○青木
委員 生活の党の青木でございます。本日も、どうぞよろしくお願いいたします。
きょうは、科学技術研究開発の分野について、この間視察に伺ったところを中心に一つ一つ
質問させていただきますので、御見解を伺わせていただきたいと
思います。
まず、海洋立国である
日本の海洋開発についてお伺いをさせていただきたいと
思います。
日本は、四方を海に囲まれた小さな島国国家でありますが、東京の南千キロメートルの太平洋に浮かぶ小笠原諸島や、そこからさらには南西へと千キロメートルのところにある沖ノ鳥島、そして九州から台湾の手前まで点在する南西諸島がございます。そのために、
日本の排他的経済水域、四百四十七万平方キロメートルということで、国土のおよそ十二倍に相当し、
世界六位の広さであります。また、広さだけではなくて、全体の六割以上が水深三千メートル以上となっておりまして、海水の体積も
世界四位というボリュームを持っております。
せんだって、小笠原西之島に新しい島が海底火山の噴火で誕生いたしております。気象庁の発表がございました。これから活動がさらに続いた場合は、この島もさらに大きくなる
可能性もあり、それによってまた領海が広がることも
考えられるわけであります。海洋立国
日本として、この海をこれから活用していく潜在的能力がまだまだ秘められているというふうに
考えています。
この閉会中に、新造船の新青丸、そして海底探査船の「ちきゅう」を視察させていただきました。
この「ちきゅう」が一躍脚光を浴びたのは、一つには、メタンハイドレートの掘削に成功したという発表がございました。現在「ちきゅう」は、南海、東南海沖の震源予想区域の深海底
調査の任務についているとお聞きをいたしています。
また、新青丸は、東北マリンサイエンス拠点形成事業として、震災による東北沖の海洋生態系の変動などを調べて、研究成果は被災地に還元をし、漁業
振興につなげる方針だと伺っております。
このような地震、地殻変動のメカニズムの解析や、あるいは予知、気候変動、メタンハイドレートなどエネルギー資源開発、さらにはレアメタルやレアアースなどの資源発掘、さらには豊富な魚、貝、海藻など安全な食料供給等も含めて、こうした大きな役割を担う海洋研究開発、これは、資源小国と言われる
日本にとって最も重要な分野であると
考えています。島国の利点を最大限に生かした、海洋国家としての海洋政策を積極的に推進していく必要があると
考えています。
そのためには、何よりも人材の育成確保であり、技術の開発が重要だと思われます。海洋に関すること、海底の地質に関すること、陸上にも増して多岐にわたる人材が必要であろうかと
思います。
視察の際に、海洋工学に関する学部が大変少なく、人材不足であるというふうに伺ってまいりました。このような海洋開発の現状と、そして成果を踏まえて、
日本の今後の海洋研究、海洋資源開発に関する
可能性、開発推進にかかわる法整備、また
予算的な
措置、人員のあり方などについて御見解をお伺いできればと
思います。