○小川
委員 確かに、領土問題を含めて、ロシアとのパイプも重要だと思います。
ソチ・オリンピック、きょうからパラリンピックでありますが、オリンピックの開会式にも
総理は直接運ばれた。そのときも、もちろんまだら模様とはいえ、旧西側主要先進国が軒並み欠席する中での
出席でありました。そして、本日のパラリンピックも、日本からは文部科学副
大臣が御
出席をされ、
アメリカは
出席を控えるといったような形で、お互いに抱えている背景なり問題が確かに違いますから、それはそういうことでいろいろな
ケースが出てくるとは思いますが、これは、今まで以上に非常に
事態が緊迫してくる
可能性はあると思います。
加えて、私自身、拝見していて難しいなと感じるのは、やはりクリミア半島においても、非常に親ロシア的な方々も一定程度いるわけでありますし、独立を問う住民投票も前倒しする、それから、ウクライナそのものが東部と西部では必ずしも一様ではないというようなことを拝見しますと、確かに実態はそう単純ではないなという気はいたしますが、それにしても、事の成り行きを、武力によって、実力によって優位に事を運ぼうというその手法については、徹底的に否定をされ、糾弾をされなければならないことだと思います。
そこにおいてさまざまな事情を考慮するが余り、日本
政府として、非常にちゅうちょした姿勢なり、あるいは、西側と、特に
アメリカと歩調が必ずしも一致していないように見られかねないことについては、これからどんどん
事態が進行すると思いますけれ
ども、ちょっと言葉は悪いですが、万に
一つも踏み絵を踏まされるような状態になったときに、日本側の所属は明らかにこちらだ、皆さんと価値を共有しているという姿勢だけは、ぜひともこれは鮮明にしていく必要が今まで以上にあるのではないかと思います。この点はぜひ
指摘をしておきたいと思います。
来月はいよいよオバマ大統領が来日されるというふうにお聞きしております。TPPや、それから日中、日韓、極東
情勢、そして、私自身、かつて沖縄でお世話になったということもこれあり、沖縄における基地負担の軽減、さまざまな問題に関心を持ち、また、そういった重要事項がいろいろと話し合われる重要な機会ではないかなというふうに感じております。当然、非常に重要な節目として、意義あるものにしていただきたいと思うわけであります。
特に、この間、
岸田大臣には
外務委員会の場等でかねてから御期待申し上げてきましたとおり、現在の米国の日本に対する見方は、非常にある種の警戒心なり違和感を持っている。それは、ほかならぬ安倍政権自体の靖国参拝を含めた言動、行動によって、疑いも含めたいろいろな見られ方が投げかけられているという
認識を前提に置く必要があるんだろうと思います。
岸田大臣には、例えば歴史観も含めたそういう偏っていると見られかねない姿勢に対しては、
外務大臣としてしっかりした
対応なり発信をお願いしたいということは、かねてから御期待を申し上げ、お願いを申し上げてきたわけであります。
そこで、AP通信の取材を受けられ、そしてこの翻訳記事を
外務省のホームページに掲載された。この中では、最近の右派的な発言は遺憾であるというふうに
大臣は述べられたと。これは先方の記事ですから、真意がどうかわかりませんが、そういうふうに報じられている。報じられていることをそのように
外務省で翻訳し、ホームページに掲載されたということであります。
私としては、かねてから御期待申し上げてきた、政治姿勢なり歴史観なり、国際
関係に対する
大臣の見識を明らかにしていただいたものというふうに評価したいと思っているわけでありますが、そういう方針については、これからも積極的に行っていただきたい。
ただ、過去を見ますと、こういう形で外国通信の取材にきちんと
対応され、
大臣として所見を述べられたのは、このホームページの一覧によりますと、昨年の四月以来ということでありますので、かなり年月もたっています。
そういう
意味では、過去でいえば、
大臣がかねてから述べられている姿勢を対外的に発信することにもっと努力されるべきではなかったかと思いますし、今後もそういう立場で、ある
意味、安倍政権のリスク管理だと思いますが、
外務大臣としてしっかりと見解を国内外に対して発信していただくということを御期待申し上げ、過去と今後、双方について御見識をお伺いして、終わりたいと思います。