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萩生田委員 失礼しました。
現役時代に
引退後のことを考えながら
選手をやっている人というのは余りいないんだと思います。だけれども、残念ながら途中で
競技を諦めなくてはならないことというのもきっとあるんだろうと思うし、あるいは、しっかり
メダリストまで成就をされて、さあその後どうしようかと思うと、実は
自分が
資格がなかったり、進む道が見つけられなかったりすることで迷う方もいらっしゃる。
これは、我々
国民は感動を
皆さんからいただいているのに、その
人たちの、
現役のときはわかりやすく言うとちやほやしますけれども、
引退してしまうと全く忘れ去られてしまうというのは非常にもったいないことで、そういう
経験を上手に生かしながら、やはりいつまでもその
レガシーを
スポーツ界で発揮をしていただきたいと私は思っていまして、今、いろいろな
制度があることは
会長からも
お話がありましたけれども、ぜひぜひこの
機会に、せっかく
日本で
オリンピックをやるときに、そういう
選手たちが次に進む道というのは幾つか選択肢があるんだ、あるいは、少しもとへ戻ればやり直しがきくんだということを我々政治に携わる者はつくっていきたいなというふうに思っておりまして、またぜひ現場の声を聞かせていただきたいと思います。
もう一点、
選手の
皆さんをサポートする周辺の
スタッフの
皆さんの
あり方、また、所属する企業の応援の
あり方についてお尋ねしたいと思います。
オリンピックですとか
国際大会が近づきますと、
アスリートの
皆さんが突然
コマーシャルに出たり
テレビ番組に出たりする傾向がございます。結果としていい成果を出せないと、コメンテーターの
人たちはかなり厳しい
意見を言って、あんな
コマーシャルなんかに出ている時間があるんだったら、直前にもっと練習するべきだとかと言うわけですよ。
しかし、我々、直接
アスリートの
皆さんと接しますと、厳しい
財政事情というのがあって、何となく我々は、その
人たちをサポートしている
人たちまで全てが
オリンピックや
国際大会に行けるものだと思っていたんですけれども、
お話を聞きますとそうじゃなくて、そういう
スタッフについては、まあ
競技団体の
財政力もあるんでしょうけれども、なかなか十分な
スタッフを随行できないで現地に一人で入っている、そういう
競技団体の
人たちもいらっしゃるということを聞きました。
それを何とか連れていくためにどうするかといったら、
自分である程度稼がなきゃならない。今まで練習をずっとやってきて、急に
スタッフのお金をといってもこれはどうにもならないので、好むと好まざるとにかかわらず、そういうことである
意味ではお金を稼ぐ
選手もいるし、あるいは、所属している企業や今まで応援してもらってきたスポンサー企業からそれは要請されれば、どんなに忙しくたって断ることができない、そういう環境にあるというふうに思うんです。
私は、今回せっかく国内で
オリンピックをやることで、実は、輝くその
アスリートの
皆さんを支える名もなき
人たちが、いろいろな
人たちが支えているんだ、そしてそれは立派な職業なんだということも
国民の
皆さんに知っていただくいい
機会じゃないかなというふうに思っているんです。
ちなみに
我が国では、メダルをとっても金メダルで報奨金三百万ですからね。よその国では、生涯年金がもらえるとか、家がもらえるとか、ベンツがもらえるなんという国もありますけれども、まあ、銅メダルの百万円をもらったところで、正直申し上げて、なかなか足しにはならないというのが私は感想だというふうに思います。
ぜひ、今回の国内での
開催を機に、
選手を支える職業というものが立派な職業であるように
皆さんに知っていただくことを我々は考えていかなきゃいけないと思いますし、あるいは、海外で行われる
国際大会にどういう
人たちが一緒についていったらいいのか、派遣の
基準を上げるチャンスでもあるのではないかというふうに思いますけれども、周辺で働く
皆さんの実態についてお答えをいただければありがたいと思います。