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白須賀委員 副
大臣、ありがとうございました。
まず
最初に断っておきます。私は
自民党が大好きです。六年半前の
参議院選挙も、消えた
年金の大逆風の中で、
安倍先生が
最初の総理のときに、
自民党の
思いや
政策を訴えて一生懸命頑張りました。その後、
衆議院選挙でも同じように
自民党の
政策を訴えてまいりました。ですから、私は
自民党が大好きです。でも、あえて言わせていただきます。
今、
自民党が出している
政策、そして
部会等で話されている
政策、その中に、
自民党の
思いや信念や、そういったものが本当に入っていますか。
私は、今、いろいろなところで
保育の
お話を
先生方が話されたり、
部会でも、出ていても、
お話がたくさんありますが、いかに働いている
お父さん、
お母さんのために
保育園をつくって、そして、長時間お預かりしますよ、これだけ預かりますよという
政策ばかりに腐心している。
目の前の問題ばかり、そのことだけを解決するために私
たちはその
政策をつくっていて、本来私
たちが議論するべきである
ゴール、どういう
日本人に、どういう
日本の
家庭を私
たちはつくっていきたいんだ、どういう
ゴールを、今の
子供たちが、二十年後、三十年後、結婚されて、
家族をつくられて、
家庭を持たれたときに、どういう
家庭を持っていただきたいんだ、そういう
思いが本当に反映されていますか。
私
たち自民党には、
思いが凝縮されている
綱領や新
綱領があります。その新
綱領の高い志の
日本人をという項目の中にこう書いてあるんです。私
たちは、
国民の一人一人が、人間としての
普遍的規範を身につけ、
社会の
基本となる
家族のきずなを大切にし、国を愛し
地域を愛し、ともに支え合う、そういう
社会をつくろうじゃないかという
思いが、私
たちの新
綱領に高らかにうたわれております。
私
たちが、将来、私の
子供も含めて、どんな
家庭をつくってもらいたいんですか。私だったら、夜、
お父さん、
お母さんと
お子さんがみんなで
夕飯を囲んで、
一家団らんをして、
子供が小学校であった楽しかったこと、おもしろかったこと、苦しかったこと、つらかったことを、
お父さん、
お母さんに
夕飯どきに、
一家団らんのときに
お話をして、みんなで囲んで楽しく
夕飯ができる、そういうふうな
家庭をつくっていきたい、将来、
子供たちに残したい、そのように考えております。
今、
日本じゅうで、
社会で
子供を育てるという
考え方がありますが、私は、
日本のその
考え方といわゆる
北欧の
考え方と、
言葉が
一緒でも全く違うと
思います。
日本の
社会で
子供を育てるという
考え方は、どちらかというと、働いている
お父さんと
お母さんのために
子供たちを預かりますよ、
子育ては私
たちが頑張りますから、
お父さん、
お母さん方は頑張って働いてくださいね、そのようにとられます。
でも、
北欧の
方々の
考え方は全く違います。どういう
考え方か。それは、いかに早く
子供を
親元に帰すか、親がいかに早く
子供のもとに帰れるか、
子供と親が
一緒にいられる時間をいかにつくってあげられるか、そのために、親が帰る環境をつくるために、
会社や
地域や
社会が協力をしてバックアップをしてあげること、それが
社会全体で
子供を育てるという
考え方だと
思います。
そして、今、
先進国の多くでは、
子供と親が
一緒にいられる時間を保障していく、そういう
考え方に変わってきております。なぜならば、
子供と親が長時間
一緒にいることは、そのことによって、
子供の
成長、発育が変わります。特に、
精神面、情緒の面が全然違います。
そしてまた、
子供の問題だけではないんです。親もまだ
子供なんです。親も
成長過程の段階なんです。
子供を
育児することによって、親も
一緒に
大人になっていくんです。そのことは、結果的に、親が成熟してもらって
大人になれば、
社会の安定につながるし、将来的な
見通しになる、そういう
考え方で、
社会で
子供を育てるという
考え方で、親と
子供の時間をふやしてあげようじゃないか、保障しようじゃないかという
考え方なんです。
日本の
考え方と私は全く違うと思っております。
今、ちょっと
先進国の例とかほかの国の例を出しました。私はそういうのは大嫌いなんです。ただ、
考え方や理論やそういう
思い、そういったものはお手本にするべきだと
思います。
でも、最近、マスコミも含めて
政治家の
方々、どこどこの国は無料でこれを提供しているだとか、ここは全部無償で何々をやっている、
日本はどうなんだと。そんな議論は全くもって不毛ですよ。なぜならば、フィンランドという国、たまに例が出ますけれども、あの国はロシアとサウジアラビアに次ぐ第三の原油の
輸出国ですよ。この国と
日本を比べてもしようがない。
人口規模も違う。
経済規模も違う。
産業構造も違う。何もかも、
伝統も
文化も違う中で、まねしろといっても、これは全くもってナンセンスな話です。
私
たちが本来この
委員会で議論することは、この
日本の
伝統や
文化、そして
日本にはどういうものが合うんだろうと
自分の頭で考えて
政策を出して、そしてそれを議論して、みんなで話し合う。その
政策を出すときには、やはり私
たちは、高い理想のもとで
ゴールをしっかりとつくり、その
ゴールに向けていかなきゃいけない。でも、
現実がある。その
現実の中で何が実行できるのか、それを話し合うのがこの
委員会の場だと
思います。
他党のことで大変申しわけないですけれども、私、
徳田先生が大好きですからはっきり言いますが、
徳田先生が一枚
大臣の
パー券を買ったやら何やらで、二十分も三十分も、一時間も二時間もこの場で話すようなことじゃない。そんなことを話すことじゃなく、
天下国家のことを話していただきたい、そのように切に
思います。
そこで、私は
自分の
政策について話させていただきます。
育児休業、今いろいろとありますが、本当に
男性の方が
育児休業をそんなにとれますか。大きな
企業とか、そういったところではそういうことはとれます。でも、
日本の
企業は九九%が
中小零細企業です。
私がやっていた
歯科医院、そこのスタッフ、私も入れて五人しかいませんでした。そのうちの一人が産休とかをとられたら、
マンパワーが全く足りません。一人入れるしかありません。一人入れました。でも、一年後に帰ってきます。そうすると、今度は人員過剰になってしまいます。
ですから、
中小企業の
方々が、今女性の例を出してしまいましたが、特に
男性の方が、今やっているプロジェクトとかそういったものを中断してまで、
育児休暇を本当にとれるんですか。
私は、先ほどから言っているように、
子供たちとの時間をつくりたい。ですから、
育児休暇をふやしていきたいんですが、それがなかなか難しいこの
日本の風土があるならば、
育児早退、今、
育児短時間勤務という
制度がありますけれども、この
制度は非常に複雑ですし、そして、余り使い勝手がよくないというか、そんなに私はいいと思っておりません。でも、これをもっともっと拡大解釈したり拡充したりシンプルにして、使いやすいようなもの、それが私は
育児早退のような
考え方じゃないのかなと。
今働かれている方、
お父さん、
お母さん方を、例えば八時間勤務されている方を、一時間でも二時間でも、少しでも早く
子供のもとに帰してあげたい。そのために
企業も協力してもらう。そして、例えば、今まで六時まで働いていた方が四時とかに帰られる。
子供を迎えに行くのは五時ぐらいになる。そうすると六時ぐらいから
夕飯を囲むことができる。
お父さんも帰ってきている。そしてみんなで食卓を囲むことができる。
実は、インターネット上の
調査で、
マイボイスコムというもの、そういうところの
調査の二〇〇九年の
データがあります。これはちゃんとした
データとは言いがたいので、この場で話すにはふさわしいかどうかわかりませんが、二〇〇九年の
データで、
対象の数が多かったのでちょっと使わせていただきます。
一万四千百九十三人の方がこのアンケートに答えておりますが、あなたは
夕飯を何時ごろに食べられますか。その
データにおいては、一番多かったのが十九時台でございました。しかし一方で、一割を超える方が二十一時以降という答えもありました。そして、その
マイボイスコムの最後の締めくくりでは、
夕飯がだんだん遅くなる、
晩食化の傾向が見られると書いてありました。
皆様方がお子様のときには、何時ぐらいにお
夕飯を食べられましたか。私は、
自分のことで申しわけないんですが、父が
歯科医師だったので、六時には家に帰ってきて、六時半にはお
夕飯を食べて、九時半ぐらいには寝ていました。十時過ぎまで起きていたら、ちょっと夜更かししているなと思ってどきどきした記憶があります。
私は、先ほど言ったように、お
夕飯というのはすごく大切だと
思います。
一家団らんをしてもらって、そして、例えば、本当に早い時間に
お父さん、
お母さんが帰ってきて、
一家の食事が時間が早くなりました。そして、お
夕飯で、お
風呂に入れて、
子供さんが九時過ぎとかそこら辺に寝ました。そうなったら、その後は夫婦お二人の時間ができるわけですよ。そうすると、ひょっとしたら
少子化対策になるんじゃないかな、そのようにも感じております。
そしてまた、今
子育て真っ最中の
お母様方、今すごい寒いですよね。この寒い中、お
風呂に
子供と入っているとき、
お父さんが帰ってくるのが遅い
家庭、そういう
家庭は、多分
お母さん方は、
一緒に
子供とお
風呂に入って、そして
自分と
子供がお
風呂を出たときに、
子供に絶対風邪を引かせないように、先に体を拭いて、頭も乾かしてあげて、下着を着させて、そして寝巻きを着させて、暖かい格好をしたときには、
自分がもう完全に冷え切っているんですよ。そういう
お母さんはたくさんいらっしゃると
思います。
でも、二時間早く
お父さんが帰ってきてくれれば、ひょっとしたら、
お父さんと
子供がお
風呂に入っている間に
お母さんは食器の片づけをして、
子供が出たら
お母さんが体を拭いて暖かくしてあげて、そして、
自分が御褒美としてお
風呂にゆっくりつかって、二十分間ぐらい入ってもらう。これだけでも、
育児ノイローゼとか、
仕事の
疲れとか、家事の
疲れはとれるんですよ。
ですから、私は何を言いたいか。
日本人のライフ・ワーク・バランスをしっかりと改善しないと、
少子化というもの、そして
子供たちの幸せ、そういったものは解決しないんじゃないか。長々と駄弁を申しましたが、長時間預かっている
保育園をやっている私が言っているんです。
親元で
子供を育てるのが
子供にとって一番幸せですし、私はそうあっていただきたい。
そして、大変生意気でございますが、先ほど言ったように、
政治家たるものは、私の荒唐無稽のような話かもしれませんが、何かそういった
政策を私みたいな者が出しました、でも間違っているところはたくさんあります、そういったところを、官僚の
方々に軌道修正してもらったり、直していったり、
自分の
思いを
政策にしていくことが
政治家の使命だと思っております。
そして、先ほど言っていた
育児早退の中で言い忘れちゃったんですけれども、私は、
経営者の
方々、私も
経営者ですけれども、
経営者の方が、これ使いたいな、これいいよねと思うような
制度じゃないと普及しないと
思います。
雇用主の方が、これ使ってもいいよね、この
政策だったらいいよね、そう思わないと普及しないんじゃないかな。
例えば、本当にこれは例え話で申しわけないんです。今回の
育児早退で帰られる方のお
給料は、
満額会社からは出してもらいたいんです。そのかわり、八時間働いているうちの六時間で、二時間早退した分の、例えば、一時間千二百円掛ける二時間掛ける二十日間とかの
お金、これを
企業に直接振り込んでもらいたいんですね。
私が
経営者だったらどう思うか。私だったら、八時間の
仕事を六時間にしました、でも、内容を何とか、
コストを下げるという
言い方は変ですけれども、時間の
コストを下げて、もっと密にして、六時間の
労働の中で八時間分の
仕事、一〇〇%に近い
仕事をしてもらいたいと思って、いかに、
効率化をすることに腐心します、二時間減った分は国から支給されるわけですから。そして、どうしても人が足りなかったら、パートさんを入れればいいわけですから。
そのかわり、
企業には、早く帰らせて、
言い方は悪いですけれども、早く帰った御両親がパチンコとかに行かれては困りますから、
保育園とかと密に連絡をとって、何時に
お子さんを迎えに来たか、そういったものを確実に把握させる。
無理やりでもいいですから、国の
制度として、
子供と親のいる時間を一生懸命つくってあげるという私
たちの
思いが、
子供たちと親が
一緒にいてもらいたい、だからこういう
制度をするんだ、そういうふうな
政策を私はつくっていきたいと思っておりますので、大変生意気ですけれども、このような
政策を話させていただきました。
次の
質問に移ります。
医療費の
推移についてでございますが、これからの
医療費の
推移について、二〇二五年までと、そしてまた、その後の
医療費の推測について御
質問させていただきます。誰でも結構なので、よろしくお願いいたします。