○林(宙)
委員 今おっしゃっていただいた、まさに最後の方の
部分は、非常に重要なことだと私は思っています。
というのは、今こういった
議論がなされる中で、もちろんこれが集団的であろうとなかろうと、当然、
日本が攻撃されればそれは
自衛隊の
皆さんがまずは
日本の防衛に当たる、その中で当然伴うリスクというのはあるわけなんです。それを
議論する際に、
議論をするのはこの国会の場であるというのが、私はもうちょっと重く考えられるべきなんじゃないかと思っているんです。
私も、
集団的自衛権というものを考えるときに、先日はいわゆる十五事例集なども御提供いただきましたし、こういうのを見るにつけ、ああ、これはもうやった方がいいものだとか、あるいはこれはそうではないのかもしれないとか、いろいろな見方があると思うんですが、私も、ある程度これは容認しなきゃいけないんじゃないだろうかと思う過程で、しかしながら、それを
議論するところにいる私たち国
会議員というのは、恐らく戦闘という場になったら、その場にはいないでしょうということになると思うんです。すなわち、実際に戦闘をするのは、今の体制であれば、
自衛隊の
皆さんです。その
自衛隊の
皆さんに戦ってくださいと言わなきゃいけない立場というのが国
会議員である、それがひいては閣僚の
皆さんだったり、安倍総理だったりという形になっていくわけですね。
何が言いたいかというと、政府の
皆さんは当然として、私たちも、くしくもこういった国
会議員という立場をいただいているわけですから、
日本が仮に戦闘に巻き込まれるというか、
日本で戦闘があるといった場合にも、恐らく、できる限り安全なところにいるような
状況ということを用意されるんじゃないのかなと思っているんです。しかしながら、私たちは、そういう安全なところにいるということがほぼ担保されているような立場でありながら、一方で、
自衛隊の
皆さんには、戦いに行ってくださいということを言わなければならない立場というのは、これはもっと重く受けとめなきゃいけないんじゃないのかなと私は常に思っています。
ですので、私も先ほど言いましたけれども、
集団的自衛権については、どこまでかわかりませんが、やはり容認しなきゃいけない
部分があると私も認めている立場なんですけれども、その都度悩むんですよ、これを軽々に言っていいのかなと。悩んで悩んで悩んで、そして最後に、でも、
日本を守る、あるいは
日本人を守る、領土、領海を守る、領空を守る、こういったときになってくると、それはお願いしなきゃいけないのかな、そういう結論でようやく到達するわけです。こういうことを何回も何回も私自身の中でやっています。
今
議論を聞いていると、恐らくほとんどの
方々はそういった覚悟をお持ちなんじゃないのかなと思ってはいるんですけれども、何となく、軽々に、勇ましく、ただただ、それはやるべきだ、
日本ももっと攻撃をするべきだといったような
議論になりがちなんじゃないのかなと思っているわけです。
そこで、きょうは
外務大臣にもお越しいただいているわけですので、外務、防衛、お二方の
大臣に、こういったことを考えるときに、政府の立場でというのはもしかしたら言いにくいかもしれませんけれども、個人の考えというところでも結構ですので、こういった覚悟をしっかり持って考えていらっしゃるということをぜひおっしゃっていただきたいなというふうに思っていますが、いかがでしょうか。