○三宅
委員 それでは、今から個別的な部分にちょっと入っていきたいと思うんです。
前回、私が、労使癒着の結果、大阪市では市バスの運転手が千二百万円の高給を取っているというふうなことを申し上げたんですけれども、あれは間違いでして、実は千四百万だったんです。これは以前、
国会でも取り上げられたらしいんです。私自身が寡聞にしてそのあたりを存じ上げなかったんですけれども、麻生
大臣も、幾ら何でもそれはちょっと高過ぎるやろというふうなことで、どうも批判されたらしいんです。
これは、人事異動であるとかあるいは昇給、昇格であるとか、それに対して労働組合が関与し、影響力をずっと行使してきた、その結果、こういうふうな、市バスの運転手で一千四百万円もの高給取りがいるというふうなことになってしまったんじゃないかなと思うんですね。
きょう、土屋正忠
理事のことをちょっとお話しするんですけれども、別に土屋
理事と相図って
質問しているんじゃないですよ。
土屋
理事は以前、お若いときに武蔵野市長に就任されておりました。なぜ武蔵野市長に立候補されたか、市議から市長に。それは、相当以前、武蔵野市の市の職員が四千万の退職金を取っていた、これはとんでもないということで、土屋先生が市長選に出られて、そして勝って、直ちに一千万円の減額をやった。そのときは相当な労組の抵抗があって、よくそれを克服され市民の期待というものに応えられたなと、私は
本当にすごいなと思って、やはり、土屋先生は余り体は大きくないんですけれども、ガッツたるものやすごいものを持っていらっしゃるんじゃないかなということを
本当に思いました。
大阪市もそうなんですよ。橋下代表が大阪市長選に出て、労使の癒着を断ち切っていかなくてはならないんだ、そうでないと市民の期待に応えられない、市民を食い物にするような今の市行政あるいは労組の介入を、こういったものをやっていかなくてはならないということで選挙に打って出、相手の平松市長を市の交通局であるとか現業労組、自治労が挙げて応援した。何とか、辛くも橋下市長が勝たれて、現在に至っているんですけれども。
その後、市長に就任して、土屋先生と同じように、今までの労使癒着における慣行を一つ一つ潰していっているんですけれども、なかなかこれが十分に思ったようにできない。あの剛腕で鳴る橋下でさえなかなか難しいというふうな部分なんですね。土屋先生なんかも相当な抵抗の中でそれを実現されたと思うんです。そこで、やはり罰則規定不備の部分が出てくるんです。
今
大臣は、こういった不法行為に対しては懲戒で
対応しなくてはならないというふうにおっしゃったんですけれども、先日も私が御紹介申し上げたように、それでは、懲戒処分が実際にどの
程度機能しているか。これがほとんど機能していない。
前回私は人事
委員会のことを申し上げました。都道府県であるとかあるいは政令指定都市における人事
委員会、その他の市ですと公平
委員会なんかがあるんですけれども、人事
委員会の
不服申し立ての件数が二十万件ある。そのうち、年間六百件ぐらいしか処理されていない。その六百件の処理されたうちの四百件は、もう定年退職で審査未了のままやっているということなんです。
それでは、この二十万件のうち、果たして政治的行為のゆえをもってされている懲戒処分の数はどれぐらいあるかということなんです。この部分をちょっとお話しさせていただきたいと思いますけれども、懲戒処分の部分がほとんどないんですね。
平成二十四年の懲戒処分者数、地方全体で四千七百ほどあるんですけれども、結局は、政治的行為の違反ではゼロなんです。その他の、刑法犯であるとか、あるいはまた酒を飲んで運転して
事故を起こしたりとか、こういったことは当然処分されるんですけれども、実際に、政治的行為による、違反行為による懲戒処分というのは、去年、ゼロなんですよ。
それでは、過去十年間さかのぼってどうかというと、九名あるんですね。これは、茨城県内の市議
会議員選挙で特定の候補者に投票を呼びかける運動を行ったということで停職二カ月、あるいは、同じく茨城県内で町長に対するリコール請求の署名活動を積極的に行ったということで一カ月というふうなことなんですね。停職四名、それも二カ月、一カ月、それから減給が一名、あとは戒告が四名。九名だけなんですよ。過去十年間でですよ。一年間じゃないんですよ。
ということは、
地方公務員法に罰則規定がないがゆえに、懲戒を適用しようとしても、実際問題、これがなかなかできない。だから、人事
委員会に対しての
不服申し立てもほとんどないんですわ、実際に政治的活動のゆえをもって処分ができていないので。その他の件数でも、さっき言ったような次第なんです。
不服申し立てというのは、もちろん事後審査
制度でございまして、行政機関が、執行機関が処分したことに対して当人が不服審査をする。しかし、今申し上げたように、政治的活動では機能していないということなんですけれども、
大臣、今私が
説明させていただいたことをお聞きになって、感想はいかがなものでしょうか。