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柚木委員 民主党の
柚木道義でございます。
私が知らないところで、何か
誕生日だという御紹介を
大西委員からいただいたということで、何人かの
委員の方から激励をいただきまして、本当にありがとうございます。
そういった日に
質問をさせていただくということで本当に光栄ですが、早速、
質問に入らせていただきたいと思います。
先ほど
理事会で、七十五歳に年金の受給開始年齢を
引き上げた場合の、私の方も
質問をさせていただきましたが、一定の前提のもとで、六十五歳からいただく場合と比べて、これは
国民年金ベースでということで申し上げましたが、では一体何歳まで生きれば、これは平均寿命、平均余命ということがあったので、そろえていただいて結構ですのでということで申し上げましたらば、
理事会の方で初めてそういった試算が出てきたということでございまして、先ほど私も年金局の方から
説明を受けました。これを見て改めて思ったのと、ちょっと確認をさせていただかなきゃいけないなと思っていることがございます。
これは
委員の方はお手元にないのかもしれませんが、きょう
理事会でいただいた
資料、四枚あってその最後のページなんですけれども、七十五歳まで繰り下げた場合に六十五歳から受給した場合と等しくなる年齢は八十六・九歳、まあ八十七歳ということですね、そういうふうにあるわけでございます。これは、私がまさに前回指摘をしたある例、こういう指摘がありますよというのと全く同じ数字になっております。
なおかつ、御丁寧に、平均余命の比較ということで、男女単純平均ということでお出しいただいていて、七十五歳のところを見ると、平均余命の場合は八十八・四歳と出ているんですが、男女の別々でちょっと教えてくれとさっきお願いをしましたら、男性が八十六・五七歳、女性が九十・二七歳ということで、もちろん個人差はあるわけですが、端的に言えば、男性は八十七歳までいっていないんですね、八十六・五七歳ということですから。この選択を選ぶと、なかなか、男性の場合は、六十五歳からもらうよりも得をするというところまで生きられない方の方が多い、そういうようなことにもなりかねない。
もちろん、これはいろいろな前提の中での試算ですから、こういうようなことも含めて、いや、私は、
皆さん、こういうことがいい悪いの前に、やはりちゃんとこういうベースがあって、
大臣が、もちろん選択制で、きょうの
資料にもおつけしておきましたけれども、一枚目、「年金
財政の改善微妙」とあって、一番左下の最後に、これは
大臣の本音が出ていると思うんですが、「まだ(受給開始年齢まで)十分に働けることが担保されていない。」と。逆に言うと、担保されるようになってきたら、この七十五歳
引き上げだったり。
もっと言うと、やはり私は、これは
財政検証を出してもらわなきゃだめだなと改めて思いましたね。このオプション試算というものの中に、いろいろな
議論がビルトインされているわけですよね。例えば、基礎年金納付期間を延長というような
議論も多分出てくるんでしょうけれども、まさに、その納付期間を例えば四十年から四十五年へ延長みたいな
議論がもし出てくるとしたら、やはりこれは年齢の
引き上げとセットだと思うんですよ。そういうことも含めて、私はやはり
財政検証をしっかり出してもらった上でこの
議論を深めていかなきゃいけないと思うわけです。
これは、
田村大臣、今回のこの出していただいた
資料を見ても、七十五歳
引き上げ選択制といえども、今、四月から
消費税も上がったばかりで、まさに年金はこれから減額へという流れがある。医療、介護は、まさにこの間、
法案審議もやりました。残念ながら、
負担増先行、充実先送りというようなことがだんだん明らかになってきている。もっと言うと、年金を既にもらっている人は、仮にアベノミクスで給料が上がったとしても、それは蚊帳の外なんですね。今度もらう人は影響を受けますが、もらっている人は
関係ありませんから、そういう中でマクロスライドを発動していくと、本当に貧困高齢者、とりわけ女性の方がその大きな影響も受けていく。
こういうような状況の中で七十五歳
引き上げ選択制というのが出てきて、ちなみに、女性の方が七十五歳で受給したときにプラスになる、これは八十七歳以上。もちろん、見ると平均余命は九十・二七歳で、生きるんですけれども、この八十七歳まで、まあ、そもそも七十五歳までもらわずにいられる人というのは相当お金持ちというか余裕のある方だとも私は思いますし、やはりこういう
議論がひとり歩きするということ自体がちょっと問題だと思うんですよ。
田村大臣、七十五歳の
引き上げ選択制というのは、私はやはり勇み足の御発言だったと思うんですが、一旦撤回されたらどうですか。いかがですか。