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鈴木(克)
委員 生活の
鈴木でございます。
財政及び
金融に関する件で、
大臣の所信に対する質疑を時間の範囲内でさせていただきたいと思うんですが、きょう、私は、通告のように、
財政健全化、それから歳出削減の必要性、そして
財政健全化と
税制改正、この三つの点からお尋ねをしていきたいというふうに思っております。
質問に入る前に、これは
資料も配っておりませんし、お聞きいただくだけでいいんですけれ
ども、実は、ヨーロッパ、特にギリシャの破綻の後、どういうような
財政再建計画がつくられたかということを、ちょっとある方から聞いてまいりました。それで、後から御
質問に入るわけでありますけれ
ども、まず歳出削減と、それから歳入の強化策と、それから構造改革、この三つでギリシャは今
再建をしておるということなんですが、歳出の削減の中身を見ますと、国防費や公共投資の削減、それから医療費の削減、年金支給額の削減、公選の全職員への一カ月間の賃金カット、一二年度中に一万五千人の減員、そして一五年度までに十五万人の公務員等の削減、それから官公庁の解体や統合、ずっと挙げれば切りがないんです。
そうすると、今の
我が国で本当にこんな
状況になったときに、こういうことが、それは国を救うためにはやらなきゃならないということですけれ
ども、どなたがこういう事態に直面をするのかということであります。それは十年先なのか、永久にならないのか、場合によっては三年先なのか、わかりませんけれ
ども、こういうふうな
状況にならないために、これは私の悪夢ですから、おまえが夢を見ておるぐらいならいいじゃないかと
大臣はおっしゃるかもしれませんけれ
ども、本当に国民がこういう
状況に遭遇したときに、またそれをいわゆる担当されておる
内閣、特に総理とか
大臣とか、そういった方々のことを思うと、これは本当に大変なことだなというふうに思っております。
したがって、前置きがくどくなりましたけれ
ども、そうならないために、まず第一点は、
財政の
健全化というところからお尋ねをしていきたいというふうに思っています。
もう、各党から、それぞれお話が出ております。第一点は、いわゆる国、
地方のプライマリーバランスということなんですが、二〇一五年度までに二〇一〇年度に比べて対
GDP比で赤字を半減する、それから二〇二〇年度までに黒字化をする、そしてその後は債務残高の対
GDP比の安定的な引き下げを図っていく、こういうことになるわけであります。
それで、私は前にも御指摘をしておると思うんですが、
内閣府の中長期の
経済財政に関する試算によれば、二〇一五年の半減目標、これは二〇一三年度から今後十年の平均
成長率が実質二%程度、名目三%程度、こういうふうになっておるわけです、これは本当に大丈夫ですかと。私は、ある
意味では、
冒頭のギリシャの話ではありませんけれ
ども、甘い見通しじゃないんですかということを繰り返し申し上げてきたわけであります。
きょう特にお伺いしたいのは、問題は二〇二〇年度の方でありまして、その
内閣府の試算では、十一・九兆円の赤字が残るというふうにされております。したがって、これは、黒字化するということであるならば、さらに収支改善の努力が必要だということなんです。
私は、一月二十九日の本
会議で、
安倍総理に
質問をいたしました。黒字化の目標を達成するためのいわゆる道筋といいますか、どういうふうに歳出削減を含めて考えてみえますかというふうに御
質問をしたら、総理の
答弁は、「今後、二〇一五年度における
財政状況等を踏まえて
経済、
財政を展望し、その後五年間について、さらに具体的道筋を描いてまいります。」ということでありました。
これは、聞きようによってはというか、私は、二〇一五年度までは道筋を示さないよ、一五年度以降にいわゆる
財政健全化の道筋を示すというふうにとったわけであります。私のとりようが間違っておるとまた
大臣に叱られるかもしれませんけれ
ども。
やはり、
冒頭申し上げたように、今、
我が国には巨額な公的債務があるわけです、残高が積み上がっておるわけです。ここを踏まえていくと、やはり、黒字化を達成するための道筋というのは一日も早く、一刻も早く国民に示して、そして、共有の意識として、今こういう
状況だから、ここを何とか国民の皆さん一緒に乗り切っていきましょうというようなことを私は示すべきだというふうに思っておるんです。
そのことについて、まず
大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。