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白須賀委員 皆様、おはようございます。自民党の
白須賀貴樹でございます。
このような
質問の機会を頂戴いたしまして、まず心から
感謝を申し上げます。
私は、もともと
歴史が大好きな人間でございまして、特に好きな分野が、
中国の
春秋戦国時代と
日本の
戦国時代でございます。
皆様方は、
戦国時代というのは、
日本の
戦国時代の方ですけれども、どういった
イメージがあるでしょうか。一四六七年に
応仁の乱があって、
室町幕府の衰退によって細川氏と山名氏が戦って、そして動乱が始まり、
戦国大名が出てきて、
天下統一のために百年間以上戦い続けた、そういう
イメージを持っている方がたくさんいらっしゃいますが、今、最近の新しい説においては、そのときが
世界的に実は
寒冷期、いわゆる小氷河期に突入していて、
世界じゅうで
戦国時代のような
状況になっていた。そして
日本も、自国の領民を食わせるために隣の領土に進出して、
食料を奪うためのサバイバルの戦いであったんじゃないかという説もあります。
私は、こちらの説が非常に
信憑性があって、百年間以上も戦い続けるというのは、
歴史にはやはり何かしらの必然があると思っておりますので、そういった
環境の変化が
日本の
戦国時代を生み出したんじゃないかな、そのように感じております。
そして、これから
地球規模で
考えなくてはいけないことは、やはり
水資源の問題でございます。私、前回もちょっと
水資源についての
質問をさせてもらいましたが、
国際連合も、もう既に、この
水資源に関しては危機的な
状況になりつつある、そのように提唱しております。
今現在、
世界人口のうち十一億人の
方々が
飲用水に
不足をしていて、また、
下水処理、いわゆる
し尿処理とかそういったものの
環境が整っておらず、そういう
衛生環境がしっかりとした
環境に置かれていないという
方々がもう二十六億人いらっしゃる。そして、二〇二五年には、
世界人口の三分の二の
方々が水で苦労する、そういうしっかりとした
衛生環境、
公衆衛生ができていない
環境にさらされると、今、危険を提唱されております。
そしてまた、少し私が
考えるに、水
不足というものはかなり深刻になっていると思っております。
例えば、もう二、三年前でございますが、二〇一二年、アメリカにおきまして、五十六年ぶりの大
干ばつに見舞われました。トウモロコシや
大豆の価格が急騰しまして、本当にすごい
干ばつの
状況になりました。
また、二〇一三年には、
お隣の国の
中国の
雲南省におきまして大
規模な
干ばつに見舞われまして、百四十万人の
方々と八十万頭の家畜に十分な
飲用水を回すことができず、百三十四の
河川は枯渇し、百三十八もある小型の
ダムがほとんど
水がめがなくなってしまった
状況になったのが、
お隣の
中国で二〇一三年の話でございます。
それ以外に、二〇一二年は
世界的に大
干ばつの
当たり年と言ったら悪い言い方ですけれども、
当たり年でございまして、オーストラリアの
北西部におきましては、
観測史上三番目の異常な
乾燥状態に突入したり、また、ブラジルの
北東部では、過去五十年間で最も厳しい
干ばつを体験したり、欧州、インド、スリランカでも異常な
乾燥状態が続いて、まさに
世界じゅうで水が足りなくなったのが、二〇一二年の話でございます。
それでは、
我が国、
日本はどうでありましょうか。
日本の
国民の
方々は、
我が国の
水資源というものは非常に豊かであると勘違いされている
方々が結構たくさんいらっしゃると思っておりますが、確かに、昔に比べまして、水の供給は昔よりは豊かになりました。しかし、昨年もいわゆる
渇水の被害は出ております。
もともと、
我が国、
日本というのは実は
水資源に大変厳しい
状況にあるということを、まず
国民の
方々そして
皆様方にも理解していただきたい。
日本の
地形を
考えてください。
日本の
地形は、山があって、すぐ海がありますので、雨が降ったとしても、
国土にその水を蓄えるための
地形というものが余り存在していない、つまり、降った雨がそのまま海に流れやすい
環境であるのが、
我が国の
地形でございます。
また、
日本の
平均降水量は千六百九十ミリメートル、これは、
世界の
平均が八百十ミリメートルですから、約二倍を超える
日本の
平均の
降水量はあります。
しかし、
国民一人
当たりのいわゆる一人
当たり降水総量で
考えますと、これは
日本の
国土の面積と
日本の
人口を加味して計算しなければいけません。そうしますと、
日本国民一人
当たり降水総量は五千立方メートル・
パー・イヤー、
パー・人になります。つまり、一人
当たり五千立方メートルのお水しかありませんが、これは
世界平均が一万六千立方メートルでございますから、一人
当たりに換算しますと、実は
世界の
平均の三分の一しか降る雨の量がないという計算になります。
この五千という
数字をほかの国と比べてみますと、実は
サウジアラビアと同じ
数字なんです。あの砂漠の国である
サウジアラビアの一人
当たりの
降水量と
日本の
降水量が等しいという
現状を、まず理解していただきたい。
そして、
我が国の水の
使用量を今からちょっと御説明しますが、全体で八百十五億立方メートルを一年間で使っております。そのうちの内訳を言いますと、
生活用水と
工業用水、いわゆる
都市用水が二百七十一億立方メートル、そして、
農業用水が五百四十四億立方メートルでございます。
生活用水と
工業用水を足したものが二百七十一で、
農業用水が五百四十四ですから、
生活用水と
工業用水を足した倍以上の量を
農業用水に使っているのが
我が国の
現状であり、
世界的にも、
農業用水が七、
工業用水が二、
生活用水が一という大体の分配になっておりますので、ほとんど同じ
数字になりますが、今の
我が国の水の
使用量はこういう
状況でございます。
少し話が飛びますが、いわゆる
仮想水、農産物や
畜産物をつくるに
当たり水がどれぐらい必要なのかというものの
数字をまたざっと言いますと、小麦や
大豆一キログラムをつくるのに水が約二トン、牛肉一キロをつくるために水が約二十トン、米は約三・六トンの水が一キロに対して必要になります。つまり、農作物や
畜産物を生産するに
当たり、大量の水を必要としております。
今の
現状でさえ、水のほとんどを
農業用水に使っている中で、
我が国の
食料自給率を
考えましょう。
カロリーベースでいえば三九%、
生産額ベースだと六八%でございます。
私は、余りこの
カロリーベースとか
生産額ベースというのは好きではありません。
カロリーベースだと、お肉の
カロリーとかも全部加味されますし、
生産額とかになりますと、今度はお花とか、食べるもの以外のものも全部入ってきますので、余り私は好きではないんですけれども、この
数字を
皆さん参考に各
政党は
自分たちの
政策をつくられて、どこの
政党も、
皆さんやはり
自給力を上げていくべきだ、
日本の
自給率をアップするべきだという
政策を上げておりますが、そのために必要な
農業用水の確保をどうしなければいけないのか、そのことについて本当に真剣に
考えなければいけません。
最初からちょっともう一回復習をしますが、今の
日本の
地形で、水を蓄えるべき、そういう
地形が存在しにくい
我が国土、そしてまた、今の
日本の一人
当たりの
降水雨量を計算すると、
サウジアラビアに匹敵するぐらいの水しか一人
当たり降ってこない。そしてまた、
農業用水が今全体の三分の二を占めている。そしてこれから
食料の増産が、ひょっとしたら、将来的に
世界じゅうの
渇水が起きて、
日本国でもっともっと
食料品をつくらなければいけない
時代が来るかもしれない。
さまざまなものを
考えますと、
我が国にいかに水を蓄えるかということにやはり
政策の重きをしなければいけません。その人類の英知、私
たちがその
政策として、巨大な
水がめとして活用しているのが
ダムでございます。
一時期、
ダムイコール無駄とか脱
ダム宣言とかおっしゃられた知事がいらっしゃいました。それはそれで、そういう
政策を言うのは構いません。しかし、本当のこの先の十年、二十年、三十年先を
考えれば、何をもって何をするべきかというのは明白でございます。
私は、二〇二五年、
国際連合が水が足りなくなるという時期までにしっかりとした
ダムを建築するべきだと思っております。その
関東そして
首都圏のかなめになるのがやはり八
ツ場ダムでございます。前政権でちょっと悲しいことがありまして、私は他党を批判するつもりはございません、それも
日本国民が
一つ勉強になったと思って、いろいろな
ダムがちょっと中止にされそうになったり、そういったことがございました。
しかし、これからは、やはり必要なものはしっかりつくっていく、それが私は大切だと思いますし、今あるものをいかにまた再活用していくか、これも非常に大切でございます。
質問に入らせていただきます。
今現在の八
ツ場ダムの
進捗状況、そしてまた今既設の
ダムをどうやって再利用、またより利用できるようにするか、それについてのお
考えを聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。