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後藤(斎)
委員 ぜひ、
大臣がおっしゃったように、提案型という形で国民各層の意見も踏まえて最終盤まで持っていくというお話で安心していますけれども、実は先ほどちょっと触れさせていただきました、当時の扇
大臣のもとでおつくりになられた国づくりの百年デザイン、これも実は、将来の国土づくりに関する国民的な議論が喚起されることを期待するという巻頭言があるんですけれども、実はなかなかそれ以降、財政の制約や、また、建設業全体が非常に元気がなくなったということもあって、それが語られることがなくなってしまったというのも現実だと思います。
それで、
大臣がおっしゃられたように、
法律や既存の制度、また予算も含めて、どういう形で、有機的に、今の
課題を、
国交省というお立場は大前提ということはありますけれども、やはりやっていただきたいと思いますし、ちょうど先週、関東経産局が、
国交省の
課題も含めて、関東
地域全体の
連携で
産業競争力を
強化するという中の一つに、交通インフラ等の
整備の方向という提案をなさっています。そういう意味では、これから具体的に各省ともいろいろな御議論をなさるという前提の中で、やはり国土のグランドデザインというものが、ひいてはそれが国民生活やそれぞれの
地域にとってプラスになっていくということが前提にないと、なかなか難しくなってしまうのではないかなというふうに思います。
ちょっと
質問の順番を変えさせてもらって恐縮ですけれども、実は去年も
大臣に、リニアモーターカーの問題について、提案と御
質問をさせていただきました。
当時、新山梨甲府駅も含めて大体こんな感じというイメージの図がJR東海から出され、それ以降、いろいろなアセスを含めて
対応をしています。そして、一番私が気になったのは、全部土管になってしまうというのがあって、これがもう既定の事実になりそうであります。特に騒音の問題を考えると、やはり地上の部分でも、いわゆる土管でトンネルを結んでいかなければいけないということであります。
そして、このリニアの問題を今考える際に、
地元の説明会を、去年、ことし、いろいろな角度でJR東海や各自治体がやっていますけれども、なかなか総論から各論になってくると、やはり
地元の反対論も実は非常に多いです。それを解決するには、一つは、当然、
全国新幹線鉄道
整備法という
法律に基づいて、このリニアの建設もこれから進めていくわけでありますけれども、その際に、全幹法の目的にもありますように、
地域の振興に資する、そして第三条にも目的というものが書いてありますけれども、
全国の中核都市を有機的かつ効率的に連結する鉄道網の
整備を図るという、この二つ、三つの目的というものがやはりきちっと理解をされていかないと、なかなかリニア、アセスが終わると、用地買収にこれから形が、それに具体的に入っていきますけれども、実は山梨の中でも、一部の
地域では既に反対運動が起こっています。
そういう意味からすると、これからリニアの問題も、実はこのグランドデザインの中にも入っておりますし、また、先ほどちょっと触れさせていただきました経産省の部分でも、いろいろなそういうアクセスの
強化というものがあります。そういうふうに考えると、まずこのリニア中央新幹線を既存の鉄道網とどういうふうに有機的に
連携をさせるかということが実は全く今なくて、それと接続の部分というのは全く考えられていません。
あわせて言えば、これも
指摘をさせてもらいましたけれども、JR東海一社に一番大きなプロジェクトの一つ、要するに、二十一世紀の中では、ある意味では一番大きなプロジェクトの一つですから、私は、やはり国がもっときちっと関与をすべきだと。これは財源の問題も含めて、少なくともこの全幹法でするのであれば、財政の負担を、国もこの全幹法ではきちっと負担をすることになっています。そういうことをもろもろ考えて
地方の理解をきちっと得なければ、二〇二七年という
目標を私は前倒ししてほしいということは再三お願いをしていますけれども、そうでなくても、まず前提の
地域合意という中で用地買収ができなければ、それがさらにおくれてしまうという可能性もあるわけですから、ぜひ私はこの二つの点について、まず
国交省の方に確認をさせていただきたいというふうに思います。