○石川
博崇君
イラクは、中東の中で今、民主化プロセスを進めていこうという過渡期にございます。様々な困難な点もあります。この点をやはり
日本が、一九六〇年代、七〇年代、数多くの
日本人が
イラクで働き、経験を共有してきたこと、また、二〇〇三年、いわゆる
イラク戦争の直後、大変厳しいときに
自衛隊を派遣して戦後復興に汗を流したこと、こうしたことを踏まえて、今のこの過渡期にあっても是非丁寧に、
イラクの今後の安定のために何ができるのか、知恵を絞っていただきたいというふうに思います。
この
イラクの治安
状況の
観点で一点御
指摘をさせていただきたいのが、お手元に配らせていただいております
イラクの現在の渡航情報の現状を御覧いただければというふうに思います。
今、
イラクに対して
外務省が発出している渡航情報、このように
地域によって様々色分けがなされております。下から見ていただくと分かりやすいのですが、北部クルド
地域のエルビルについては下から二番目の渡航是非、それから、バスラ空港及びバグダッド空港それから南部四県そしてクルド
地域には下から三番目の渡航延期、そして、それ以外のところは赤い退避勧告というふうになっております。
しかしながら、その段階とは別に更なる段階分けがされておりまして、特に上から二つ目の黒丸の中で、括弧書きであります、真にやむを得ない事情でこれらの
地域に渡航、滞在する場合には、所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策を取ってくださいということで、バグダッド空港及びインターナショナル・ゾーンへの空港道路、ルート・アイリッシュと呼ばれます、それからバグダッド市内のインターナショナル・ゾーンについては退避勧告なんですが、括弧書きで別の安全対策を取ってくださいということが書かれてあります。
これは経緯が様々ございまして、退避勧告という
地域の中でも、特に
イラク政府として安全対策を強く取っているバグダッド空港あるいはインターナショナル・ゾーンについては、安全対策がある程度確保されているという
観点で、そこに入っていく企業も出てくるだろうという想定で、このような所属企業や団体等を通じた安全対策を取ってくださいという括弧書きが入ったわけでございますが、今現状を申しますと、実はこの
地域以外にも、例えば出張、あるいは
イラク石油省との
協議、さらには、先日はバグダッドで大きな
日本の企業が参加した展示会が開催されましたが、これもその他の退避勧告
地域で行われておりまして、多くの
日本企業が訪問をしております。
今後、今回の
投資協定の採択を受けて更に退避勧告
地域に
日本の企業が出張等で行く
可能性が出てくる、今現にあるわけでございますが、そうした中で、こうしたやむを得ない事情で渡航する場合に所属企業、団体等を通じて十分な安全対策を取ってくださいということを書き込んでいく
地域を広げていくべきではないかというふうに考えておりますが、
大臣、いかがでございましょうか。