○後藤(斎)
委員 局長が言うのも何となくわかるんですけれども、もう少しブレークダウンしてやらないと、
制度の
運用はできないという話を僕はさせてもらっているんです。
去年、
農林水産省では、知的財産発掘・
活用推進事業というのをやっていて、ある
新聞では、隠れた逸品が千種類データ化されていると。見たら、百六品目しかないんですよ。この差は何があるか、あえてやぼな
質問はしませんけれども。
やはり、こういうものにまとめていかないと、要するに、自分たちがこれをやりたいなと思っても、先ほど
大臣や局長が、いやいや、ちゃんと指導しますよと言っても、みんな、現場の職員の方を含めて、では、何がこの物語をつくっていけるのかという、この二条だけの
基準でそれができるわけないと思うんです。
まだちょっと待ってください。確かに
EUは、二つの
保護体系の中で合わせて千種類あるのは承知しています。でも、これは二十年間かけてやって、さっきの
大臣のお言葉をかりれば、もう千年以上前から、そういうものを守って保存していこう、
チーズやハムでもある、ワインでもあるという
お話だけれども、多分そうだと思うんです。
ですから、在来野菜というものが何で淘汰されたかというのは、これは局長は御専門で、あえて言いませんけれども、当然、そちらの方がつくりやすくて、少し値段が下がってというか、いいものをつくればという形で、ほとんど一〇〇%近いものは、いわゆる全国ネットのナショナルベジタブルなわけですよ。果物についても同じなんです。
ですから、
差別化を、あえて
地域性というものに焦点を当てたこの
法律の目的が達成されるには、多分、それを有機的に連携して、それで全体の
表示の
保護を、先ほど
小里政務官がおっしゃったように、上手に国としても守りながら、輸出でも、この
地域でこのラベルを張ったものはちゃんと国も認証しているよと。
でも、これは後で言いますけれども、セグメントが分かれれば分かれるほど、
ジャパン・
ブランドではなくなってしまうんです。林
ブランドであって、宮崎
ブランドであって、
小里ブランドであって、いろいろなものが分かれ過ぎたときに、それを連携するものがバックアップ体制としてなければ、これをつくった
意義がなくなってしまう。
確かに、今、通販が発達をしたり、いろいろな珍しい野菜や環境にいい野菜みたいなものを中心に通販でやっている業者さんや、少し高くてもいいと言われている百貨店
関係の
食品売り場には、在来種を中心に伝統野菜みたいなものを売っているところは、先ほど
政務官が言われたように、四倍ではありませんけれども、五割くらい高い。
ただ、実は、
地域ブランドを、廃れたものを、種を探してもう一回栽培しても、
生産量は大体半分にならない。例えば値段が倍あっても、P掛けるQで、要するに利益はないということなんです。
ですから、先ほど
お話を聞きましたけれども、まず、
生産者にメリットというものを具体的に言っていかなければ、わざわざ国の管理のもとに置かれて、
生産工程をまた誰かに調べられるようなことは、はっきり言って、よっぽどプラスの
効果がつくっていく人にもなければですね。
それで、あわせて、先ほどもどなたかの
お話を聞いていましたけれども、例えば、
消費者や小売に直接携わる人たちが、この
仕組みでできた野菜や果物や
加工食品はほかのものよりもいいんだというものを
理解していただかなきゃいけないんです。
でも、今そうじゃなくて、
大臣はビールを飲むと思いますけれども、プレミアム系のビールは売れているじゃないですか。今までは、通常のビールから第三のビール、発泡酒みたいな、安くてというところに行っていたけれども、いやいや、もうそうじゃなくて、ちょっと高くてもいいよというのだと、倍までは行きませんけれども、五割増し、六割増しでビールを買って飲んでいますよね、多分
大臣も。
ですから、そこは上手にメリットというものが、
生産者の方にとっても当然ですけれども、それを受け入れて値づけをする小売業者や
消費者の方が、この
制度の
仕組みを、ああ、いい
制度だな、では、お互いウイン・ウインでやっていこうということがないと、これは本当につくっておしまいになっちゃうんです。
だから、そうでないように、具体的に、では、どんなものがイメージでありますかというふうに今お尋ねをしているのは、そこなんです。
ですから、
基準というものも、これだけの
基準ではやはりだめなんです。
小里政務官に言ってもらったような
気候風土や伝統性みたいなものだけでも、何となくわかるんですけれども、よくわからないんです。
それを、
制度を導入したときのメリットというものもあわせて、やはりきちっときょうの夕方までにある程度かみ合っていくかというのが一番大切だし、それをまた、
法律が仮に通ったにしても、農林省が責任持って、そこはウイン・ウインの形に
生産者も
消費者もなっていく中で、この
制度が全体的に
EUのように世界じゅうから
評価されるというものにしていかないといけないのに、この二条だけでは全くわからないので、局長、もう一度その辺をわかりやすく答弁してください。