、このたった十年間で今や五割が
輸入品ということで、急速に
輸入品に市場を食われているわけであります。
特に、コロンビアなどから
輸入されているわけでありますが、コロンビアのような暑い国から
日本に運ばれてくるものに競争で負けるというのは、よほどこちらの方で政策で打ち返していかなくてはいけないと私は思っております。彼らは、コールドチェーンなんかを整備しながら、暑い
地域で、しかも遠距離輸送があるにもかかわらず、
日本の市場を食ってきているわけでありますので、私は、ここは何とか挽回をしていきたいと思っております。
また、かつて、この
委員会でも問題提起をさせていただきましたけれ
ども、古来より神事に用いられている榊も、ある中央卸売市場では、二十三年度に取り扱った榊の九割が中国などからの
輸入で賄われているということは、私は残念であります。
一方、輸出はどうかといいますと、輸出の取り組みも行われてはおりますが、二十五年の実績で約百億円の輸出であります。しかし、その九四%は植木や盆栽でありまして、花卉の産出額の過半数を占める切り花の輸出は、何と二億円弱ということでございます。
こういう
状況を考えてみますと、やはりこの辺で、花卉産業の
振興及び花卉文化の
振興について、総合的な、強力な政策をとっていく段階にあるのではないかと私は考えているところでございます。
このような花卉の
需要を今度は国内で拡大していくためには、フラワーバレンタイン等の新しい物日をつくって購入のきっかけづくりをしたり、オフィスや公共空間での
利用、教育機関での花育活動、生け花など伝統文化との結びつきですとか、花の名所づくりでの町おこしなど、農水省だけではなくて、文科省、国交省、
経済産業省、
環境省など関係する省庁が
連携をして取り組んでいくような機運をしっかりつくり上げていくことも大事ではないかと思っております。
自由民主党においては、花卉
振興の取り組みというのは、ここにおられる
江藤副
大臣のお父様の
江藤隆美先生が昭和六十二年にフラワー産業議員連盟を設立されまして、もう二十七年も活動してきているわけであります。現在は、衆参で百二十名を超える会員になっているわけであります。
また、きょう、
委員長席にお座りの
坂本委員長も、花卉の産業の
振興のために大きく貢献をされているわけであります。
フラワー産業議員連盟設立から二十七年を経て、今のような
状況に直面をして、今後、この花卉産業、花卉文化をもう一回挽回して、さらに
発展をさせていかなくてはいけないと思います。この長年の悲願を何とかこの国会の力で達成できないかと考えているわけでありますけれ
ども、現在、このフラワー産業議員連盟の幹事長でもあり、農水省の副
大臣でもある
江藤副
大臣に、今のお気持ちと御決意を聞かせていただければありがたいなと思います。