○長島(昭)
委員 ぜひきょうは、そういう御
答弁を、柔軟な御
答弁を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
私も、冒頭、何か突っかかったような
質問をさせていただきましたけれども、およそ主権国家である限り、国家の存立にかかわるような
事案、あるいは国家の
安全保障にかかわるような
情報、そういう特別な
保護のもとに置かれるべき
秘密情報というものは当然ある、当然必要である、そして、そういうものが
漏えいしないような仕組みをきちっと整備していく、そのための
法律をつくっていく、このことについては、先ほど、誰よりもこの
法案に対して重視しているというふうに
大臣おっしゃっておられましたが、私も、野党という立場でありますけれども、こういった
法律が、法体系がこの国に必要であるということについては、人後に落ちないつもりでおります。
その上で、私は、やはりよりよい
制度というものを追求すべきである、立法府として、よりよい
制度を、今ある
環境の中で最もベストな案をつくっていく必要がある、それは
大臣も同じ理解を
共有していただいているというふうに思っております。
私はここで、口幅ったい言い方ではありますけれども、全
国民の代表として、
大臣に御
質問をきょうはさせていただきたいと思っています。党派的な利害とか、あるいは私個人の信念とか、そういうところは一旦脇に置いて、
国民の
皆さんが懸念をしておられる内容、あるいはこういう
制度の方がいいんじゃないかというような、
外国の事例なんかもきょうは少し紹介をさせていただきながら、まさに今の第三者
機関の問題はその一番のポイント中のポイントであるんですけれども、そういった
議論といいますか、一緒に考えていきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
そういう中で、私は、本当に
大臣、この間よく誠実に御
答弁なさってこられたと思っているんです。
これは、もとはといえば一九八〇年代の、廃案になりました、自由民主党の政権のもとで出された、最終的には
議員立法で出されましたけれども、国家機密
保護法、いわゆるスパイ防止法ですね、それ以来の、ある意味でいうと自民党政権にとっては宿命的な、宿願のような
法律案だと私は思っているんです。
ですから、そういう意味でいうと、この問題にすごくかかわりのあった、きょうはお見えではありませんけれども、
町村先生あたりが特命
大臣になられるのかなと思っておったんですけれども、しかし、それを森
大臣が一身に背負ってここで
答弁をされておられること、私は敬意を表したいと
思います。
が、ともすれば、この
法案を何とか通過させたい、何とか無傷で守り抜きたい、そういう意識が結構見え隠れしておりますので、きょうは、そういうことももちろん職責ですから大事だと
思いますけれども、よりよい
制度をどうやってつくっていくか、そういう観点で、ぜひ柔軟な御
答弁をいただきたいというふうに思っております。
そういう意味で、私は、きのうの
参考人の
皆様方のお話というのは大変参考に、まさに参考になりました。
特に、元共同通信の記者をやっておられた、ワシントン支局長もやっておられた春名
参考人のお話は非常に含蓄がありまして、民主主義国家におけるデモクラシーとシークレシー、そういう話をされました。民主主義の仕組みとそれから
秘密主義の
制度、この二つをどうバランスさせるか。この二つの間には物すごい緊張
関係があるわけでございまして、エドワード・テラーという水爆を考案した方、彼の実験あるいは彼の研究そのものが、もう全てが
秘密に包まれているような、そういうところで働かれた方がこう言っているというんですね。
秘密は一旦受け入れると中毒になると。
こういう恣意性という問題、この間ずっと
委員から
質問がありましたけれども、この恣意性というものを、もちろん行政の長としてしっかりとわきまえて
秘密指定をしていく、あるいは解除を行っていく、これも大事なんですけれども、それをどう
制度的に、
国民の
皆さんから安心して見ていただけるように
担保するかということが、
秘密保護法案というよりは
秘密保護法制度全体の大事なポイントだというふうに私は思っているんです。
大臣、この点、デモクラシーとシークレシー、民主主義と
秘密主義との間の緊張
関係、もっと言えば
秘密保護法制度と
情報公開制度との間のバランス、緊張
関係、これは所管の
大臣として、どういうところに心を置いてこの問題を考えておられるか、ぜひ御
意見を伺いたいと
思います。