○
穴見委員 ありがとうございます。
ぜひ、まずはその
周知と
取り締まり、
指導の
徹底、
相談体制の
充実等を進めていただきたいと存じます。
ただ、一点気になりますのが、
消費者委員会の
議論の中で、この
課徴金について少し触れたいと思いますけれども、これは
検討ということでございますが、将来、その
課徴金を徴収したものを、そうした
消費者行政、
消費者団体等の財政の一部として使っていこうというような
意見も一部出されておるようでございます。これに関しては
意見でございますけれども、それは
趣旨に沿わないお金の動きではないかというふうに思いますので、その点はぜひよくお
考えをいただきたいと存じます。
続きまして、十二月十九日に示された
ガイドライン案のことについてなんですけれども、この後、
新聞報道でも、
シャケ弁当という表現もできなくなるのかというようなことが何社かで
報道されておりました。
実際は、ここで申し上げるのも時間がございませんけれども、サーモンもトラウトも生物学的には一致をしておりまして、何の違いもございません。そして、今のベニジャケとかギンジャケと言われているものも、かつてはギン
マスとかベニ
マスと呼ばれていたものが途中で
名称が変更になっていたりとか、そもそも、
日本は歴史的に、シロジャケのことを
シャケと呼び、そしてカワ
マスである
サクラマスのことを
マスと呼んでいたということでありますから、
マスと
シャケというものを読みかえるということに何ら確定的な
根拠というものがない
状態の中で、サーモントラウトと呼ぶべきだとか、いろいろな
混乱が出ているわけでございます。
また、反対に、ズワイガニとベニズワイガニというのは、これは全く別物でありまして、似たような
名称であったとしても全然違う
商品というものもあるわけでございます。
そういう
意味では、ぜひ、
業界とこういった
メニュー表示また
商品名に関してはしっかりと御
相談をいただいて、
根拠のある
指摘をいただきたいということ。
もう一点は、
外食業というのは、やはり
お客様というのは、基本的に、
自分の身近な、
なじみの深い
商品に関しては安心して食べていただける、購入していただけるということであるんですけれども、昨今、
日本は食料の
自給率も四割
程度ということになっておりますので、相当な外来の
食材を使っているわけであります。当然、その中には和名の存在しない、本当はおいしいんだけれども
日本人にとって
なじみの非常に薄い、
外国名の、そういう魚等々、また野菜もございます。
こういったものを、
日本人の
消費者の方にそのおいしさというものを体験していただくために、
外食業は相当知恵を絞ってこれまで
メニューの提案をさせてきていただきました。それは、まるで子供が
ニンジンを食わず嫌いで、そして
ニンジンを食べさせようとする
母心で、
ニンジンをすりおろしてハンバーグにまぜ込んで食べさせてあげる、この母親を、
ニンジン入りと言わなかったと、そしてそれを
うそつきだと糾弾できるのか、そういう面も私はあろうと思うんです。
例えば、今回、
シバエビと
バナメイというものが批判されましたけれども、お手元の資料にもあるかもしれませんが、実際に
エビチリをつくってみると、
シバエビよりも
バナメイの方がぷりぷりして大変おいしいということであって、
バナメイという
名前が
日本には
なじみのない
名前であっても実際のおいしさは
バナメイの方がまさっているであるとか、また、
白身魚のフライであれば、タラを使うよりもメルルーサという魚を使った方がいいであるとか、また、例えば、かつて水産庁さんも随分苦労してギンムツという魚が
日本の市場に出回るようになりましたけれども、これも本当はパタゴニアントゥースフィッシュという英名を持つ南極の方の魚でありまして、こういった、本当はおいしいんだけれども
なじみのない
食材を
日本の
消費者に受け入れてもらえるために、相当
名称についても苦労してやってきた、やはり、そういった
外食業界の努力もぜひお
考えいただいた上での
ガイドライン、これを、ぜひ拙速を排してしっかりと
対応していただきたいと思います。
これについてお
考えをお聞かせいただければと思います。